キョン・デスンの理想と現実の間の葛藤はよく起こりうることですね。
強権を発して、すべてを弾圧すれば国王さえ沈黙するのに、なまじ権力から自らを遠ざけようとしたばかりに、国王、朝廷、軍部すべてに否定されてしまう。
つまり、キョン・デスンの誤りは自分以外誰も理想の政治を為すことができないのに、それを自分以外の誰かに任せようとしたことなんでしょう。
そして理想の政治、民衆のための政治を行うために権力を握ったとしても、権力の魔力によって自らの理想が変容していく矛盾があるんです。
この辺が、韓国軍事政権時代と重なってくるところなんでしょうね。