第373話 救命講習

2011年08月08日 20時48分01秒 | Weblog

救命講習を受講した。
救急車を呼んでから到着するまで、平均6分、
この間、心肺蘇生法を試みた場合とそうでない場合の生存率は劇的に違うという。

倒れた人を発見! → 恐怖心もあり、横目に見ながらその場を立ち去りたくなる
であろうが、ここは勇気を振り絞って・・・

まずは、
(0)自分の身を守るため、周囲の安全確認!
このすぐに助けにいかないというところ、目からウロコであった。
血が出ていたり、嘔吐していたり・・・などの時は感染症も疑い、直接触らぬよう手袋を装着。
鞄の中に緊急用手袋など用意されているわけがないので、ビニール袋などで代用可。

(1)反応を確認する。
声がけと共に、体をたたいて反応をみる。
「大丈夫ですか?」1回目より2回目、2回目より3回目と声もたたく力も大きくしていく。
(2)助けを呼ぶ。
誰か、だと日本人は自分のことであると受け止めないので、指名して。
「あなた、救急車を呼んできてください。そして、(できる限り多くの人を連れて)必ず戻ってきてください。
 あなた、AEDを探してきてください。そして、なくても、必ず戻ってきてください」
実際行ってみると、この依頼と同時に「必ず戻ってきて欲しい」と添えるのが意外に難しい。忘れがちなので要注意。
でも、確かにそう、頼んで戻ってきてくれなかったら? 自分一人で不安になるし、
救急車が到着するまで心肺蘇生法を一人で続けるのは体力的に厳しい。
(3)気道の確保と呼吸の確認。10秒以内。
気道を確保(顎をあげるように)し、倒れている人の口元に頬を近づけ、目は胸の上下を見る。(呼吸の確認)
「見て、聞いて、感じて、1、2、3、4、5」と唱えると、約10秒。確認も込めて、声に出してみるとよいのでは?
(4)ここで正常な呼吸をしていれば、回復体位にして様子を見守るだけでよいのだが、していない場合、(5)または(6)へ。
(5)人工呼吸2回・・・は省略してもよい、という。
見ず知らずの人に人工呼吸はちょっと・・・なら、スキップしてよいという。安堵。
(6)胸骨圧迫30回(と人工呼吸2回)を繰り返す。(一人で、胸骨圧迫を続けるのは難しい)
圧迫は強く、速く(約100/分)、絶え間なく。
(だからこそ、多くの人の手(力)がいる。2番でできるだけたくさんの方を呼んでくるのは、このためだ)
圧迫は5センチほど沈むくらい!
息を吹き返した方にはかなりの苦痛を伴う。だから、胸骨圧迫は顔(反応)を見ながら。
(7)AED到着!!
胸骨圧迫は続けながら、「AEDは使えますか?」と問う。
「いいえ、使えません」と言われても、「AED音声の指示通りに行ってください」と励ます。
(8)AEDの電源を入れ、電極パットを装着。
これはすごいと思ったのが、AEDが電気ショックが必要か必要でないかを判断してくれるところ! 
AEDの指示に従えば、間違いがない。安心して、電源を入れよう。
(9)電気ショックが必要ない場合、そのまま胸骨圧迫。5サイクル(2分間)
(10)必要な場合、電気ショックを1回。その後、ただちに胸骨圧迫と人工呼吸を再開。5サイクル(2分間)

なのだが、
(0)電気ショックを実行する前に、必ず自分と周りの安全確認!
倒れている人に触れている人がいないこと(感電防御)を確認しながら、電気ショックの実行ボタンを押す。
「自分、よし、相手(胸骨圧迫を行っている人)、よし、周囲、よし」

以上、救命処置の流れだが、ポイントは(0)番。すぐに1番から10番を行おうとせず、自分の身を守りながら行おう。
7月下旬に受けた救命講習、サッカー選手が亡くなったニュースを見て、
AEDはなかったのか? あれば・・・と思わずにはいられなかった。
受講していない方もこのブログを思い出してAEDの電源を入れてくれる方がいたらいいな・・・と講習メモをまとめてみた。

まずは、鞄の中にナイロン袋を二つ常備することも今すぐできることかなと思う。(最初の0番参照)
触れるのが嫌というより、どんな状況下でも躊躇なく近づくことができるように。


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2 コメント

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救命講習 (バッタ)
2011-08-14 04:17:34
お久しぶりです!
私も幼稚園で開催された救命講習に行きました!

子どもの命、両親の命、私が守らなければ!!と考えて・・・。

幼稚園のママさん、参加者は、18人と少なめ1人だけ同じ組のママさんがいましたが、他は知らないママさんたち。

座った順で二人一組で、脈の確認をし合う。
仲良し三人組で参加しているママさんの一人と私
が組むことになる。(私は、申し訳ない気がした。お友達とペアになりたかっただろうなぁ~)
知らない人の脈をとるのが、とても緊張する。緊張からなかなか脈が発見できない。焦る・・・。
手をケガした時の血の止め方として、親指と人差し指で腕を挟んでひねる。脈が止まったか確認!更に緊張
お相手のママさんも緊張しているのか、私の脈が「止まらい!」と焦っている。

三人一組の心肺蘇生法も、全く知らない今後も二度と会わない人ではなく、中途半端に幼稚園で顔を合わすかもしれない人と人工呼吸担当、救急車担当、LED担当を演ずるのが恥ずかしかった
しかし、参加して本当に良かった。LEDがド素人の私にでも簡単に使えることが理解できました。今まではLED=怖い、私には無理 との考えが、身近に感じるようになった。家にも欲しくなるぐらい。

質問コーナーで、おもしろい質問がありました。
胸毛があったらLEDはできないのか?
答え:LEDのパットと皮膚の間に異物があれば、皮膚がやけどをするので、胸毛は剃らないといけない。外国では、LEDにカミソリがセットされている。(一刻を争うのに、胸毛は厄介だと知った)
水分は、パットの部分だけしっかりと拭けばOK。あとは濡れていても大丈夫。だからプールサイドでも使える。

刺青があってもLEDは使えるの?
答え:大丈夫。使えます。今のところ使えない報告は来てません。(こんな質問を受けるのは、初めての様子でした)

機会があれば、ぜひ参加して欲しい講習です


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バッタ様へ (とーま由花)
2011-08-14 19:43:42
お久しぶりです!(ほんと、久しぶりのコメントです)
救命講習、お疲れ様でした。

私はあえて、知人とペアを組まないグループに行きました。
知人の前での演技の方が私は恥ずかいタイプだったので(笑)

救命講習は、授業で受講できて、
今後のたくさんの方が「無関心」ではなくなっていけばいいなと思いました。
実際に学校でも実施されているらしく、
若い方の講習受講はとてもいいことだと思います。

講習内容をまとめるのは大変で、
あえて胸毛バージョンをカットしてお伝えしたので、
バッタ様のコメントが補足注意事項になって、感謝です。

AED、私も欲しくなりました。
でも、とても高額・・・我が家は、我が家から一番近いAED保管場所に走っていくことにいたします(笑)
大は小を兼ねるで、
子供用のAEDは大人にはききませんが、
大人用のAEDは子供にも使用可能ということで、
身近に我が子のため、主人のため、両親のため、
そして、見知らぬ誰かの大切な方のため、
いざという時、とっさに行動できたらいいなと思います。

あと・・・
人には運命というものがあり、
救命処置を施したとしても届かなかった場合・・・
勇気を出して救命処置を施して下さった方に対して、
感謝を忘れないようにしなければと思いました。
講習では出てこなかった話題ですが、
救命処置が責任を負うことを引き受けることではなく、
目の前の命をただ救いたいと行動する衝動でありたいと。
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