・リハーサル
定期公演はリハーサル5回で本番3回と表現していた。
1回のリハが3時間弱で、これを一日2回やる。本番の日にも1回やる。これが日本で言うところの「ゲネラルプローベ(通称ゲネプロ)」に相当する。
考え方がかなり違うのはここから。
説明のために小休憩を無視すると、BPOが1回目のリハーサルをするのが10時から13時、2回目は16時から19時。これは日本のN響や読響よりも長いことになる。
そして、間の13時から16時は別団体が使用するのだそうだ。BPOは荷物を置きっぱなしにはできないどころか、いわゆる「撤収」作業を毎日2回やらなければならない。
つまり13時の入れ替え時間にBPOのスタッフ、間の時間を使う団体のスタッフ、ホール付きのスタッフの三者が出てきて、急ぎ入れ替え作業をする。
16時になると、その逆をやる。
19時になると、また逆をやって、13時からリハーサルをした団体が20時から本番の公演をする。
フィルハーモニーザール(ホール)は、その昔「カラヤンのサーカス小屋」と呼ばれた。てっきりBPOの専有物かと思いきや、そうではなくベルリン市の所有物で、市民には公平に貸し出されなければならないとのこと。
だとしても、日本ならば10時から16時がBPO、16時から別団体で、そのまま本番とするだろうに・・・。
確かに3時間空くとリフレッシュできる。それが大事、ということなのだろう。しかし、そうすると日本のオーケストラのやり方は、彼らにしてみれば恐ろしく非効率、ということか?
とにかく日本では全く受け入れられそうもない考え方に、しばし唖然としてしまった。