ヴァイオリンの胴体はふたができない箱なので、どうしてもゴミがたまる。
たまっていると当然正規の音は出ない。掃除が必要である。
しかし、その方法を意外と知らない人が多いことを知った。
スクロールの糸倉ならば綿棒で良いが、本体は綿棒では心もとない。
ヴァイオリンをやる人はメニューインの本くらい読んでいるものだと思っていたが、違うらしい。
メニューイン/ヴァイオリン奏法 価格:¥ 4,935(税込) 発売日:1976-01-01 |
ここに書いてある。
ときどき、f字孔から軽く一にぎりの生米を入れ、ヴァイオリンの洞内をまわるようにゆすってやってから、楽器をひっくり返しにする。入れた米といっしょになって、埃りが球状になって出てくることがよくある。
ヴァイオリンの本なんて、国内で売られていものを全部買っても知れている。ましてやメニューイン、意味がわからなくても買うのがヴァイオリン弾きである。(この間、メニューインがあるのならメニューアウトもあるのか、などという話を聞いてのけぞった。)
ちなみに生前のインタビュー記事で「メニューインと読むのかメヌヒンと読むのか」との問いがあり、答は「どちらでも良い」だったことを記憶している。
メニューインも過去の人なのだなと思わずにはいられないし、読んでもヨガの話が出てきたりで、なかなか理解が難しい。師匠に言わせると訳が悪いとのこと。だが、注意深く読むと、フランコ・ベルギーの実際とか、ガラミアン流との違いとかがわかり、興味深い書物である。