![](/.shared-blogzine/decokiji/deco1005_sunny/header.gif)
ポピュラー系の作曲の本を立ち読みした。その本には「Aメロはキャッチーでなければならない」とあった。「キャッチーであるとは、覚えやすいということ」だと説明してあった。なるほど。
四大ヴァイオリン協奏曲のテーマは、どれもシンプルで覚えやすい。キャッチーである。これをキャッチーに弾ければ問題はないのだが、実際には弾けない人が結構いる。
筆者にしてみれば、これは当然だと思っている。なぜならば我々は日本人だからだ。気持ちを入れれば歌える、というのは日本の歌に限ると思う。
でも、自然に歌えてしまう人がいるのも事実だ。うらやましい存在である。
しかし、師匠曰く、
歌い方を計算して歌えば、自然に歌える人よりも説得力のある音楽ができる。
おお、何と心強いお言葉! 以来、この言葉を金科玉条にして今日まで生きることになる。
では、どのように計算するのか。
いろいろやり方はあるだろうが、ここではまず斎藤秀雄先生の方法をご紹介しておこう。
まず感情を表に出す部分がある。「いやぁ、いい天気だねぇ。」
次にそれを裏付ける説明をする部分がある。「雲ひとつないし、太陽はキラキラと輝いているし」
そしてまた感情表現、「何だか嬉しいなぁ。」
その後、それを説明・・・
といった具合に、ほとんどの音楽は交互に、そのような構造になっている。あまりそうでなくても、あてはめていくと、結構あてはまってしまう、という次第。
メンデルスゾーンで言えば、最初の4小節が感情表現、次の4小節が説明部分、そして4小節がまた感情、その後説明、ということになる。
そして感情表現の部分はメロディーの山や谷を強調して歌い、説明部分では「話しているように」発音をはっきり、インテンポで表現、という訳だ。
結構使えるワザである。お試しあれ。
![]() |
斎藤秀雄 講義録 価格:¥ 3,360(税込) 発売日:2005-01-24 |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます