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4月6日
今年初めて 持ち山へ行ってきました。おじいちゃんが倒れて以来、山を見に行くことは気にはなっていたのですがなかなか時間が取れません。真冬時は雪が降ることはないけど 路面がどうしても
山から流れ出る水で凍結して怖い。子供たちが小学生のころ、冬に家では気温も高くこのぶんだと山で凍結はないだろうと行くと、途中の山肌につららがあったり水たまりは何層かに凍結していまし
た。そんな時期も過ぎ、おばあちゃんが山椒を摘みたいというのでそれもかねて行ったのです。当日は写真のように 少し霞んだような青空でしたが日差しもあり良好でした。
私はいつものようにネタ探しのカメラ持参でしたが、おとうさんとおばあちゃんが「写真を撮っておじいさんに見せてあげたら 少しは頭もシャッキリしてくるかも。山へ行く、行かなくては、と
思ってリハビリに頑張るかも」というので、写したんですが、どうもレンズより目のほうがボケてるみたいですみません。
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植林
伐採したところを公団造林したわけで これから4,50年先の伐採事業です。私は生きていませんし収益の何割かの分け前で、でも植林も獣害防止ネットや下草刈りなどを森林組合でやってくれるの
で、おじいちゃんの最後の未来へ山の引き渡し・・みたいな??ことでした。が、山の景気はさっぱりだし、安い外国材木で家を建つ時代、杉は可燃チップとして需要があると震災後、火力発電が
注目されたころ森林組合長さんが言ってましたが、原発が稼働をするようになるとそういうこともわかりません。二酸化炭素が増えても困るっていうのに 火力発電ありなの?とはそのとき思ったん
だけど。というか生きてないし私・・・。
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植林したけど
獣害防止ネットをきちんと張ってもらっています。シカが異常に繁殖し猟友会の駆除も間に合っていません。ほんとうにオオカミでもいればいいのになぁ・・・シカが入っていないようですが、植えら
れた苗木が ところどころ消えています。植林の植え方で根が付く付かないがあるようです、それ以外にも苗自体弱いのかもしれません。一本一本手で植えていくのですから・・・。森林組合職員か
雇われた人が植えてネットを張るのです。最近は企業の森という企画で 銀行やスーパー、生協などで希望者を募って植林をすることがあります。和歌山県でも取り入れているそうですが、人気が
あるのは世界遺産の田辺・本宮エリアで串本などは とんと企業さんがないらしい。観光と温泉、そのあいまに植林・・・パックだよパック。たしかに、ここには何もない!だから人の手がほしいん
だけど、最近変な人もいるから植林した後、仲間を連れてやってきて山にいたずらされたりしたら、ねぇ・・・
私の身長より高いネットをきれいに下部まで張ってくれているのに感謝しながら見回っていましたら、一か所修繕したところを発見!
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黄色いテープ紐とオレンジ色のナイロン紐。目印が黄色でそこをナイロン紐で綴じているようです。私は 破られたままでなくちゃんと修繕されていることに感謝し、さらに進んで見回っていくと
新たに一抱えほどの穴があいているのを見つけてしまいました。
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穴が・・・
「あれまぁ~、穴あいてるやん。でも黄色いテープが付けられているから次にふさいでくれるのか?それとも ふさいだところをまた破られたのかも。いったい何が穴をあけたの?」とこの黄色い
テープでネットをくくり、立ち上がったときにガサガサと音がして、中を覗き込んだら植林した中で張られたネットに沿って走るベージュ色のお尻が見えました。「タヌキ?いやこの色はアナグマ
やな。こんなところにエサになるものもないしミミズとか探しているのか?」とネットに沿って歩き出した時20メートルほど先から黒いものが道路に出てきました。私は「え?シカでもないし、
タヌキでもなく・・・うそー!イノシシや!」それはこげくらいの、このへんでいう子んぼ、ウリボウの成長したまさに瓜模様が消えたイノシシです。立ちすくむ私は恐怖というより、このイノシシ
がどこへ行くのか気になります。距離は20メートルあるし、イノシシはイノシシで網をくぐって入った直後私が覗き込んだので、あわててネットに沿って走り出し逃げようと別の穴を見つけて
道路に出たようです。道路はアスファルトなので私に向かってくるのではなく、道を横切って上の山にかけ上って行くつもりで必死に走っているのです。たぶん人間に見つかって向こうもパニックで
走る割に蹄の「カツカツ」という音が聞こえているのに進んでいないのです。大人が運動会で走るように頭では進んでいるのに実際足が走れてない・・そんなふうに見えたのです。それが面白く
「走れてないやん」と言いながら、そのときになって「怖いかも」と私もこれが 方向替えてこっちに来たらヤバいやん。この間 神戸でイノシシにオバサンが襲われた・・・というニュースをふと
思い出し、「ひぃ~イノシシやぁ~」ともと来た道を思い切り走った。走ったけど、今度は私が子んぼ同様に 全然前に進めてない感じ。後ろから走って来ないか振り返りながら、おとうさんたちが
いる車のところに逃げ帰ったのでした。おばあちゃんとおとうさんは私が血相変えて何か騒ぎながら走ってくるので「?」という顔をしています。「イノシシ、イノシシが出てきたぁ」とびっくりし
て「どこどこ?」「あっちで道を走って上の山に行った」とぜぇぜぇしながら穴があってそこを覗いたらお尻があり、その先からイノシシが出てきて慌てて駆け上がったことを話したんだけど、
この山でタヌキやシカに出くわしてもイノシシと会うことがなかったので二人とも驚いていました。それにしても私は イノシシと遭遇するのはお宮さんの下の川で必死に岸に上がろうとしている
ウリボウ、旧田子の浦ドライブイン前の国道で海岸から走り出してきたイノシシが車の前方に現れた、そして夜遅く自宅近くの竹やぶから出てきた数頭のウリボウたち、と今回で4度目。
だんだんイノシシが大きくなってきているのが気になる。次は鉢合わせして いよいよマジ追いかけられるか、襲われるか・・・ではないだろうか・・・
病院通いをお休みして出かけた山歩きが、気分転換どころか少し怖い体験をしたということでした。