第342話 不機嫌な果実

2011年01月28日 03時48分57秒 | Weblog
本当のところというのは、いざ言おうとしてもなかなか言えないものである。
日常絶え間なく繰り返される塵のような悩み。
ひとつひとつの出来事は、些細なことの連続なのだが、
ひらひらと心に降り積もり、気がつけばとてつもなく重い雪と化す。
雪と言ったが決して白くはない。
そのまま放置しておくと、命さえ奪う塊となる点において雪と類似するのではないかと。

子供はいじめられていることをなかなか親には言えない。
言おうとしても言えないのである。
親が上手に引き出し、子が語り始めたとしてもそれはまだ核心部分ではない。
子も言いながら、どうしてどうでもいいことばかりが口をついて出てくるのか・・・
言えば言うほど、こんなことを言いたいんじゃないと核心の周りをぐるぐるまわる。
それほどまでに核心を語るには自身の身を投げる覚悟でないと取り出せないほど
根が深いものである。
1の周辺しかきくことができていない状況で、10の核心を察することが
聴き手の難しさだと思うし、
親といえども、ここは他人が本人の10を計り知ることなどできないという謙虚さで聴きたい。

今日は続けて綴っている仕事論ではないではないかと思う方もいるのではないかと思うが、
これも私の考えるビジネス論。
雪の重荷は笑顔を奪う。職場にいる不機嫌な果実。
理由なく不機嫌であるはずがないので、ヒアリングの機会があればいいなと思う。
就職の折は面接をしていただけたのに、中に入ると査定はあっても面接がない。
人事考課ではなく、社員の全員が語る機会としての面接。
ある企業のある室長、多忙な業務の中でも部下と一対一で話す機会を設け、
部下の名を全員覚えているという。面接ではないが、
名前を呼ばれ、自分の思うところを述べる機会があるということ、
部下にとってどれほどの喜びかと思う。この喜びだけでも充分なヒアリング効果だ。

課内面接と課外面接。上司ヒアリングだけでなく部下ヒアリング。
たとえ真実を語る難しさに思うように話せなかったとしても、
一方向ではなく、双方向の意見が交差する場があるのがいい。
人の数だけ意見を取り入れて考察するのは困難だから、すべてを反映できる志望動機聴取ではない。
それでも一年に一度でもそんな機会があればいいなと思う。
直接会って話す機会は、うつ診断後であるのは悲しいから。そうなる前に、の機会として。
このヒアリング、もう一つの側面を持つ。
相手にもヒアリングの機会があるということから、緊張感が生まれる。
少し透明になることで、下手なこと(陰湿なこと)が抑制されるのではないかと期待する。
雪かきヒアリング、崩壊前に、崩壊しないために、きくところから始めたい。
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第341話 男尊女活

2011年01月18日 06時10分47秒 | Weblog

男尊女卑、残念ながら・・・あると思います。
あなた(若い女性)が電話に出ても先方は名乗りもしないことがあるでしょう。
すべての定型台詞をカットし横柄な物言いで「○○課長は?」なんて日常茶飯事です。
先方がやってきました。
あなたはすばやく席を立ち、対応をしようと試みますが、目が合いません。
先方の視線は課長のみを捉え、あなたの存在は無視・・・
電話での失礼な物言いをした同一人物とは思えないほど営業スマイルトークを
目の当たりにしながら、あなたは静かに身をひかざるをえません。
この透明人間化現象に傷つくこともあるかと思いますが、
表向きだけでも、対・人として対応できない人(企業)には古い体質というものがまだ根強く
残っているのだなと軽く受け流しましょう。
女性社員のパワーはあなどれないものと知る新しいタイプの営業マンは、
いち早く女性好みのスイーツを手土産に企業イメージをあげていくという戦法にて
成功をおさめられています。

あからさまな男尊女卑、女性蔑視までいくとあまり心地いいものではございませんが、
私自身、働く上でやはり男女に違いが少なからずあると思います。
ここからは私の思う男女論、すべての女性にあてはまるものではなく、
こういう女性が多いのではないかと思う私見です。

主人は休日であっても職場からの連絡に答える、急な問い合わせに対応する等、
突如、家族時間を中断し、一人抜け出ていきます。
休日に限らず、翌日のプレゼンに備えて勉強するといい、自室にこもります。
守秘義務がありますので家族であってもその詳細は不明、母子は唖然とそこに残されます。
プライベートな時間も公の窓口を閉じることなく、時間外のみならず、
打刻圏外でも仕事をする・・・女性にここまでできるかなと思います。
女性の方が自分の時間に対してシビアな気がいたしますから、するなら業務時間内、
休日は公私を分けてシャットアウトする方が多いのではないでしょうか。
仕事をするなら現金化される時間内で(笑)の女性に対して、男性はオンオフの境界線なく
「仕事」が絶えず頭のどこかにあるのではないかと思います。
もしも万一、運動会や生活発表会の日と仕事が重なった場合は仕事をとるよとたやすく
言える主人に対して、母である私は息子の気持ちを思うと、気持ちが揺らぎます。
仕事は勤務時間内に動くとは限りません。
夕方5時以降についても母である私は連日の対応に限界があります。
お酒を介してこそきける話もあれば、夜にしか動かない仕事もあるかと思います。
母でなくとも、そこは女性では参加できない男の世界があると思いますので、
日中自分が見ている上司の姿がすべてではないと考えています。

ということで、私は男尊です。
仕事の教え方も、女性が業務のやり方説明に徹するのに対し、男性は精神論伝授、
表面的なものだけではなく、姿勢を伝えていくのが男性の教授方かと思います。
母性と父性の違いでしょうか。
子育てでも父性のみではアンバランスでしょうから、
仕事でも母性をとりいれることでさらによりよくを目指せるのではないかとも思うのです。

お茶くみの話は以前いたしましたが、(第336話)
私が一番困ったのは、水屋(給仕室)に扉がないことでした。
扉がないということは、音は漏れ聞こえ、お客様に内幕が見えてしまうのです。
食器棚も高く、背伸びをして手探りでお湯のみをとらざるをえません(笑)
遠い昔、建物設計段階で女性の意見を取り入れるということがなかったのかもしれません。
もしもそこに女性視点があったのであれば、
決して覗いてはなりません扉の設置が提案されていたのではないかと思うと、残念でなりません。
細かいことのようですが、このミクロ視点が女性らしさではないかと思います。
男尊女尊と肩を並べることは難しいかもしれませんが、女性としての発言の場があればいいなと思います。
決定権はマクロ視点で、参考意見としてミクロ視点のご利用、いかがでしょうか?

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第340話 良薬は口に苦し

2011年01月15日 01時37分16秒 | Weblog
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第339話 ウラオモテ

2011年01月12日 02時21分06秒 | Weblog
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第338話 勤めるを努める

2011年01月08日 04時06分11秒 | Weblog

25歳の時に演劇に出会って色々なことを学びましたが、
「体調管理する」ことと「領域を守る」ことを学べましたことも大きな収穫です。

まずは、「体調を管理する」から。
学生時代、急な体調不良で学校を休んだ場合の不都合は、
後日、自分が負えばいいのですが、
社会人になりますと、その日職場の誰かが、つまり、周りの方があなたの不在負担を
負うことになります。
穴をあけないというこの自己管理能力、働くうえでとても大切なマナーだと思います。

(演劇)公演の打ち上げ会場で、
「結婚願望? あります! 結婚しても演劇を続けられるかなぁ」私の何気ない一言に、
「あなたは、(公演)本番当日、子供が高熱を出しても、その子供を放って舞台に立てますか?」
とぴしゃり。
「その覚悟がないと、やっていけません。その覚悟がないなら、やらないでほしい」とはっきり。
本番に向け稽古を積み重ねた仲間に、何より観に来て下さったお客様のために、
あなたの不在は決してあってはならないこと。
芸能人の方が親の死に目にも会えず、葬式にも出ず舞台に立っておられますが、
この厳しさ、演劇界の優先順位としては当然のこと・・・
さすがに親の葬式レベルまで職場は問いませんが、毎日出勤が前提で給与が支給されますから、
健康管理は最低限のマナーです。

と、またえらそうなことを申しましたが、
自己管理はできても、子供の体調までコントロールできません。
子供が生まれてから、明日の出勤が確約できない身となりました。
確約できないといっても、提出期限がありますから責任を果たせるよう
使える手はなんでも使ってなんとか出勤します。
「お母さんね、治りかけで無理して登園してまた悪化させるより、
大事をとってお休みされたらどうですか?」こんな時、私は鬼のような母親だと思います。
子供に負担を強いての出勤ですから、せめて子供に恥じない仕事を、
できれば子供に誇れる仕事をと努めるしかありません。
たとえ私のこの思いが子供の求めるものと違っても・・・いつかそれが責任感だと
わかってくれると信じて。

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第337話 はなむけの言葉

2011年01月07日 00時39分48秒 | Weblog

仕事論を書いてみようかなと年度末から綴っておりますが、
さすがに正月三が日は書く方も読む方も嫌だろうなってことで、休止。
仕事始めと共にこちらもスタートしたいと思います。

毎年春になると思いますのが、歓送迎会の不思議。
歓送迎会とは歓迎会と送別会を同時に行う呼称、なのですが、
去る方と来る方が同会場に集うだなんて!
デリケートな会でございますので、ここは幹事の腕の見せ所かと存じます。

私自身10年節目で人事異動を経験いたしまして、
その折に、まず送迎の身で歓送迎会に参加いたしました。
歓迎会ムードの会にそれまでの10年を思い、さみしさ残るものとなりました。
その後、歓迎の身で新しい課の歓送迎会に参加いたしました。
所属長が去る方へ向けて「○○課は、入口あって出口なし」との言葉をかけて見送り、
後日、私は所属長と共に他の課へ新任の挨拶に参るのですが、
この時、「ウチにいただいた○○です」と私のことを紹介してくださいました。
私はこの時の所属長のご配慮に心より感謝し、
今は課は違えどもこの一言の喜びと共にこれからも永遠に私の上司の1人であります。

歓送迎会では、去る身を思えば、幹事も送る側もどちらかといえば歓迎者よりも送迎者に配慮すべきであることを学びました。
去る者の思いをくんで、送る側から贈る言葉をプレゼントし、贈られた言葉を胸に、
送迎者から一言・・・の流れが私は好きです。
極端な話、歓迎者には一言述べさせても送迎者には語らすな、かもしれません。
色々ありましょうが、惜しんでお送りするのが礼儀かと思います。

私にあてて発せられたものではございませんが、
あの夜、別れ際に贈られた上司から部下への「入り口あって出口なし」、
今も時折思い出す男らしい優しさに満ちた言葉です。

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新年

2011年01月01日 06時42分20秒 | Weblog



「あけましておめでとうございます。 
旧年中は格別のご高覧を賜り、まことに有難く厚く御礼申し上げます。
本年も、より一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます」

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