ストウブの上でカラカラ、良い音がします。
すっかり古くなってしまった炒り器の中で
銀杏がカラカラ。
目を閉じて音だけを聴いていると
いろんな音に聞こえます。
あの「蛍の墓」で幼いせつこが最後までカラカラ音をたてていた
サクマ式ドロップスの缶の音みたい。
カウベルにも聞こえたり
どこの国かなあ・・・
森の中にある学校の授業が始まる合図がこんな音だったりして。
田舎の景色の中を走る単線1両編成くらいの電車・・・
発車ベルはこんな感じ?
あ、そんな田舎だとたぶん無人駅で発車ベルなんてきっとないね。
自然素材から出てくる音にはやはり自然な景色を想像するものですね。
それにしても大きな銀杏です。
殻の内側にある黄金の実にぴたーっとはりついた薄皮を剥く作業が苦手。
茶碗蒸しに使おうと思っていますが、
殻を割って剥きながらやっぱりつまみ食い。
ぽいぽいって、無くなっちゃった。
もういっちょ、カラカラ。
なんだかこの音に今夜、座敷わらしが遊びにやってきそうな気がします。