goo

2018年始のご挨拶

年が明けて松の内が過ぎた。やっぱり何だか早い気がする。年末に引き続き、年始の御挨拶、とは言っても実質は年末年始の暮らしの御報告としたい。

この度の年末は、手指に傷を負い結構鬱陶しかった。
カー・ポートのルーフ・パネルが昨年10月に損傷を受けて、雨の度にルーフがスカスカで車が汚れるので、たまりかねて補修しようと専門会社に工事依頼した。損害保険の申請も書類作りに苦労したが、意外にも好意的な対応で無事パスして、コスト負担は楽になった。好況の御蔭だろうか。しかし残骸を除去していたところ、うっかりプラスチックの破断面で手指に怪我を負ってしまい、気付くと結構出血があった。これにはバンドエイドのキズパワーパッドが良いと家族が言ったので、手洗い後特に消毒もせず、きっちり貼るというか巻き着けたのだった。この状態が年末の清掃時も継続したので、2週程度の多少の鬱陶しさがあった。1,2度パワーパッドの取り換えをせざるを得なかったが、正月が過ぎて取ることが出来ている。治癒にもう少し長くかかるかと思ったが、結構短くきれいに治った印象だ。

明けて正月元旦は、前夜のテレビ番組も そこそこに就寝早朝5時起床で、神戸ハーブ園の山頂で初日の出を拝みに出かけた。こういうことをするのは生涯初めてである。かつて、ここに環境審査をしたことがあって、元旦早朝の開園があることを聞いていたのでこの度決行した次第だ。JR、地下鉄は結構な人出。
今年の初日の出は関西では晴れるので見れるだろうとの気象予報だったので、出かけたのだ。寒さを心配したが我慢できるほどだった。天上には雲はなかったのだが、丁度当方の大阪平野を囲む山々のあたりには雲が横たわっていて残念な状態。
頂上に行って展望広場で観望するのかと思っていたが、意外にも人影はまばら。そこでは実際には山陰になってしまうので、さらに奥の森のホールの東側のテラスで行うのだった。審査で顔なじみの会社幹部の方が出社されていて、来場者にその案内をされていた。私もさすがに御挨拶はした。
森のホールのテラスには既に大勢の観客が詰めかけていた。とは言うものの押すな押すなの状態ではなく、程よい混み具合だった。7時6分の日の出予定時刻には雲のおかげで見えず。数分後、雲の上下の合間からわずかに見えるのが日の出となった。
初日の出を見て、売店で温かいハーブティーを飲んでロープウェイで下山。

次女が巫女バイトしている生田神社に徒歩で向かう。寒い中でちゃんとしている姿を見て安心。みくじを引いて、私は吉。まぁまぁか。初詣もそこそこに時過ぎに帰宅の途に就く。
何とか朝食は、次女も帰って来て雑煮で祝った。

翌日も午後は家族はショッピング。私は地元の神社の弓弦羽神社に初詣。ついでに阪神御影で、レンタル・ビデオを借りる。“帰ってきたヒトラー”、“ゼロ・ダーク・サーティ”、“スノーデン”だった。数日かけてこれらを見た。

先ずは、“帰ってきたヒトラー”(原題:Er ist wieder da 「彼が帰ってきた」)。どうやら最近ドイツでタブーのヒトラーを扱った小説がベストセラーになったのが原作というので、興味があって見てみようと思った。しかし、先ず気になったのは実際のヒトラーは確かそれほど高身長ではなく体格も良くなかったように思うのが、主役の俳優は立派な体格で大抵他の出演者を見下ろしていたことだ。それでも今のドイツ人にとって、難民受け入れが耐え難い状態にあるのは分かったように思う。ヒトラーも選挙で選ばれて出て来た人物なので、こうした状態をどう考えるかのギリギリの社会状況であることを示唆していたのだろう。

“ゼロ・ダーク・サーティ”は、ウサーマ・ビン・ラーディン殺害を意図したCIAの女性職員の活動の経過を描いたものだ。この映画で驚いたのは、海軍のシールズを使っての殺害計画だったが、突き止めた居館を襲撃するに当たって、確かにそこに滞在しているか未確認のまま推定60%の確からしさで決行されたということだ。結果論では本人の殺害に成功したことになっているが それで良かったのかと思わざるを得ない。この襲撃の模様は、オバマ大統領をはじめ主要閣僚が実況映像を見ていたはずで、米国の重大決定も確証のないままでも実行されるようになっているのだという点に驚くのだ。米国政府の決定といえどもかなりいい加減なものだという現実だ。そしてこの映画で知ったことは、この切れモノのCIA女性職員は強硬に襲撃を主張していたのだが、高卒の正規職員だった。

そして“スノーデン”だが、これも課題の多い映画だと思った。これこそはIT時代の最先端問題を現代社会に突きつけたものだ。エドワード・ジョセフ・スノーデンはメガネをかけていて一見ひ弱な印象だが、ファースト・シーンは特殊部隊の訓練からだったのにも驚いた。祖父は軍人。父は沿岸警備隊員で本人もゴリゴリの愛国者だった。そこで特殊部隊から人生を始めたのだが、足の疲労骨折で残念ながら除隊。次に重要な情報を扱う仕事で役立ちたいとの希望でNSA(国家安全保障局)に就職。彼が驚いたのは、NSAがインターネットを最大限活用して世界中の情報を把握していたことだ。全く関係ないPCに侵入して、標準装備されているカメラから映像を盗み見ることも可能だという現実を知ったのだ。しばらくは、それでも様々な仕事をしていて組織上層部も将来を嘱望する。スイス人の銀行員を酒に酔わせ、酒酔い運転で警察に捕まったところで取引を持ちかけ、スパイに利用するなどのシーンもある。また仲間の職員が、中東で監視映像を見ながら、爆弾で子供を殺害し、それを悲しみ葬儀を行う家族も命令で爆殺したエピソードを語るシーンもある。こうした仕事内容で良心との葛藤があり、精神的に耐えられなくなり、民間会社へ転出するが、そこでも国の仕事に関わることとなり、米国エリートが民間と国家機関の間を行き来するいわゆる“回転ドア”経歴となる。事件発覚当時、スノーデンはCIA臨時職員と伝えられたので、末端の職員と誤解していたが、まさに国家の情報組織中枢のエリートだったのだ。癲癇体質も加わり良心との葛藤についに、香港で複数の新聞社(ガーディアン、ワシントン・ポストおよびサウスチャイナ・ モーニング・ポスト)の取材に応じる形でアメリカ政府の犯罪を暴露することとなる。そして暴露を受けたジャーナリスト達は徹底してスノーデンの安全を確保し、ロシア亡命を完遂した。
改めて思ったのは、この事件は日本では決して起きないだろうということだ。先ず第一に日本にはこうした大規模なITを使った情報組織がないこと。第二に国家の犯罪にそれを暴露することを手助けする覚悟あるマスコミが居ないことだ。そして実際に課せられた仕事をしながら、国家の犯罪に疑問を感じる日本人がどれほど居るだろうか、と言うこともある。日本の教育に著しく欠けているのは、哲学的な正義と良心についてであるからだ。残念だが、こうしたことは日本の現実ではないのか。AI技術に関しては日本は完全に世界に遅れていると週末のテレビ番組でも指摘していた。いずれAIに関して学ぶために中国語が必要になるだろうとも言っていた。
そして、スノーデンはCIA職員として日本滞在時は同盟国日本が同盟から離脱した時には、場合によっては社会インフラを攻撃するマルウェアーを仕込んだと言っている。それでも日本政府は唯々諾々としてそれを放置するのだろうか。こうした危機感に全般的に乏しい日本社会に将来はあるのだろうか。
ちなみに恋人役の女優シェイリーン・ウッドリーは独特の目つきで何故だか魅かれるが、今人気に火が付きそうな勢いだと言う。

これ以外に子供たちがネット・フリックスで“ストレンジャー・シングズ・シーズン1”を見ていたのを横から面白く見た。見終わるのにいつの間にか一晩かけてしまったが、奇妙な世界を垣間見た。ネット・フリックスを利用したのは初めてだった。

さて、大変懸念していた米国による北朝鮮攻撃は年末には現実に無かった。そして急激な雪解けムードとなっていて、韓国の政権は高揚感に酔っているという。しかし辺真一氏によれば、これは米国の攻撃を回避する北による意図的な隠れ蓑で、その間に米本土攻撃のミサイル開発の推進と実戦配備のための時間稼ぎだとの指摘をしている。また、別の情報ではマチス国防長官によれば、北攻撃の態勢が整うのは3月だという。実際、米空母はペルシャ湾のセオドア・ルーズベルトと横須賀のロナルド・レーガン以外は全てが本土の母港にいるようだ。ピョンチャン・オリンピック後の動きに注意であろう。それまでの北の動きに不穏なものがあれば、北攻撃は確実なのだろう。

相撲協会での騒動は、何だか変われない日本社会の実態を反映しているように見える。訳の分からない理由で処分を実行し、本当の問題はなし崩しになったような気がする。これで、皆が口にした“膿を出し切る”のは実現したのだろうか。果たして“膿”とは何だったのだろう。ヤクザ社会の延長としての相撲界であってはならないが、その間、外国人力士に良いように引きずられて、本来の相撲が見られなくなる懸念があるように思うがどうだろうか。

年始の決意、今年は年齢のせいか そんなものは思い浮かばない。従来の姿勢を引き続き踏襲するくらいだろう。当面、春先までは地政学リスクも無いだろうし、マーケットは明るそうだ。短期の積極投資で臨むべきだろう。長くなったが、これで2018年の年始の御挨拶になっただろうか。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2017年末のご... 北朝鮮危機に... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。