袖すその下の小さな社会から

子供の頃

母のお買い物に連れて行かれた時、

はぐれぬように

母の腰辺りにぴたっとくっついて。


大人の手が飛び交う袖裾の下でもみくちゃにされながら

Caco「大売り出しの日はかなんな」


と？　どこからか視線を感じ。。。


私と同じように親の傍に立って、

知らない子がじっとこちらを見ていました。

子供同士じーっと見合って・・・

不思議な世界が出来上がったりしていました。


その子にニコッと笑うと

フンッ！てされて・・・

で、どこか胸がきゅうんと苦しくなるのです。


「どうしたん？」と母に聞かれ、

「何でもない」と答えて。


大人たちの袖裾がすれ合う下で

小さな子供社会があったような記憶があります。


子供なりにストレスを感じたかもしれません。


この頃は人と自分はみな同じだと思っていたので

どうして同じように笑い返してくれないんだろうと、

すごくショックだったのだと思います。


大人になって

人と自分は違うのだと気づけば

ひとそれぞれ。

少し楽に生きられるようになりました。


女の幸せが結婚だとか、

勝ち組とか負け組とか。

そんな幼いキャッチコピーにウンザリし、

大人として自分だけのキーワードを

生き方に取り入れる人が増えてきたような気がします。

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