金曜日の続きです。
向拝の彫り物を鑑賞した後、次は境内の石仏を鑑賞します。
冬の青い空、葉の落ちた銀杏の大木、参道の石畳、お寺の風景です。
先ずは、“如意輪観世音菩薩”です。
長い歳月、風雨にさらされ、表情が柔らかく見えます。頬に手をあてたポーズは、人々を苦しみから救おうと、いろいろ考えている様子を現しているそうです。
この表情を拝見していると、暖かい陽射しをうけて、のんびりと“お昼寝”をしている様に見えます。
こちらの仏様は、時の流れに表情が消えてしまいました。
こちらは“地蔵菩薩”です。座っているお地蔵様をはじめて拝見しました。“延命”がご専門のようです。
左手に宝珠、右手に錫杖なのですが、右腕が“もぎれて”います。
お地蔵様は“諸国を巡り”迷い苦しむ人々を救うそうです。右腕が無いと錫杖が持てません、錫杖が持てないと“諸国を巡る”ことが出来ません。
石像の修復は難しいのでしょうか、木像や銅像だと折れた部分を継ぎ足すのはそれなりに、やり方が想像できます。
石像は、堅く、脆く、継ぎ足しが難しそうに思えます。そんな技術的な事から、右腕がもぎれたままなのかも知れません。
接合方法、接合部と全体とのデザイン的、外観的、違和感のない調和・・・・・・。報国寺の財力?をもってすれば不可能は無いと・・・・・・。
そんな余計な事を思いつつ、お地蔵様のお姿を眺めてしまいました。
さぁて、こちらは、ずらりと居並ぶのは“お坊様”のようです。ざっと数えて30数体。
全員、右手に“紐のような物”を握りしめています。
台座には二十六番、二十七番と順番に“番号”が刻まれています。
何なのでしょうか? 十六羅漢とか、五百羅漢とかではなさそうですし、歴代の住職でもなさそうです。
謎の石像群です。兎に角、合掌。
いろいろ見ました報国寺、一回で終わる予定が3回となりました。これで、報国寺の報告はお終いです。
次回は、街の中心に戻ります。
それでは、また明日。