「工賃」とはその技術と手間に対する対価だと思っていましたが、西陣織職人の世界は残念ながらそうではないようです。
国から年金をもらっているんだからその分の工賃を安くするという理屈がまかり通っているのは何故なんでしょうか。
年金があるかどうかとその技術と手間への対価は全く別箇のことだと思うのですが。
オヤジは、記事の「見出し」よりもそちらの方が伝統工芸の存続・伝承という点で深刻な問題だと感じました。
伝統工芸とはちょっと異なりますが、伝統話芸である噺家の70歳を超える巨匠のギャラも同じように値切られるのでしょうか。
同じく70代などごろごろいらっしゃって活躍されている指揮者のギャラも同じような理由で値切られるのでしょうか。
少なくともオヤジは聞いたことがありません。
弟子になって技術習得のために修行するというのは通常の概念の労働とは異なるものだと思います。
給与無し、仕事保証無しってそれこそ噺家の世界だって同じだと思っていましたが違うのでしょうか。
「もう滅べばいいんじゃない」とは・・・日本人として寂しい言葉です。
😔
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<「半年給与なし。仕事保証なし」 京都・西陣織職人の「弟子募集」はブラックと言えるのか>
ヤフーニュース J-CASTニュース配信 https://headlines.yahoo.co.jp/ 2017年 3月18日
伝統工芸の職人と弟子の関係は「ブラック労働」にあたるのか――。京都の西陣織職人がツイッターで弟子を募集したところ、その求人条件が「ひどすぎる」としてインターネット上で批判を浴びる騒動があった。
実際、今回問題となった募集ツイートでは、「最初の半年間は給与が出ない」「その後の仕事も保証できない」などと説明していた。いったいなぜ、こうした厳しい条件で弟子を募集することになったのか。J-CASTニュースは、募集を出した職人に「投稿の真意」を尋ねた。
■「ブラックと言われれば、その通りかもしれません」
今回、ツイッターで弟子を募集したのは、伝統工芸士の資格を持つ西陣織職人・佐々木英人さん(45)だ。京都市内の工房で制作した西陣織の帯や小物を、「りんどう屋」というネットショップで販売している。
そんな佐々木さんは2017年3月13日、ツイッターに次のような募集文を投稿した。
「西陣織を習いたい、将来的に仕事にしたい方を募集します。ただし最初の半年は給与的なものも出ませんし、その後の仕事を保証はできません。ただ、この西陣織の職人が減りゆくなか、将来的に技術を覚えておきたい方に無料で教授いたします」
こうした投稿に対し、ネット上では「ブラック企業以下」「やりがい搾取もいい加減にしろ」などと批判的なリプライ(返信)が殺到。なかには、「もう滅べばいいんじゃない」と痛烈な意見を寄せるユーザーも出るなど、いわゆる「炎上状態」となった。
いったいなぜ、こうした募集ツイートを寄せたのか。佐々木さんは15日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「タダで労働させようという意図は一切なかったんです。実際、私はいまも1人の弟子を抱えていますが、彼女には自分の都合を優先して貰い、自由に来て貰っています。どちらかといえば、習い事のように捉えて頂きたかったんです」
と話す。弟子を募集する媒体にツイッターを選んだ理由については、「より若い人に興味を持って頂ければ、そういう思いもありました」と説明する。
ただ、ネット上で寄せられた労働条件への批判については「否定できない」という。佐々木さんは「ブラックと言われれば、その通りかもしれません」と認めた上で、
「私自身の仕事を振り返っても、朝も夜も無く働いていますし…。改善したいとは思っているのですが、弟子に最初から賃金を払うというのは、ちょっと今の状況では難しいです」
と苦しい現状を明かした。
■熟練職人の年金が引き起こした「破滅的状況」
いったいなぜ、西陣織の職人はそこまで厳しい状況に置かれているのか。その理由について、佐々木さんは「伝統工芸特有の『年金問題』が原因の一つです」と漏らす。
「いま、西陣織の職人の平均年齢は75歳程度です。こうした熟練の職人は、もう年金を貰っていますよね。そこで起きたのが、年金の支給額を踏まえた上で『工賃』が決まるといった現象なんです」
佐々木さんによれば、こうした動きによって西陣織全体の工賃の相場が大きく下がることになった。その結果、「西陣織だけでは家族を支えていくことができない」と判断した40~50代の職人が、次々と転職するという動きが出た。
「つまりは、破滅的状況なんですよ」。こう重々しく告げた上で、佐々木さんは、
「正直、いまの職人の中心層である年金受給者がリタイアしない限り、西陣織の職人の労働環境は改善しないでしょう」
とも話していた。
ただ、こうした年金問題の中で、本来ならば次世代に技術を伝える役割を担う40~50代の職人が西陣織から離れている。そうなると、いまの中心層がリタイアした段階で「西陣織の職人がほとんどいない」という危機的な状況に陥る可能性が高いという。
こうした「悪循環」ともいえる状況の中で、「少しでも下の世代に技術を継承したい」という思いで投稿したのが、今回の弟子募集ツイートだ。そのため、佐々木さんは取材の中で、こんな言葉も漏らしていた。
「炎上してしまって申し訳ないとは思いますが、正直な話、この発信力には驚いています。こうした状況にならなければ、西陣織の職人についての投稿がこんなに大きな注目を集めることはなかったでしょう。その点に関しては、本当に嬉しく思っています」
国から年金をもらっているんだからその分の工賃を安くするという理屈がまかり通っているのは何故なんでしょうか。
年金があるかどうかとその技術と手間への対価は全く別箇のことだと思うのですが。
オヤジは、記事の「見出し」よりもそちらの方が伝統工芸の存続・伝承という点で深刻な問題だと感じました。
伝統工芸とはちょっと異なりますが、伝統話芸である噺家の70歳を超える巨匠のギャラも同じように値切られるのでしょうか。
同じく70代などごろごろいらっしゃって活躍されている指揮者のギャラも同じような理由で値切られるのでしょうか。
少なくともオヤジは聞いたことがありません。
弟子になって技術習得のために修行するというのは通常の概念の労働とは異なるものだと思います。
給与無し、仕事保証無しってそれこそ噺家の世界だって同じだと思っていましたが違うのでしょうか。
「もう滅べばいいんじゃない」とは・・・日本人として寂しい言葉です。
😔
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<「半年給与なし。仕事保証なし」 京都・西陣織職人の「弟子募集」はブラックと言えるのか>
ヤフーニュース J-CASTニュース配信 https://headlines.yahoo.co.jp/ 2017年 3月18日
伝統工芸の職人と弟子の関係は「ブラック労働」にあたるのか――。京都の西陣織職人がツイッターで弟子を募集したところ、その求人条件が「ひどすぎる」としてインターネット上で批判を浴びる騒動があった。
実際、今回問題となった募集ツイートでは、「最初の半年間は給与が出ない」「その後の仕事も保証できない」などと説明していた。いったいなぜ、こうした厳しい条件で弟子を募集することになったのか。J-CASTニュースは、募集を出した職人に「投稿の真意」を尋ねた。
■「ブラックと言われれば、その通りかもしれません」
今回、ツイッターで弟子を募集したのは、伝統工芸士の資格を持つ西陣織職人・佐々木英人さん(45)だ。京都市内の工房で制作した西陣織の帯や小物を、「りんどう屋」というネットショップで販売している。
そんな佐々木さんは2017年3月13日、ツイッターに次のような募集文を投稿した。
「西陣織を習いたい、将来的に仕事にしたい方を募集します。ただし最初の半年は給与的なものも出ませんし、その後の仕事を保証はできません。ただ、この西陣織の職人が減りゆくなか、将来的に技術を覚えておきたい方に無料で教授いたします」
こうした投稿に対し、ネット上では「ブラック企業以下」「やりがい搾取もいい加減にしろ」などと批判的なリプライ(返信)が殺到。なかには、「もう滅べばいいんじゃない」と痛烈な意見を寄せるユーザーも出るなど、いわゆる「炎上状態」となった。
いったいなぜ、こうした募集ツイートを寄せたのか。佐々木さんは15日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「タダで労働させようという意図は一切なかったんです。実際、私はいまも1人の弟子を抱えていますが、彼女には自分の都合を優先して貰い、自由に来て貰っています。どちらかといえば、習い事のように捉えて頂きたかったんです」
と話す。弟子を募集する媒体にツイッターを選んだ理由については、「より若い人に興味を持って頂ければ、そういう思いもありました」と説明する。
ただ、ネット上で寄せられた労働条件への批判については「否定できない」という。佐々木さんは「ブラックと言われれば、その通りかもしれません」と認めた上で、
「私自身の仕事を振り返っても、朝も夜も無く働いていますし…。改善したいとは思っているのですが、弟子に最初から賃金を払うというのは、ちょっと今の状況では難しいです」
と苦しい現状を明かした。
■熟練職人の年金が引き起こした「破滅的状況」
いったいなぜ、西陣織の職人はそこまで厳しい状況に置かれているのか。その理由について、佐々木さんは「伝統工芸特有の『年金問題』が原因の一つです」と漏らす。
「いま、西陣織の職人の平均年齢は75歳程度です。こうした熟練の職人は、もう年金を貰っていますよね。そこで起きたのが、年金の支給額を踏まえた上で『工賃』が決まるといった現象なんです」
佐々木さんによれば、こうした動きによって西陣織全体の工賃の相場が大きく下がることになった。その結果、「西陣織だけでは家族を支えていくことができない」と判断した40~50代の職人が、次々と転職するという動きが出た。
「つまりは、破滅的状況なんですよ」。こう重々しく告げた上で、佐々木さんは、
「正直、いまの職人の中心層である年金受給者がリタイアしない限り、西陣織の職人の労働環境は改善しないでしょう」
とも話していた。
ただ、こうした年金問題の中で、本来ならば次世代に技術を伝える役割を担う40~50代の職人が西陣織から離れている。そうなると、いまの中心層がリタイアした段階で「西陣織の職人がほとんどいない」という危機的な状況に陥る可能性が高いという。
こうした「悪循環」ともいえる状況の中で、「少しでも下の世代に技術を継承したい」という思いで投稿したのが、今回の弟子募集ツイートだ。そのため、佐々木さんは取材の中で、こんな言葉も漏らしていた。
「炎上してしまって申し訳ないとは思いますが、正直な話、この発信力には驚いています。こうした状況にならなければ、西陣織の職人についての投稿がこんなに大きな注目を集めることはなかったでしょう。その点に関しては、本当に嬉しく思っています」