第286話 口移し

2010年04月21日 01時35分26秒 | 子育て・「おママごと」
私が子供の頃、私が目の当たりにした育児は、祖母や母からの口移し。
いったん口に入れ、噛み砕いてから出して、孫や子に。日常であったかと。
私が母になって・・・
口移しや親の使用したお箸やスプーンから虫歯菌が子供にうつるという。
ちょっと前の常識がいまや非常識に。

キスなんてもってのほか、食事の時は、いつも多めにスプーンを用意し、
私と同じものを食べたいと言えば、息子を待たせ、わざわざ新しいスプーンに持ち替えあげていた。
・・・スプーンがいくつあっても足らない。
スプーンを変える間。
虫歯菌という息子に理解不可能な理由で息子を排除しているようで、気持ちが曇る。
息子に対する私の思いを交換できる絶好の機会を逸してしまうこの間・・・
迷ったが、恐る恐る私の虫歯菌のついたスプーンでそのままあげた。
「おいしい」とにっこり笑う息子にふっきれた。

虫歯菌の口移しにつぎ、息子の歯磨きにも無頓着に。
1本虫歯になった時に、歯磨きの大切さに気づくのかなとライトに考えている。
無菌より多少菌があった方がとどんどんアバウトになっていく私。
非難される母かもしれないが、いまや非常識が我が家の日常に。

不慣れゆえに科学的根拠に右往左往したが、行動指針は我が心の中に。
考えながらの育児よりふれあいが多くなったような気がする。

コメント
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