'07/06/23の朝刊記事から
東シベリヤ・ガス田開発
英BP 権益を売却 ガスプロムに
ロ政府が圧力
【ロンドン22日共同】国際石油資本(メジャー)の英BPは、保有するロシア東シベリアのコビクタ・ガス田の権益約63%などをロシア政府系企業ガスプロムに売却することで合意した、と発表した。
売却代金は7億ドル(約870億円)-9億ドルとなる見通し。
ロシア政府は、生産量が目標に達していないことなどを理由に「ガス田の開発免許を剥奪する」とBP側に圧力をかける一方で、ガスプロムの参画を狙っていた。
エネルギー資源の国家管理、外資排除を強めるプーチン政権にBPが屈した形で、今後、同ガス田開発はガスプロム主導で進むことになる。
コビクタ・ガス田は1987年に発見され、確認埋蔵量は約1兆9千億立方メートル。
BPはパイプラインを建設し中国、韓国などにガスを供給する計画だったが、ロシア政府はガス輸出をガスプロムに独占させる方針で、事業は行き詰っていた。
BPは、ガスプロムと「戦略的提携」に関する覚書に調印し、今後ロシアを含む世界各地のエネルギー資源開発事業で協力することで合意したとも発表。
今後ともロシアで事業を続ける意向を表明した。
ロシアの資源開発をめぐっては、ロイヤル・ダッチ・シェルと日本商社が開発を進めてきた石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の経営権も今年4月、ガスプロムに譲渡された。