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玉木氏の著書はウィキによると5冊、
- 猛毒! クラシック入門
- 革命的音階練習
- 音の後進国日本 純正律のすすめ
- 純正律は世界を救う
- 贋作・盗作音楽夜話
冊数といい文体といい師匠の山本直純氏と似ていて、私の好みにもとても合う。
その中のどれかに前記事で少し紹介した「森のくまさん」に関する文章があった。うろ覚えで申し訳ないが、以下のような話だ。
NHKの「みんなのうた」から編曲を頼まれた時、原曲をさんざん探したのだがわからずに、当初は「アメリカ民謡」、あるいは「作曲者不詳」として編曲し、演奏してもらって放送していた。
ところが数年して著作権協会にBナントカという人が現れて、あれは自分の作曲だと言う。
かけつけて譜面を見たら、音楽の素養が全く感じられない。全て4分音符で書かれ、シャープ等の臨時記号があるべきところについていない。
これはインチキだ、と玉木氏は騒いだらしいが、それ以上に証明する手立てがなく、著作権協会は現在に至るまで著作権料をB氏に払い続けているという。
以来、教科書にもB氏の名前は載るようになった。
これが本当なら稀代の詐欺師だと思う。そして十中八九本当だろう。だって「みんなのうた」以前からずっと歌われていた歌なのだから。こういう方は音楽の敵である。
さて、ウィキは頼りないみたいなことを書きながら、結構今回参考にさせてもらった。書いた方に感謝である。
作曲されたピアノ曲に
・ピアノのための練習用組曲「山ノ手線」
・バリカン星人のあいさつ
・なくした5円玉の踊り
とあり、これは笑えた。最後のはベートーヴェン「なくした小銭への怒り」のパロディだろう。
そして玉木氏は「ウルトラマン」の音楽の下請けもやっていたのだ。
1980年代後半、ウルトラマンが再加熱して、昔の音楽の復刻版が録音されていった。その仕事でお見かけしたのだが、それこそバルタン星人だかダダだか、何かが動く音、の収録があった。
スネアドラムのワイヤブラシの音が「違う違う」とのたまわっていたのだ。
ドラマーが困り果てて「あの頃、ヘッド(叩かれる皮面)は犬皮でしたからねぇ」と言っていたのが忘れられない。
皆さん、ドラムの音も時代で変わるのですよ!
長くなったので、続きはまた次回。
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