三宅博先生が病を隠されながら、時々数人の身近な人たちと小さな食事会をされた。
その時、三宅先生が詠まれた詩に心ひかれ、「先生、今の詩を私の手帳に書いてください」と頼んだ。リラックマ
先生はにっこりと笑われて私の「リラックマ」の模様の手帳にスラスラとお書きになった。
「先生、ありがとうございます。音楽家でもある私はこの詩に感動しました」とお礼を申し上げた。
勇力男兒斃勇力,
文明才子醉文明。
勸君須擇中庸去,
天下萬機歸一誠。
勇力の男児は 勇力に斃れ
文明の才子は 文明に酔う
君に勤む 須らく 中庸をえらび去くべし
天下の万機は 一誠に帰す
私はこの言葉にクラシックの音楽家として、文政から明治に生きた元田 永孚氏の考えを芸術として受け取った。
三宅先生は私の勧め?でヴェルディのオペラ「ドン・カルロ」に感動なさっていた。
先生はとても知識が広くて融通のきく英才、私が先生の意に反することを言っても反論もされず、だいたいの意図を汲んでくださった。「元は同じ考えだ」と。
そしてタリバンに拉致監禁された日本人会社員たちをわが身を顧みず、ひとりで交渉に向かわれたあの優しい中山恭子氏、これぞ本物の政治家であのたおやかな物腰からは想像もできない厳しい政治使命、このようなおふたりを「頑迷偽ホシュ」らは、あのどうしょうもない凝り固まった連中と共に口汚くフェイスブックやツイッターでののしった。
もちろん、私は一生許せない。しかしどうだろう、今、調子のいいことを言っている政治家のひとりでもこのお二方の教養や政治に関する公平さを持つ人物がいるだろうか?
安倍昭恵氏がトランプに招かれて食事会に行ったこともニュースなどでもてはやされた。
安倍派のいつもの政治家たちは安倍昭恵氏を称えた。まるで自分が子分になったかのように。
それから私は年末大掃除その他で忙しく、風邪までひいて静かにしていた。
政治家は威勢さえよければいいというものではないし、先祖云々なんて百害あって一利もない。
国民は選挙の為におだてる道具か?
「トーイツ」だって半島に日本人信者のおカネで宮殿のような寺院ができている。
これを選挙に利用したあげく、たいしたことはない、というのは私には解せない。
ウクライナは昔から「マゼッパ」「イーゴリ公」らのような歴史的人物が非業の最期をとげている。
ユゴーやプーシキン、そしてリストやチャイコフスキー、ボロディンらが楽曲にしている。
またムソルグスキーの「展覧会の絵」で、労働を庶民の苦しみとして描いている。
芸術こそ、何もごまかさない。
ところで奥山篤信氏のお書きになった映画評の最新作、「同情」とは・・・奥山氏は現実的に鋭くお書きだ。この文は現在、雑誌に発表中なので、時期をみながらここにご紹介したい。
最近、10年ほど前に書かれた世界最高のピアニスト、エウゲニ・キーシンの言葉を読んだ。
リヒテルのこと、そしてリヒテルと並ぶ名ピアニストだったギレリスのこと、共にウクライナ出身だ。
ロシアでは「リヒテルは神に祭り上げられたが、ギレリスは単に「素晴らしい芸術家」と書かれた。
どちらが上かではない。ギレリスには親近感を感じるのだ。またリヒテルもギレリスを尊敬し、プロコフィエフはギレリスのように弾けない、と演奏をあまりしなかったこと、ギレリスは亡くなる前に「たったひとりキーシンを教えたかった」と言ったことなど。
今日は少しお堅いブログ内容になってしまった。
次回からはもっと気軽に書きます。
ブログのティールーム
Gilels plays (1949) Chopin: Nocturne C minor Op 48, No. 1
ショパンが心身を休めているころの充実したノクターンです。
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