'07/08/11の朝刊記事から
タリバン 韓国側と直接交渉
人質解放へ重大局面
【カブール10日共同】アフガニスタン旧政権タリバンによる韓国人ボランティア拉致・殺害事件で、タリバンのアハマディ報道官は10日、共同通信の電話取材に、韓国政府交渉団と現場の東部ガズニ州内で直接会い、人質解放に向け交渉を開始したことを明らかにした。直接交渉は始めて。
AP通信によると、アフガニスタン当局者は10日、タリバンの代表2人と韓国政府交渉団4人がガズニ州内の赤新月社事務所で交渉していると語った。
報道官によると、地域の長老を通じ、アフガン政府がタリバン側の身の安全を保証すると伝えてきたため、面会に同意したという。
事件は大きく動きだした形だが、解決に向かうかどうかは不透明だ。
タリバン側はこれまで、自らの支配地域以外で面会する場合、国連による安全の保証を要求していた。
一方、残りの人質21人を監禁しているタリバンのアブドラ司令官は10日、共同通信の電話取材に応じ「韓国政府との交渉が失敗すれば人質を殺害する」と警告。
アハマディ報道官はAP通信に「韓国政府側と面会して交渉するまでは、人質を殺害するつもりはない」と述べた。
アブドラ司令官はまた「米国とアフガン政府を助けるためにアフガンに来る外国人は、誰であろうが誘拐する」と語った。
司令官は7月中旬にバスで移動中の韓国人一行23人を拉致した実行犯グループのリーダーで「われわれは韓国人らが移動中ということを知り、誘拐の計画を立てた。(事件を起こしたのは)偶然ではない。すべて計画通りに進み成功した」と説明した。
人質は現在、複数の場所に分けて拘束中で、何人かは病気だと指摘。
「われわれは身代金を要求していない」と金銭による解決を否定し、アフガン政府に対し拘束中の仲間の釈放を求めた。