'07/08/07の朝刊記事から
参院議長 江田氏選出へ 臨時国会きょう召集
民主 対決姿勢鮮明に
参院選の結果を受けた第167臨時国会が7日召集される。
与野党が逆転した参院では、初の野党出身の議長として民主党の江田五月元科学技術庁長官が選出される。
また民主党は、年金保険料を給付以外に使うことを禁じる年金流用禁止法案を提出し、対決姿勢を鮮明にする構え。
ただ会期は10日までの4日間で、本格的な論戦は31日にも召集される次期臨時国会に持ち越される。
参院では第1会派が議長を出すのが慣例で「民主党・新緑風会」が第1会派になったことにより、自民党は1956年以来、守り続けてきた議長を明け渡す。
副議長には自民党の山東昭子元科学技術庁長官を選出する。
議院運営委員長には、民主党の西岡武夫元文相を選出する。
議長、議運委員長を民主党が占めることにより、参院の議事運営の主導権は野党側に移ることになる。
一方、民主党の年金流用禁止法案は、野党が過半数を占める参院での優位性を生かして「参院先議」とする方針。
可決した法案を衆院に送ることで国会の主導権を握る狙いだが、今臨時国会は人事案件のみで法案審議には入らない。
また、憲法改正手続きを定めた国民投票法の成立を受けて衆参両院に設置する憲法審査会は、野党側の強い反対で今国会中には委員の人選などはできない見通しだ。
安倍晋三首相は6日、記者団に対し、江田氏の議長就任について「豊富な経歴を持つ人格者だ。中立公正な議会運営を行っていただけるものと期待している」と述べた。