権限とムチ

私の 知人が ある会社のISO体制構築と維持支援のために お手伝いするということで、ある中堅企業に 転籍しました。ところが、権限が無いので責任は 全うできません。

そこで、転籍後数年経ったある日 トップに話す機会があったので 仕事が 思い通りに動かない、という実情を話したそうです。すると、
“ソンナモン、権限あれへんから 当たり前ヤ！”
と 言われたそうです。
ビ～ッッックリ！！した知人、二の句が告げられず アングリ。今まで権限を与えなかったのは誰か？
ところが、そのトップ 続けてこう仰ったとのこと。
“(社員が指示通り)やらんかったら、ペナルティを与えるべきヤ。人事的ペナルティを与えヘンから やらヘンのヤ。”

その知人は　“ペナルティを課す”権限は貰っていないケド・・・と思ったそうです。目の前の人は、知人に責任転嫁している お積りか？と　考えたそうです。

それにしても、この会社の社員の業務遂行は 一体どのような動機で実施されているのでしょう。ムチが無いと動かない人々、これは奴隷の群れですね。こうなると21世紀に 存在するべき会社組織ではありません。
いきなりペナルティとは 恐れ入った話です。部下の説得の仕方、叱り方、育成の仕方や仕組の作り方を ご存知ないのでしょうか。
この場合のムチは “経営者の無知”ですね。