こんなこといいな、できたらいいな♪ 目で笑う。
「目で笑う」という言葉を知り、いいなと思った。
で、目で笑うって? 書き始める前、国語辞典を見たけれど、載っていなかった。
載っていない辞書を見たのかな…。意味がわからないから、私なりの解釈で話を進める。
口で笑うのは当たり前だが、その笑みを目まで持ってくるというのだから大変だ。
笑う門には福来たる。
笑わねば、それでも笑わねば、これ以上運気を下げる訳にはいかない。
力を入れて口角をあげる。気合いのアルカイックスマイル。
気持ちと笑顔が異なる。異なったとしても取りつくろえる。
だが、目は?…うそをつきにくい。目で笑おうとすると力をぬかねばならない。
体がリラックス状態でなければ難しい。
口で笑う以上の穏やかさをたたえていなければ、声の出せない目から笑みはこぼれない。
柔らかい気持ちが満ちた時、瞳から溢れ出すのだから。
笑い声が、強い明るさが…人を傷つけることもある。(4/20付第54話 皮むき林檎より抜粋)
精神的に弱っている時、罪なきアルカイックスマイルでさえ冷笑に感じてしまうことがある。
強い力への怯え…。
だから私は目で微笑みかけられるようになりたいのだ。
目で微笑みかけられると、その溢れ出した優しさに包まれてあったかくなるから。
旗揚げ公演前後、道を尋ねられることがなかった。
少しずつ生活に穏やかさを取り戻していった頃、たてつづけに道を尋ねられた。
話しかけやすい雰囲気だったのかな…ようやく傷が癒えてきた証に思えた。
自分の感情でいっぱいいっぱい張りつめていたが、時間の経過と共に、
少しは人を受け入れる余裕が生まれてきたのかと嬉しかった。
できることなら瞳に微笑みを絶やさず、気持ち柔らかく歩いていきたい。