今日のひとネタ

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昔オールド、今ヴィンテージ

2022年04月17日 | ギターと楽器のこと

 昔は古い高級なギターを単純に「オールド」と呼んでましたが、今は「ヴィンテージ」なんですね。本当にギターが好きな人が買うならいいのですが、投機目的で楽器に愛が無い人が中古市場に参入し価格が吊り上がるのは困りものです。実際にそういうケースがどれくらいあるかはわかりませんが。

 それで、現役の一流のミュージシャンでもヴィンテージギターを好む人と、新しいモデルを好んで使う人がいるように思います。先日、芳野藤丸さんのYouTube動画を見たら、「新しい方がいいじゃない?」とおっしゃってて、特にヴィンテージギターへの拘りはない様子。

 その他には新しいものを使う代表が今剛さん。以前読んだインタビューで、特にヴィンテージに興味がない話を見たような気がします。この人は福山雅治さんとか井上陽水さんとか松本隆さんのイベントとかの大規模なライブでテレビでもよく見かけますが、ヴィンテージと思われるのは使ってないですね。

 そして、やはり歌番組やイベントで売れっ子の鳥山雄司さんも、大体いつ見てもジェームス・タイラーのギターを使ってるのであれも違います。よく見かけるというと是永巧一さんも、ステージでは割と新しいモデルを使うことが多いように思います。

 もっとも、ヴィンテージギターはステージで使うと倒したり盗まれたりする危険があると思われ、人前で使ってないだけで実際は持ってるとか集めてる人もいるかもしれません。ただ、藤丸さんや今さんはそもそもそういう方面に趣味はないようです。

 一方、ステージでも結構ヴィンテージを使ってるのは鈴木茂さん。フィエスタレッドのストラトがトレードマークになってます。ただ、あれはご本人がそれこそはっぴいえんどの時代から使ってるもので、歴戦の勇者というかずっと一緒にいる愛器ですからかっこいいですね。

 前に奥田民生さんのインタビューで、オールドのレスポールを800万と言われて「高い!」と怒ったら、急に「じゃ、600万」となった話を見ました。なので「その200万はなんなんだ!」とまた怒ったという…。(金額は正確ではなかったかも。) ただ、それを読んだのがもう20年以上前の話ですから、今は58年とかのレスポールは1000万でも買えないような気はします。

 面白いのはハウンドドッグの西山毅さんで、フェンダーのオールドだと言われて買ったのが実は偽物だった経験があり、その後は国産のビザールギター収集に走ったとか。「あれだと偽物はまずありえないし。」ですって。

 ちなみに、Drシーゲルこと故成毛滋さんが40年近く前にラジオのギター講座で「一般にオールドのギターは骨董品の価値しかありません。」と言ってました。本当に好きな人はその味をかみしめるのかもしれませんけど。

 そういえばバタヤンこと田端義夫さんの愛用ギターは、今はどこにあるんでしょうね。あれこそ究極のヴィンテージギターではないかと。どっちにしても、楽器というのは使ってなんぼだと思う次第です。