私が話を書かない日も、ここに訪ねてくれる方がいる。
どんな話に興味を持ってくれたのだろうか。
その足跡(ランキング)を追う形で、過去のブログを改めて読み返してみると、
あぁ、こんなこともあったな。 あ~、こんなことを考えていたのね、と新鮮に思い出される。
その中に劇団をしていた頃の話(第107話 衝動へのカウントダウン)があり、思い出したことがある。
当時、1年に1回のペースで、10月に公演を行っていた。
2006年、結婚しなければ、劇団カプチーノは第3回公演を行っていたであろう。
何をするかまで決めていた。
決めていた演目は、梨木香歩著・「西の魔女が死んだ」 魔女役の役者さんに話を持ちかけていた。
この公演が叶わなかった後、2008年、「西の魔女」が映画化された。
実は2005年、劇団カプチーノの第2回公演「しゃべれども しゃべれども」(佐藤多佳子著)も
公演後、2007年に映画化されている。
カプチーノの公演は公演後いつも映画化される、というジンクスを生むことができなかったことが悔しく、
悔やんだ。
今でも忘れられない言葉がある。
第2回公演の打ち上げの際、「あなたは、病気の子を放って公演を選択できますか?」と問われる。
何かの話で、家庭と演劇の両立話になった。
その時、まだ自分が翌年結婚することも知らず、頭の中だけでその答えを考えていると、
私の答えを待たないうちにその方は、「あなたには絶対無理」だと言い切った。
実際、私はインフルエンザの子を放って出勤する母になる。(どうしても休めない日というのがあるのだ)
でも、それは仕事だからだ。 仕事と家庭の両立、プラス演劇。
もしかしたらあの時、あの人の強い断定は、私にとって演劇は趣味で、その人にとっては仕事だったからかもしれない。
治るとわかっている病気だからこそ、放っていけるのかもしれない。
実際、生死をさ迷うほどの究極の選択を迫られた時、私は母であることを優先する。
あの人の読みは当たった。
役者が親の死に目にもあわず舞台に・・・などのニュースを見ると、
「そんな生半可な気持ちで続けて欲しくない」と言われたことを思い出す。
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