第191話 万障繰り合わせ

2008年12月29日 12時43分43秒 | 子育て・「おママごと」

7月に職場復帰をしてから仕事納めまで、
有休3日の消化をのぞく出勤日すべてを無遅刻で迎えることができ、
ただただ息子に感謝するばかり。
・・・、ありがとう。

冬期休暇目前、21日の日曜日、発熱。
いつも週末で持ち直すパターンだったが、この日は月曜の回復は無理と判断。
日曜深夜、「明日、職場を休む」と言う私に、
「明日は忘年会だろ。私が休むからいい」という。
「忘年会も大切だけど、熱のある子供をおいてまで出るのは・・・」
「何のための万障お繰り合わせのうえ、か?
 前々から日にちを決めてやる忘年会は仕事だよ。
 確かに本人の体調不良や子の体調不良で当日休むのは仕方がない。
 だがしかし、今回の場合、私が休めるのだから、行きなさい」
この結論が正しいのかどうかはわからないが、これが私たち夫婦の答え。

月曜朝、少し熱が下がったので園に行く準備。
どこまでもつのか・・・きっとお迎え要請の電話がかかってくるだろう。
わかっていたことだが、職場についてすぐ電話がなった。
主人に再度、本当に私が迎えに行かなくていいのか最終確認。
「二人とも休んでは意味がないだろ。24日、25日、私は休めない。
 いつ回復するかわからないのだから、お互いの休みを有効に使おう」
主人の出した結論に揺るぎがなかった。

主人が仕事を休み、私が働く。初めてのことだった。
私は息子のもとに駆けつけたい気持ちを抑えながら仕事する。
こんなことはこれからもきっと、ある。
もしも私がに病気になって、息子を世話できなくなったら?
そんなパターンだってないとはいえない。
病気の時、母親が側にいて看病するのが一番いいのはわかっている。
でも、絶対母親でなければならないというわけではない。
ここは、主人を信じよう。
そう自身に言い聞かせながら、
帰りたくても帰えれない立場とはこういう気持ちなのか・・・
こんな気持ちの中、息子を任せてもらっているのか・・・
私を信じてくれているのか・・・
逆の立場になって初めて気づく・・・ごめんね。

忘年会を終え、帰宅。息子を抱きしめ、主人に心から「ありがとう」と言った。
「これから徹夜の看病になる。昨日からずっとだから、我々が倒れてはいけない。
 交替で寝よう」
「じゃあ、私が看るから。あなたが先に寝てきて」と見送ったが最後、
一度寝た主人が再び起きてくることはなかった・・・。


追伸。
3日続いた発熱の後、中耳炎の、扁桃腺炎の後、突発性発疹と判明。
25日の出勤が本当に嬉しかった。
寝ずのグズグズの抱っこ三昧の看病からの解放感・・・
専業ママさん、敬服いたします。


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第190話 通勤電車内で

2008年12月27日 00時39分54秒 | 子育て・「おママごと」

大きく足を組んで座る男子高生の隣に、少し間をあけて座る。
次の駅で、本を読む私の視界に短いスカートと太もも。
男の子が組んでいた足をほどき、彼女を迎え入れる。
「なにしてんねん」(笑)
「なにしてるって、ちゃうねん、ほんま、わからんかってんて(笑)」
私のすぐ隣に女子高生。嫌でもきこえてくる彼女の言い訳から、
彼女が約束の電車を待たず先行列車に乗り、すれ違った経緯を知る。
彼女の話をきく男の子から、
彼女のそんなドジな(←今でも言う?)一面を可愛いと思う「いとおしオーラ」が!
私のところまで伝わってくる。
こ、これは、相思相愛カップル(←今でも言う?)!
しかも、告白前と見た!!
あまりの眩しさに彼らを直視できなかったが、
夕刻の電車内、私の右肩に青春があった。

通勤電車もなかなか面白い。

朝のラッシュ、濃霧による影響でノロノロ運転。
車内ではきくともなしにきこえてくる「ゆとり教育社員」談義。
「普通だったらさ~、でしょ? なのにさ~、だって。
信じられないでしょ」
先輩OLが頭を抱えるあれやこれや。
本を閉じて「すみません。ちょっといいですか?」 仲間に入りたくなる。
またある時は、働かない蟻の話。
「もしも○○さんがいなくなったとしてもよ、また新たに働かない蟻って出てくるでしょ」
結論は「じゃあ、今のまま、○○さんでいいんじゃない」で、終着。
最終学歴ではない。卒業後、働き始めてから問われる力とは・・・?

3人がけの優先座席左端に女性、右端に若い男の子が大きく足を組んで座っていた。
少し隙間のある真ん中に女性が座ろうと、男性に頭を下げた。
男は女性を下から一瞥し、再び漫画を読み始めた。
あまりの不快感に、かなしくなった。
我が子がどんな子に育って欲しいのか・・・?

通勤途中、電車内で考えずにはいられない。

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第189話 子守熊

2008年12月18日 06時26分50秒 | 子育て・「おママごと」

「ねえ、(息子に)『もこもこもこ』(絵本)読んでくれない?」
主人「『もこもこもこ』は 心・技・体 が揃わないと読むことができないんだ」
は?
どこまで育児に言い訳王子やねん!
毎回心・技・体が揃ってないって、揃ってないのは体やろ体!

私が出張で帰宅が遅くなるため、主人に息子を託す。
眠る息子を眺めながら、何かおかしい。 服、そのまま?
主人「そうやねん。今日は晩御飯も食べやんと風呂も入らんと、
園から帰ってきてミルク飲んだらすぐ寝やってん」
「エー、いつもそんな簡単に寝ないよ」
「コツがあるのだ。限りなく退屈にさせると、すぐ寝やるよ」
は?
仮眠で体力の回復をはかった息子が起き出す。
たまには私の苦労をわかってほしいと託したはずのお世話を
出張後スーツ着たまま、休む間もなくこの時間から私がお世話?
少しでも豊かに育てたいと取り組む私に、退屈育児論ですか・・・

主人は朝風呂、トイレに入れば出てこない。
ちゃぽん。またつかってる。まだつかってる。癪に障る。
「私さ~5分で用意してるんだよ。女性で、ありえない速さだよ。
パパさ~自分の用意しかしてないやろ。
お風呂もトイレも長いなら長いで、その分早起きして、
普段朝しか(息子に)会われへんねんから、
ちょっとくらい相手したらどないやのん?
って、なんでパパが『ぜんまいざむらい』真剣に見てんの!」

パパが土日出勤。頑張れ週末母子家庭。
パパは休日出勤があるが平日休み(代休)。もちろん息子は保育園。
私は土曜出勤だがパパ土曜休暇、なぜか息子は保育園。
パパが休日疲れているといえば、我ら母子気をきかせて外出。
パパが散髪行くという。残された母子家庭。パパ、さっぱり。
って、なんかおかしくない?
「寝てるよね。休みもあるよね。なのに、どうしていつも疲れてんの?
私、休みないよね? たまには俺が(息子を)見てるから、
美容にでも行ってきなよって言ってくれたことある?ないよね?
自分のこだわり、我慢すること、ないよね?
いぃっつも、まず自分、だよね?」
主人「何でも子供が一番になったらダメなんだ」
は?
子供が人の手助けを必要とするたった2、3年、
長い人生の中のたった数年ではないか、
子供一番にできないのだろうか??

「私のしんどさってほんとわかっていないと思う。
5時にピッと帰らなきゃいけない辛さってわかってないと思う。
たまには、5時ピして病院に連れていってみたら?」
積もり積もった不満から、目には目を。立場交替を申し出た。
主人「5時ピッは、さすがにできないな~」

どうやら主人は動物占いでコアラらしい。
子守熊と書いて、コアラ。
育児中のパパにとって「子守熊」という最高の栄誉を与えられながら
なんという有り様。何様?
そんなことばっかり言ってたら、いつか黒ひょう牙をむく!!

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第188話 失速

2008年12月16日 06時16分57秒 | 子育て・「おママごと」
今日は息子の通院日。受付時間は18時終了。
コートも着ず手に持ち、駅まで走り、飛び乗った電車で、
あれ? 自転車の鍵がない!
走る電車の中で、コートを振って走る途中に落としたことに気づく。
心の中でムンクの叫び。

今日も息子の通院日。17時を待っていたかのように、
ピッとタイムカードをきり駅まで走る。このまま走ったらきっと心臓飛び出る。
途中あきらめかけるが、あきらめるな、がんばれと自分を励まし、
何とか飛び乗った電車。間に合ったと思ったら、踏切信号故障のため電車が動かない。
もう間に合わない・・・明日も私に17時退社をしろと? ボンバヘッ。
車内でぬけがら。

なんか私・・・生き急ぎすぎてない?

朝は5分で身支度完了。
お昼休憩中にお買い物まで済ませる為、時計を見ながらの食事。
これしてからあれしてからとトイレも我慢。そのうち忘却。
あれ? おトイレに行ったっけ・・・ !
17時、申し訳なくも帰宅臨戦態勢。会わす顔なく「お先に失礼します」と走り去る。
帰宅したら帰宅したで、息子9時就寝目指して怒濤のごとく。
あれ? おトイレに行ったっけ・・・
乾燥激しいこの季節。寝かしつけは一苦労。
やっと、やっとの思いで、お眠りあそばしたと思ったら、主人帰宅。
その帰宅、なかったことにしていいですか?
息子就寝後、最初の約3時間が私の睡眠確約時間。
ちょうど大人時間。大人時間終了後、12時、2時、4時、5時、6時。
少ないときで3回、多いときで5回ほど息子が起きる。
吐きそうに眠い・・・
体に鞭打って、深夜途中1回は抱っこでリビング徘徊あり。
目覚めてしまった体のまま、
母さんが夜なべをしてオムツに名入れしてた~♪
冬は早朝、園の用意にお洗濯、体力あれば洗い物。
洗い物をしながらすやすや眠る夫に怒りがわいてきてブログで浄化。

通勤時間をあわせると私より在社(園)時間の長い息子である。
息子が頑張っている。一刻も早く迎えに行きたいといつも走ってきた。
女性は子供を産むとママ体質になるらしい。
この睡眠不足、生き急ぎ生活も息子のためなら苦にならない
母性のなせる技の偉大さよ。
よく(倒れずに)やってるよな~私と自画自賛で持ちこたえてきたが、
この心の中に渦巻く闇は何・・・?

どうやら洗濯が仕上がったもよう。次回、私から見た夫に、つ・づ・く♪
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第187話 ボディペインティング

2008年12月09日 04時12分39秒 | 子育て・「おママごと」

3頭身の頭、首なく顔の下すぐ肩、頭の大きさの比してアンバランスなその肩幅、
そのボディバランスのおかしさ。
小人フォルムが笑いを誘う。
とにかく笑えるつっこみどころ、満載。

70cm×120cmのベビー布団で眠る息子。
赤ちゃんの体は柔らかい。
その柔軟性をいかした人間業とは思えぬポージングの数々・・・
ある時は走り幅跳びの空を舞い、またある時は棒高跳びのえびぞり舞いに
イナバウワー。アスリートのごとし。
パーツ、パーツを思い思いの方向にひねったまま眠る。
絶対まだ寝返り途中だよね・・・辛くないのかなと思う姿勢は上海雑技団ばり。
小さなキャンパスにくりひろげられる決定的瞬間たち。
当時、息子のお気に入りは「天上天下唯我独尊」ポーズ。
右手で天を指し、左手で地を指し眠る息子のすえおそろしさによく笑ったものだ。

やがて寝返りも上手になり、ベビーベットではところ狭しと
布団の上を漂流するようになる。
流れ、ひっかかりながら闇夜に浮かぶその姿は、ドザえ~もん♪
腹巻をして眠る姿はバカボンのパパな~のだ。
何、今度は猫のポーズ。
ここのところはやりは深夜のベビーヨガ。
北枕で立体的に眠る息子をなおしながら、
あぁ 子供って ほんと面白いなぁ と笑う。

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第186話 登山家体質

2008年12月02日 00時27分03秒 | 子育て・「おママごと」

天王寺動物園に行ってきた。

息子と私だけの遠出。万一の時を想像してお出かけの準備。
下痢が続いているのでおむつは多め、予備の着替え上下一式。
ご飯におやつ、
食べない日が続いているので今日はいつもよりミルク多め、
出先では哺乳瓶も洗えないから数本セット。
冷めないよう保温ケースも。
スプーンも自分で持ちたがってはすぐに落とすから予備に数本。
携帯皿に、熱湯入水筒、ビニール袋、雨傘、保険証、防寒着・・・
リュックに息子の衣・食・住をパンパンにつめこんで、いざ出発。

公共機関での移動。
じっとできない息子を黙って座らせるというチャレンジ精神に則って、
車内へ。
あと少し、もう少しと息子に言いながら己を励まし、何とか目的地に到着。
この時点で既にもうひきかえしたい(ほど疲労困憊)

動物園着=達成感。無事着いたことに元気を取り戻す。
北園、まずはカバから。
きゃー、カバ、でっか~い。結構、大人も興奮できる。
のってきた。
息子は? 鳩に大興奮。 トラいるよ。トラいいの? 鳩に夢中。
ペンギンだー! 可愛いね~
息子は? リスに大笑い。 ペンギンいるよ。ペンギンは? リスの前から離れない。かなりずっとリス。
・・・そ。

好みの違いはあれど、動物を愛でる気持ちは一緒。
前半、順調だったのだが、
南園にさしかかったところで息子、エネルギー切れ。
ミルクを飲ませただけで、あっけなく寝てしまう。
飲み干したこの哺乳瓶、誰が背中のリュックに入れてくれるの?
抱いた手も、哺乳瓶も離せない。
寒空の下。大急ぎで夜行性動物舎へ避難。
夜行性動物に紛れて親子二人、急遽ここでお昼寝タイム。
暗がりの中、膝の上で眠る息子を眺めながら空気椅子ならぬ空気ベット状態・・・
闇にかくれて眠る♪俺たちゃ家なき親子なのさッのまま1時間停滞。

起きたはいいが、寝起きに寒空も風邪をひく。
暗闇におびえ泣く息子を抱え、近くのコアラ舎に逃げ込んだが、
機嫌が悪い。デリケートなコアラを前に泣き叫ぶ。
コアラの為に長居は出来ぬ。入園料は惜しいが、南園断念。

息子と二人の外出、
おトイレに(私が)行きたくなった場合どうすればいいのだろうか?
帰路、気がつけば、またおトイレに行っていない(私)
そういえば産後、トイレが近くない。
ママはトイレすらままならない状況の下、環境にあわせ体の仕組みが変わるのか。
万一に備えいつも用意周到なリュックを背負い、おトイレにほとんどいかない。
登山家のごとし。

余談だが、出産後の再就職活動。
雇用主様に宛て、産後ママを雇う利点としてトイレ休憩の少なさもあげたい。
しょうもないことと思われるかもしれないが、
離席時間の少なさはママ体質のなせる技。
育児休暇中の効能だと思うから。

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