井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

グルダ:チェロ協奏曲、と「天下御免」

2020-07-03 23:57:43 | 音楽
ピアニスト、フリードリヒ・グルダの作品、正式にはチェロとブラスオルケスターのための協奏曲だが、長いのでチェロ協奏曲と通称されている。

先日、久しぶりにラジオで1楽章だけ聴いた。

どうしても笑ってしまう。しかも、なぜか日本語が聞こえてしまう。

その理由が、やっと今日わかった。
約半世紀前のNHKテレビドラマ「天下御免」の挿入歌に似ているのだ。

♪黙って川を眺めていると
川の流れが聞こえてくるよ
流れ流れて村から町へ
海へ出ようと旅に出る
川は、ハァいいなぁ

みたいな歌詞だったと思う。

作曲は山本直純。

ひょっとして、と思って調べた。

グルダの協奏曲は1980年作曲、天下御免は1971年のドラマ。

どちらかが影響されて作った可能性はなさそうだ(ホッ)。

どちらも、いわゆるブルースの進行だから、ありきたりと言えばありきたり。偶然似る可能性は低くない。

それにしてもよく似ているのだ。

天下御免をお聞かせできないのが残念。

NHKは1976年、テレビ放送50周年を迎え、記念番組を作ろうとした途端、気づいた。過去の番組の記録をほとんど残していないということを。

慌てて、その後は番組を残しまくるのだが……。

1971年は、わずかその5年前。それでも無いものは無いんだねぇ。
1971年と言えば、同じく大人気だった少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」の年だ。
これもスチール写真を残すのみの、幻の名作。

「天下御免」の方は、主演の山口崇がプライベートビデオに少しだけ録っていて、後でNHKがそれを譲ってもらって、ほんの数話だけあるはずだ。
当時のビデオはものすごく高価だったから、NHKでさえ録画を持っていない。ビデオテープが当時2万円したと聞いた。今の数十万円相当だ。機械にいたっては多分、現在の百万円以上だろう。

音楽の山本直純、ご子息達が遺産の楽譜を整理中だとは聞いているので、再現は可能かもしれない。
だけど、この歌を聞きたいと思う人は、いないだろうなあ。

かくして、またもや幻の殿堂に入っていくことになる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿