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半藤一利・著“ノモンハンの夏”を読んで

風鈴や、吹く風待って本と映画 最近の個人的気分で、元首相広田弘毅の俳句を思い出して、盗作気味に詠んでみた。 そこで前回は映画、今回は読後感想投稿への復帰。今回は半藤一利・著“ノモンハンの夏”を読んだので、紹介したい。現代日本人の悪しき意識の根源の多くは、戦前の“帝国軍人”の意識にあり、それが既に4分の3世紀以上を経過した現在にも生きているような気がしている。その“帝国軍人”の悪しき部分は、特に陸軍の高級将校にあり、それはノモンハン事件に典型的に見られと、かねてから思っていて事件に関する何かを読んでみようとしたのだ。 ノモンハン事件は、1939年5月から同年9月にかけて、満州国とモンゴル人民共和国の間の国境線をめぐって発生した紛争のことであり、実質は日ソの軍事的衝突であった。 読んでみて、これは第一級のノモンハン事件のドキュメンタリーであり、歴史的背景から事実関係の連関がきめ細かく語られていることが分かった。著者の半藤一利氏の仕事は、この1冊のみでも評価されるのではあるまいか。“お勉強”しない旧帝国陸軍の身勝手な精神構造の一端が分かったような気がした。 . . . 本文を読む
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