東畑開人著 文芸春秋 2021.9
コロナ禍中に書かれた臨床心理学者の週刊文春連載エッセイ。
私の心は一人ぼっちじゃ見つからない。
対面する二人の間に私の心は見つかるということらしいです。
読む時期が遅すぎたのか、テーマはおもしろくて、興味深いのになぜか私の心に響かないのでした。
それなりに自由に生きることができる現在、心を病んでも生きることはできるのです。
カウンセリングを受けようと思うこと自体が心を変えるきっかけだし、なによりカウンセリングに通うことが心に変化を与えるんだろうと思います。
語られるカウンセリングのエピソードは実際そのものでないとあとがきにありました。
エッセイに必要なのはそこまで書くかというほどのリアリティだと思います。
そこが、私をひきつけなかった原因なのかもしれません。