第121話 進化する教育

2006年05月16日 00時56分00秒 | Weblog

何を書こうか…なかなか決まらない。今日もそんな日。
こんな時、独り言ブログにやたら刺激がほしくなる。
会話っていいなと思う。
言葉を受けて、自分の中の言葉と結びついて、どこからこんな話になったんだ?ってほどひろがって。
「独房では、なにかとおもしろくなりにくいですね。他者というのは人間にとって最高の遊び相手だ」
と、糸井重里が池谷裕二との対談集『海馬 脳は疲れない』(新潮文庫)で語っている。
今日、読んだところ(162頁)をそのまま抜粋。

劇団カプチーノは2年連続、公演を体育の日に行った為、運動会の話をしそびれていたな…
今夜は…幼稚園の運動会の話をしよう。

仕事絡みで幼稚園の運動会を見学したのだが、10年ほどたった今でも時折思い出す。
かけっこ。
ゴールにテープがない。先生が両手をひろげているだけだ。
よ~い、ドン。
園児たちが先生のいる方向に向かって走り出す。
到着した園児を先生が抱きかかえ、くるくるまわる。園児たちが喜ぶ。
二人同時到着の場合は、両手に抱えてくるくるくる~。
一人のんびり到着した園児にも、一着と変わらずくるくるくる~。
その光景を見ながら、不意に涙があふれてくる。
私の子供の頃はテープだったな…園児たちの目指すゴールは人肌にあたたかい。
プログラムを見ると、園児の親たちによる二人三脚がない。
私の子供の頃はあったのに…控えている先生に尋ねた。
「今は、両親共に運動会に参加できる親が少なくなって…一人で育てている方もいらっしゃいますので…」
園児たちの気持ちを傷つけないよう配慮したプログラム作りだった。
教育は進化している! そう確信した。

朝、起きて何気なく見たニュースから目が離せなくなることがある。
目を覆いたくなるニュースがある。朝から重い気持ちで出勤することがある。
教育は進化しているはずではないか…なぜ?
そんな時、運動会の風景が蘇る。
よりよくを目指し、教育は進化している…私にそう信じさせてくれる。

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第120話 Your Favorite Thing

2006年05月10日 00時19分40秒 | Weblog


ああ…やっぱり。会社帰りに購入した雑誌。
めくるたびに、なんとなく、…やっぱり、既に購入したもの。
ひとつ屋根の下に、同じ雑誌が2冊…疲れているのかな。
求めているものが一環しているということなのだと自身をなだめる今日。

同じ“余分に購入する”でも、素敵な“好きのおすそわけ”がある。

誕生日でも記念日でもなんでもない昨日、プレゼントをいただいた。
淡いピンク色の紙に彼女の好きな水色のインクで書かれたMy Favorite Song。
彼女手書きのカリグラフィー。思いがけない嬉しさがこみあげる。
彼女の手で行われた包装をゆっくり解いていく。結んだリボンをほどく時の幸福感…。
中には彼女の大好き∞なアーティスト、Zero様のCD。
2枚目のCDを私に?! 嬉しさがこぼれおちた。

音楽、映画、小説、スイーツ、人の好きなものをきくのが好き。
そこには私だけでは生まれない出会いがある。
エスト・ローヤルのシュー・ア・ラ・クレームも、パステルのなめらかプリンも、
小豆工房のいちご大福も、ゼー六のアイスクリームも、らぽっぽのポテトアップルパイも、
フラワーのクレーム・ブリュレも、ロイズの生チョコレートも、ジラソーレのパンナコッタも…
(余談だがジラソーレに行くと別の店舗に変わっていた…あの素晴らしいパンナコッタをもう一度…
バケツ一杯あびるほど食べたい)
具体例がスイーツに偏ったが、最初はみ~んな、人の好き。
あなたの好きを探る中で、私の好きを見つけることがある。
あなたの好きが伝染して、私の好きになる。YourからMyになり、Ourになる。
幸せのおすそわけは素敵に拡がってゆく。


         …今宵も彼女の好きがいっぱいつまったCDをききながら。

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第119話 ハリのある生活

2006年05月05日 23時10分46秒 | Weblog

劇団カプチーノのHP訪問者数が、9000人を突破致しました。
更新できない日々、絶え間ないみなさまのご来場が支えとなり、
本日に至りましたこと、心よりお礼申し上げます。

次は118話…喪失感もようやく和らぎ、歯のことでも書こうかなと思っていた矢先、
人事異動があった。
同じ題材でも、書く時の心のあり様で、結末は思いもよらない方向に向かう。

新しい勤務先にて、おトイレにいくタイミングさえつかめず、水分をとることも、
時計を見ることも忘れ、気づけばもう5時?! 私は一体何をしていたのだろう…
気持ちは新部署に向かっているのに、急ぎ応答した電話では前部署名を名乗ってしまう。
無意識にあらわれる旧部署での10年の時。
お手洗いに行く、お茶を飲む、当たり前ことが「慣れ」の中で可能になっていたことに気づく。
今はまだ仕事の優先順位も、所要時間も、流れもつかめない。
先輩方は、日常として回転している。その迅速さに触れると、はじきとばされてしまいそう…見計らって、質問する。初歩的な質問を繰り返すたび、先輩の手を止めてしまう。
できない自分に、要領の悪い自分に自信を失っていく。
118話後半は、誰かに向けてというより、自分自身に向けての励まし。

生きるだけで精一杯のこの状況…入社当時を彷彿させるこの緊張感を心地よく感じ始めた今日この頃…入社時より早い到来が経験を積んだ証のようで、嬉しい。
課長はじめ先輩方が、私の為に仕事を準備してくれていること、
きけばいつも手を止めてくれること、私の仕上がりを気長に待ってくれていることを知っている私が嬉しい。
「先輩方は自分で自分の居場所を見つけた」と課長が話してくれたこと、が嬉しい。

鳥の視線で見た空からの地上図を「鳥海図」というらしい。
勤め始めた頃よく、業務鳥海図があればいいな~と思っていた。
一度、高いところから全体を見渡すことができたら、今、自分が立っている位置が、私のしていることが何に繋がっていくのかわかるのかな~なんて都合よく。
新しい部署で1年。1周してまたここにかえってきた時、少しは余裕が生まれているのかも。
2周目、3周目と少しずつ高く飛びながら、新しい道を見つけていけたらいいなと思う。
遠回りに行き止まり、今はよちよち地を這うように手探りで自分の居場所を探している。

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