第159話 同志へ

2008年02月17日 23時59分05秒 | 子育て・「おママごと」

はじめまして。
お子様がアトピー性皮膚炎であること、お伺いしました。
私も家に訪ねて下さるといってくれた友人の申し出を断ったことを思い出しまして・・・
母親の私でさえ朝起きた息子の顔に驚くことがあります。
掻きむしってパジャマに血がついていたり、黄汁で肌にはりついていたり。
ズルッと皮がむけたところに保湿剤を塗る手が震えます。
綺麗になったら・・・落ち着いてから・・・の思いむなしく、未だ、実現ならず。
息子のアトピーを克服した訳でもない渦中の私があなたのお力になれるのだろうか・・・
たとえお力になれなくとも、
痒みによるグズつき、睡眠不足、いつ明けるともわからない先の見えない疲労感、
努力に比例しない結果、断ち切れない悪循環、人をうらやむ心、こみあげてくる怒り、
うずまく気持ちの闇に向かうは孤立無援の内向的育児・・・同じ病の子を持つ母として
どれか1つでもあなたと共感できたなら、それだけでいいと筆(といっても電子筆)をとります。

アトピーのピークは生後4ヶ月~8ヶ月、季節でいうと11月~3月とききました。
我が息子はピークにピークが重なった状況にあります。
現在7ヶ月、よりによってこのタイミングに下の歯が生え始め、
むず痒さまで加わったトリプル攻撃。
イライラグズグズの彼に私のおっぱいは噛まれて傷つき、
哺乳中に顔や頭をかく(体温があがるので)振動がダイレクトに傷口にひびく
恐怖の授乳はいまだ2時間おき。
(噛まれるは、痒みからではなく私のおっぱいに原因があるからなんですけど)
アトピーとの診断を受けてから、育児を楽しむ余裕を失いアトピーにとらわれ、
これ以上悪化させないこと、痒みから気を紛わせることが私の育児となりました。

何とか痒みから気をそらそうと買ったおもちゃは意味もなく、
ずいぶん増えました(笑)
家の中、私と二人だけの密室育児では気を紛らわせることに限界があります。
息子が痒みにとらわれ抜け出せなくなったら、なりふり構わず、外にでます。
行き先は近くの児童館。
ここに行くのは家にないおもちゃがあるからではなく、
家にはいないお兄ちゃん、お姉ちゃんがたくさんいるから。
息子は歩く、走る、跳ぶ、踊る自分より少し大きな子供たちに夢中。
乳児が幼児に釘付け、ここでは痒みを忘れます。
功を奏したのは息子ばかりではありません。私も。
たくさんの素敵なママに出会えます。
今はその面影さえないお子様が昔、肌荒れがひどかった話をきいて勇気付けられたり、
どこかにいい小児科はないか? 皮膚科はないか? 病院情報を入手できたり、
授乳間隔の短さ、寝グズり、おっぱいを噛まれたりも私だけではないのだと、
普通のことだと、すべてをアトピーっ子育児ゆえの辛さだとおぼれる自身に反省したり。
それに14日、とても可愛い素敵な女の子からチョコレートをもらいました。
息子生まれて初めてのバレンタイン、この幸先のよさに母、感動。児童館、万歳!
もちろん行く道中で息子の顔を見た見知らぬ人から「まあ! 可哀想に」なんてこともしょっちゅう。
児童館でも「ここ、どうしたの? 痛い? 痛い?」
息子の赤い頬をつつきながら、子供が聞いてきます。
「ここね~湿疹、できちゃったの。今、一生懸命、治してるの」と息子に代わって
私が答えながら・・・
いずれ保育園、小学校と通う息子。
あぁ、この先ずっと24時間、息子を守ることは不可能なのだと。
悪気なく直球で投げかけられるお友達の言葉に、息子は何と答えるのだろう・・・
アトピーの辛さと闘う息子につい謝ってしまう自身に気合いを入れて、
肌が弱い分、心は強く。
あたたかく時には冷たくも様々に、
それでも新鮮な空気を吸うことのできる児童館、
この安全地帯に母子共に救われています。

お子様は生後3ヶ月とお伺いしました。もうすぐ、春。
季節がお子様の治癒を応援してくれることと、信じています。
二人目のお子様とも。児童館に行かなくとも、
上のお子様が下のお子様の気をひきカユカユを紛らわしてくれるかもしれませんね。
私の明日の目標は、今日の反省をこめて息子に笑いかけることです。
長々ととりとめのない話となりましたが、どうしたら掻き壊しを防げるのか?
下に記しましたのは、私が実践していることです。
あなた様の参考ならずとも、反面教師になりましたら幸いです。

考え続けて実験続けて・・・以下、私の掻き壊し防止法。
ミトン。ミトンはすぐにとれてしまいます。
小さな靴下をはめ、その上に綿のミトンの二重構造にしています。
生後4ヶ月頃は、かきむしらないようおくるみでくるみ、
身動きのとれないように寝かせておりました。
ただし一枚布ですから、少しでもあいていると
そこから掻きたい気持ちの強さにほどけます。
おくるみ蓑虫作戦は動きが激しくなるころには終了をやむをえませんが、
しばらくは成功しました。
息子は器用にも足で足を掻きながらズボンを脱ぎます。
家ではストッパーにズボンのすそにかかるよう靴下をはかせています。
どう見てもおしゃれではありませんが、
こうすると足首に直接靴下の刺激も直接あたりませんので。
おむつ替えも、膝のかきこわしを防ぐため、
ズボンを脱がさず膝上までさげた状態で、その隙間におむつを通して替えています。
お風呂はミトンをつけたまま、
状態によってはおむつをとってレギンスを着せたまま入ります。
足を洗う段階で服を脱ぐわけです。微力ですがそれまで掻く手のガード用です。
63センチの息子に100センチの巨大綿パジャマを着せ手隠し。
少しでも肌に届く爪の鋭さを緩和できたらと。
スタイは刺激をさけるため首後ろでマジックテープでとめないもの、
ベストタイプやクロスたすきタイプを使用。でも、この手のタイプは値がはるので、
普段使いにタオル地や綿のスタイでまず首もとを守り、
その上から安価なマジックテープ式の二重スタイ。
こうすることで、肌に直接ポリエステル素材やマジックテープがあたらないばかりか、
汚れたら上の一枚だけを交換するだけでいいので楽になりました。
昨日はフードつきの綿服。家の中でフードをかぶり、かぶった後にスタイを装着。
頭掻き防止(わずかですが)と首の後ろスタイダイレクト摩擦を防げました。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする