できなかったことができるようになる瞬間というのは、
いつも「ある日、突然」感覚に襲われるが、
人の手に5本の指が描かれている息子の絵を見た時は劇的瞬間であった。
お絵かきも最初は頭だけだった。
続いて、頭足人といって頭のあと、すぐに足が描かれる時期を乗り越え、
両手10本、ちゃんとある! 、リアリティある作品が生まれた。
その仕上がりにピカソやジャン・コクトーを感じるのは親である私だけ
であろうが、デフォルメ加減が実に芸術的な香り。
塗り絵も変わってきた。
昔はモデルの発色よりも、自分の好きな色を思うままに塗っていた。
顔が真っ青、デスラー総統のようなアンパンマンができあがっていたのだが、
今は実際の色を選択して、塗り分けている。
息子がリアリティを追求しているのとは反対に、
主人の体がおかしいことになっている。
顔の次、首、肩とつながるところ、顔のあとすぐ肩の首なし芳一状態、
モンスターズインクのサリー(体型)に。
主人が人間離れ、どんどんキャラクター化していっている・・・
おなかを上にして泳ぐ巨大なセイウチを見ながら「あ、パパだぁ」と息子と笑っていたが、
心臓への負担を考えると、体のためにもアザラシくらい似しておいた方がよいのではと思う。
子供が生まれてから、部屋がビビッと明るくなった。
最初に買ったのが、ボーネルンドのカラコロツリー(L)
一日に何度か視線を送ってしまう一品で、
どこからでも見えるよう子供部屋(と称する単なる和室・母子の寝室でもある)と
リビングの間に置いている私のお気に入り。
プチタン、ぞうさんの取っ手が可愛い子供用チェスト。
子供部屋にありながら、これは今では私のタンスに。
その代わり、息子は8色使いのカラフルチェスト(北欧風の桐タンス)を購入。
カラフルながら置いてみると派手さはなく、畳の部屋にもしっくりきている。
園の服、休日の服、下着、くつ下・・・と色ごと収納が息子もわかりやすいらしく、
朝一番左下、茶色い棚からいつも真剣に「今日はく靴下」を選んでいる姿が愛らしい。
おもちゃで言うと、ネフ社のネフスピールも美しい。
赤、青、黄、緑、4色の積み木。
作って飾れば、立派なインテリアに。
まだ未購入だが、もう少し息子が大きくなったら買いたいのがカプラ。
息子が生まれるまでまったく知らなかったが、おもちゃの芸術性に感嘆する。
カラフルなのはいいが、問題はこの惨状。
増え続けるウルトラマン人形・・・至るところに転がっている。
万年床を中心に子供部屋(と称する単なる和室)は畳が見えないほどゴチャゴチャ・・・
「ゴーカイスピア」(商品名。ゴーカイシルバーの専用武器で3モード変形)の
レンジャーキーがよく行方をくらますので大変だ。
ネフスピールは? カラコロツリーは?
感嘆するのは親だけ。 息子はもっぱらヒーローシリーズ・・・