The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
4月鑑賞の映画の紹介
ウクライナ戦争は露軍の継戦能力に疑問符が付き始め、結構早期に終結するのではいかとの見方が広がっているように強く感じる。また、多くのジャーナリスト等は米政府・軍高官の対露観を厳しくし始めていることに注目している。
先週、英国は露軍死者を約1万5000人だとの推計を公表した。これは露軍がウクライナ侵攻にかき集めた兵力は15万人だったと記憶するが、その10%が死亡で減耗したことになる。実際の戦闘では死者ばかりではなく、その数倍の負傷者が出るはずで、その内の何割かが戦線復帰できないはずだ。となると当初投入兵力の約20%以上は減耗しているはずで、部隊によっては30%以上の損耗となり、これでは戦闘継続不能となる部隊も相当数あるものと考えられる。これはロシア地下鉄に新兵募集のポスターが出たと話題になったり、アラブから傭兵を集めているといった報道は当然の情報と思える。したがって、露軍の継戦能力に疑問符が付くのだ。
露軍の継戦が不能となれば、この機に乗じて一気にロシアを叩こうという意図が米欧側に出てくるのは、当然のことであろう。米国としては主敵は中国だが、その中国に与すると考えられるロシアを事前に徹底的に叩くことで、中国の敵対圧力を幾分でも低下させたい意図もあるであろう。それはつまりこのウクライナ戦争は“ロシア側の全面降伏で終結”とする、という論理的帰結になること考えるべきなのだろう。
だが一方、それはそれだけ、プーチンがABC兵器使用の選択肢を採用する可能性が高くなっている、と言える。
米政府・米軍はそれにどのように対応しようとしているのか、非常に気になるところだ。だが、これは高度な軍事機密なので漏れ伝わることは期待できない。
一方、米英の露軍内情報の把握は相当に深いところまで及んでいるようであり、いつどのように露軍が対応しようとしているのか分かっているようだ。これは露軍自身の連絡技術の問題で何と最前線での応答は携帯電話だから筒抜けのようなのだ。このように露軍のレベルは見掛け倒しで、丸裸であることが分かったのだ。
私が想像するに、全世界に配備されている米軍は既に戦闘態勢に入っていると思われ、露軍の核使用に際しては、露軍のミサイル基地・地下核ミサイル・サイロへの一斉空襲を実施し、バンカーバスター等の地中貫通爆弾Bunker Busterを投下して、ICBM等の無力化を図ると考えられる。そのために、日本各地の米軍基地もそのための臨戦態勢下にあるものは確実だと思われる。そういう点で、米空母の位置情報も重要事項であろう。
そこで、日本は果たしてどれほど具体的に巻き込まれることになるのであろうか。核戦争に対し個人的にはどうすれば良いのかシェルターの準備もなく、全く予測不能なのだ。考えてみれば少々恐ろしい状態である。5月の進展が下手に転ばないことを祈るばかりだ。
後からも、若干紹介するが先週ネット無料映画でウクライナ映画を見た。2014年以降のロシアの間接侵略の様子を映画化したものだった。ここではコメントを紹介しておく。
“バンデラス ウクライナの英雄 Call Sign Banderas”2018年作品
映画は、親ロシア分離派が自作自演の“偽旗作戦”、“フェイク・ニュース”でウクライナ農民を騙して、ウクライナ政府軍をファシストと浸透して行っている様子を描いている。やり方の実態はもう少し巧妙ではないかと思われるのだが・・・。親ロシア分離派のボスはロシア政府FSBの人間ではないかと思わせる風だった。
社会全体が近代化、近代市民化しなければニセ情報を簡単に信じる人々が増えてしまい、それが社会混乱を引き起こすのだ、と感じた。一般の人々が善良なだけではダメで賢くなければ騙され、外国から利益誘導のために狙われるのだ。心すべし!
ここまで来て前回、次のように書いたのを思い出す。“こうしたウクライナに伸びた“魔の手”が日本にも伸びてこないことを祈るばかりだ。日本の現況を見れば、あのような頑強なウクライナ人の命を懸けた抵抗力は殆どないのではないかと思われる。日本に伸びる“魔の手”は“平和ボケ日本”には十分通じる手段なのではないか。未だに“外交努力で!”とノンキに仰る“専門家”が居られるのは残念至極でならない。”
隣国の2つの半島国家を相手にキチンと外交問題を解決できない力量にもかかわらず、“外交努力”ではどうにもならないことは明白ではないか。
それから、日本人の多くは“暴力”の実態を実感できていないのではないだろうかと思っている。この映画ではアクション映画のそれではない、少なくとも是非もない“暴力”の現実を見せてくれている。その上で、戦争が現実になった場合を考えるべきではなかろうか、と思うのだ。
コロナ禍は“相変わらず”が実態だが、何故かマスコミが騒がなくなった。そのお蔭か皆が安心しきっている。このGWも結構な人出のようだ。
“相変わらず”とは、PCR検査はやっぱり未だ政府が積極的でないし、新規感染者数が減って行かないし、実効再生産指数が1前後を推移し、低い地域でも0.95レベルでそれ以上下がって行かないことを言っている。
何故か“相変わらず”陽性率のデータが監視されていない様子。東京都は21%レベル。これは一桁でなければ、正しい新規発生件数ではないことを示している数値だ。いわば、日本は発展途上国のレベルの精度の数値を公表しているだけ。
こんないい加減な科学立国先進国があるだろうか。その内、また大変なことにならなければ良いが・・・。
一方、中国だけは上海のロックダウンが解けないようで、北京のロックダウンが始まり、ゼロコロナ政策が批判されてきている。習近平政権の危うさが囁かれ始めた。
だが、中国関連企業のサプライチェーンが毀損して、経営不全になる可能性も出て来たのではないか。ウクライナ情勢を含めて景気への悪影響の懸念が増加して行っている。不安要素の増大だ。
早くも5月となってしまった。いざ投稿となってはじめて、月初は前月見た映画の紹介となっているのに気付いて慌てている。そこで急遽、整理してみると、先月は39本見たことになる。NHK・BSプレミアムのBSシネマが8本。ネットからの無料動画から26本。内、シリーズで“孫子の兵法”が17本、“首領への道”が4本。シリーズ外が5本。TV放映のビデオから2本。今月はレンタルビデオ3本となった。
まずは、NHK・BSプレミアムのBSシネマ8本の紹介から。
①4月4日“ホット・ロック The Hot Rock”1972年・米・監督:ピーター・イェーツ
出演:ロバート・レッドフォード、ジョージ・シーガル、ゼロ・モステル、ロン・リーブマン、ポール・サンド
リアルな感じだが奇想天外な貸金庫からの奪取だ。
②4月6日“レナードの朝 Awakenings”1990年・米・監督 ペニー・マーシャル
出演: ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズ、ジュリー・カブナー、ルース・ネルソン
嗜眠性脳炎患者に、1960年代に開発されたパーキンソン病向けの新薬L-ドーパを投与し驚くほど回復・覚醒させたが、耐性により効果が薄れていった状況を劇的に映画化。ロバート・デ・ニーロが好演。こんな難病も未だあるようだ。
③4月11日“アルプスの若大将 It Started in the Alps”1966年・日本・監督:古沢憲吾
出演: 加山雄三、星由里子、田中邦衛、イーデス・ハンソン
加山雄三主演の若大将シリーズ・第7弾。ツッコミどころ満載の娯楽映画。脈絡もなく加山の歌があり、サントラ盤でも一儲けを狙った感あり。この監督はスキーに何の関心もないことが分かる。
④4月12日“オリエント急行殺人事件 Murder on the Orient Express”1974年・英米・監督:シドニー・ルメット
出演:アルバート・フィニー、リチャード・ウィドマーク、ローレン・バコール、ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、アンソニー・パーキンス、マーティン・バルサム、ヴァネッサ・レッドグレイヴ
BSシネマで2度目の鑑賞。今回は何故か監督の鉄道趣味がよく分かった。リンドバーグ愛児誘拐事件を想起させるアームストロング大佐一家事件の犯人に対する殺人事件。何故か上手くポアロが真相を解明する。その何故かを今回も理解できなかった。もう一度見るべしか。
⑤4月13日“若草物語 Little Women”1994年・米・監督:ジリアン・アームストロング
出演:ウィノナ・ライダー、ガブリエル・バーン、トリニ・アルバラード、サマンサ・マシス、キルスティン・ダンスト、クレア・デインズ、スーザン・サランドン
少女趣味の映画という先入観からか、30分過ぎ辺りから映画の中に入れた。
⑥4月14日“嵐が丘 Wuthering Heights”1939年・米・監督:ウィリアム・ワイラー
出演:マール・オベロン、ローレンス・オリヴィエ、デヴィッド・ニーヴン、フローラ・ロブソン、ジェラルディン・フィッツジェラルド
女の気ままが不幸の因。
⑦4月25日“ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク The Lost World: Jurassic Park”1997年・米・監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイト、アーリス・ハワード
“ジュラシックパーク”シリーズではいつも思うが、“それをやったら危ないやろ!”ということを必ずやらかして、騒ぎになる。それで映画にしているのか、という不自然さが目に付くが、これもそうだった。
⑧4月27日“ギルバート・グレイプ What's Eating Gilbert Grape”1993年・米・監督:ラッセ・ハルストレム
出演: ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス、ダーレン・ケイツ、ローラ・ハリントン、メアリー・ケイト・シェルハート
八方塞がりのギルバート。知的障害の弟を抱えて、自分の人生をどう切り開くのかは不明のまま終わる。辛い話。若いのに一家を支えていく役割の主人公。ベッキーがギルバートの恋人になり、一家に入り込むのだろうか。
以下はネット無料動画の紹介。まずはシリーズものの“孫子兵法”(第25話~第41話)と“首領への道”(3~
孫子兵法(シリーズ)・プロデューサー:張紀中、脚本:高大庸、出演:朱亜文、胡静、李泰、何琢言、許還幻
兵法(軍略)書“孫子”は、紀元前500年ごろの中国春秋時代の兵法者・孫武の作とされる。古今東西の軍事理論書のうち、最も著名なものの一つである。この“孫子”以前は、戦争の勝敗は天運によるという考え方が強かったのを、孫武が運ではなく人為によると考え、勝利を得るための策を本書に整理したもの。
孫武は、紀元前500年ごろの人物で、戦国時代の新興国であった呉王・闔閭に仕え、覇王にいたる勢力拡大に貢献したとされる。その過程を映画化したもの。
だが、実際は孫武以降、それを戦国時代になって孫臏(孫武の子孫とされる)がまとめ上げ、その後も伝承の過程で追加補修がなされ“孫子”となったとされる。孫武は実在の人物ではないと考えられているようだ。
第41話で本シリーズは終わっている。最後に孫武の架空人物感がどうしても出てしまった。
⑨4月6日・ 第25話 兵法の奥義
⑩4月6日・第26話 決着の時
⑪4月6日・第27話 絶えぬ野望
⑫4月6日・第28話 水面下の争い
⑬4月8日・第29話 墜落への歩み
⑭4月8日・第30話 伝説の刀匠
⑮4月8日・第31話 私欲の果て
⑯4月8日・第32話 国の大事
⑰4月8日・第33話 運命の出陣
⑱4月9日・第34話 呉王崩御
⑲4月9日・第35話 義侠心
⑳4月9日・第36話 絶世の雌雄剣
㉑4月11日・第37話 間者の正体
㉒4月11日・第38話 呉越の決戦
㉓4月11日・第39話 滅亡への序
㉔4月12日・第40話 老いた英雄
㉕4月12日・第41話 戦わずして勝つ
首領への道・シリーズ
出演:清水健太郎、中野英雄、白竜、横須賀蓉美、高松英郎、本田博太郎、沢木麻美
3月からの続き延長。清水健太郎主演の日本のオリジナルビデオ、ヤクザ映画。原作は村上和彦の極道のバイブルと言われた日本極道史『首領への道』。シリーズ11作目から最終まで見たが、これで第1作目から見直し。第6作は島田組三代目・桜井鉄太郎と同格兄弟分の金沢慎一の対立がいよいよ激化。そこで、桜井の舎弟で白虎会会長の越智俊英が金沢組組員に襲撃されるに到り、桜井は遂に金沢組とそのバックに控える横浜・大徳組との徹底戦闘へ入る。
㉖4月4日・首領への道3・監督:島津勝
㉗4月16日・首領への道4・監督:石原 興
㉘4月17日・首領への道5・監督:石原 興
㉙4月22日・首領への道6・監督:酒井 信行
以降第10作まで続く。
㉚4月11日“愛欲のプロヴァンス Provenance”2017年・英・監督・脚本:ベン・ヘッキング
出演:クリスチャン・マッケイ、シャルロット・ヴェガ、ハリー・マックイーン
著名なピアニストが、妻との冷え切った夫婦生活を清算し、若き恋人と休暇を過ごすべく南仏プロヴァンスを訪れる。プロヴァンスの美しい風土を背景にした恋愛映画。親子だった!?これがイギリス映画?
㉛4月12日“コードネーム・プリンス The Prince”2014年・米・監督:ブライアン・A・ミラー
出演:ジェイソン・パトリック、ブルース・ウィリス、ジョン・キューザック、RAIN (ピ)、ジェシカ・ロウンズ、ジョナサン・シェック、ジーア・マンテーニャ、50セント
ニューオリンズの闇社会が背景の映画。ブルース・ウィリスが悪役で出演。大して面白く無し。
㉜4月21日“スパイ・レジェンド The November Man”2014年・米・監督:ロジャー・ドナルドソン、原作:ビル・グレンジャー
出演:ピアース・ブロスナン、ルーク・ブレイシー(英語版)、オルガ・キュリレンコ、イライザ・テイラー(英語版)、カテリーナ・スコーソン、ビル・スミトロヴィッチ、ウィル・パットン
スパイ絡みの映画で、最近は筋立てが複雑で分かり難い。逆スパイも入り込み、話がハイスピードになると理解するのに大いに困難。台詞の一言も見逃しては理解できない。飽きないようにしていくと、こうなるのか。
㉝4月26日“ハンナ・アーレント Hannah Arendt”2012年・独、仏、盧(ルクセンブルグ)・監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演: バルバラ・スコヴァ、アクセル・ミルベルク、ジャネット・マクティア、ユリア・イェンチ
悪とは何か。凡庸な悪とは何か。ハンナはその凡庸な悪とこそは本当の悪なのだという。考えないことが悪なのだ、という。それを私は簡単に納得する。それを何故、ハンナは多くのユダヤ人から非難されたのか、その理由が全く理解できない。私の思考がおかしいのか。私はハンナが正しいとする、現代に生きているから彼女が単純に理解できるのだろうか。時代精神とは恐ろしいものだ。
㉞4月28日“バンデラス ウクライナの英雄 Call Sign Banderas”2018年・ウクライナ・監督:ザザ・ブアヅェ、音楽:フランコ・エコ
出演:オレグ・シュルガ、ユリア・チェプルコ、オレフ・ボロシェンコ、ニコライ・ズメイエフスキー
コメントは既出。
次は、テレビ放映されたのをビデオにダウンロードしていたものを4月に見た2本。
㉟4月1日“新解釈・三國志”2020年・日本・監督:福田雄一
出演: 大泉洋、賀来賢人、橋本環奈、渡辺直美、広瀬すず、ムロツヨシ、佐藤二朗、小栗旬、西田敏行
バカバカしさ満載。董卓と呂布、そんな出来過ぎた陰謀?まぁ、三国志の復習にはなった?22年1月21日読売TV放映分。
㊱4月29日“魔女の宅急便”1989年・日本・監督:宮崎駿
声の出演:高山みなみ、佐久間レイ、山口勝平、加藤治子、戸田恵子
アニメ放映をビデオにダウンロードして即日、申し訳ないがCMを飛ばして時間節約。
世界観は原作と異なり、「第二次世界大戦を経験しなかったヨーロッパの何処かの国」という設定だというが、そんな国はない。だがジブリ作品はやっぱり、ほのぼのしていてホッとできる。
次は、めずらしくレンタルビデオで見たもの3本の紹介をしたい。
㊲4月25日“カフェ・ソサエティ Café Society”2016年・米・監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ブレイク・ライヴリー、スティーヴ・カレル
さすがウディ・アレン!数奇な人生・恋愛を1930年代のハリウッドとニューヨークを舞台に巧く表現している。
㊳4月25日“その女諜報員 アレックス Momentum”2015年・米・監督:スティーブン・カンパネッリ
出演: オルガ・キュリレンコ、ジェームズ・ピュアフォイ、モーガン・フリーマン、リー=アン・サマーズ、コリン・モス
CIA諜報員崩れの南ア・ケープタウンで起こす盗難事件に絡む犯罪組織の水面下の争い。スピード感あるストーリーで複雑で難しいが、面白い。
㊴4月30日“愛の部屋、裸の2日間 2 yötä aamuun/2 Nights till Morning”2015年・フィンランド、リトアニア
監督:ミッコ・クパリネン、出演:マリ=ジョゼ・クローズ、アーリー・ジョヴァー、ミッコ・ノウシアイネン
エロ期待は大間違い。リトアニアで出会ったフランス人の女性建築家とフィンランド人のミュージシャンの男。思いがけず二夜を共にすることになった男女の、人生を変えようと揺れる心を描く大人のラブストーリー。官能映画の類を連想させるが、そうではなく心理ドラマであり思いがけず良かった。
世間はGWにつき、勝手ながら私もブログを来週1回休憩とさせて頂きたい。
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先週、英国は露軍死者を約1万5000人だとの推計を公表した。これは露軍がウクライナ侵攻にかき集めた兵力は15万人だったと記憶するが、その10%が死亡で減耗したことになる。実際の戦闘では死者ばかりではなく、その数倍の負傷者が出るはずで、その内の何割かが戦線復帰できないはずだ。となると当初投入兵力の約20%以上は減耗しているはずで、部隊によっては30%以上の損耗となり、これでは戦闘継続不能となる部隊も相当数あるものと考えられる。これはロシア地下鉄に新兵募集のポスターが出たと話題になったり、アラブから傭兵を集めているといった報道は当然の情報と思える。したがって、露軍の継戦能力に疑問符が付くのだ。
露軍の継戦が不能となれば、この機に乗じて一気にロシアを叩こうという意図が米欧側に出てくるのは、当然のことであろう。米国としては主敵は中国だが、その中国に与すると考えられるロシアを事前に徹底的に叩くことで、中国の敵対圧力を幾分でも低下させたい意図もあるであろう。それはつまりこのウクライナ戦争は“ロシア側の全面降伏で終結”とする、という論理的帰結になること考えるべきなのだろう。
だが一方、それはそれだけ、プーチンがABC兵器使用の選択肢を採用する可能性が高くなっている、と言える。
米政府・米軍はそれにどのように対応しようとしているのか、非常に気になるところだ。だが、これは高度な軍事機密なので漏れ伝わることは期待できない。
一方、米英の露軍内情報の把握は相当に深いところまで及んでいるようであり、いつどのように露軍が対応しようとしているのか分かっているようだ。これは露軍自身の連絡技術の問題で何と最前線での応答は携帯電話だから筒抜けのようなのだ。このように露軍のレベルは見掛け倒しで、丸裸であることが分かったのだ。
私が想像するに、全世界に配備されている米軍は既に戦闘態勢に入っていると思われ、露軍の核使用に際しては、露軍のミサイル基地・地下核ミサイル・サイロへの一斉空襲を実施し、バンカーバスター等の地中貫通爆弾Bunker Busterを投下して、ICBM等の無力化を図ると考えられる。そのために、日本各地の米軍基地もそのための臨戦態勢下にあるものは確実だと思われる。そういう点で、米空母の位置情報も重要事項であろう。
そこで、日本は果たしてどれほど具体的に巻き込まれることになるのであろうか。核戦争に対し個人的にはどうすれば良いのかシェルターの準備もなく、全く予測不能なのだ。考えてみれば少々恐ろしい状態である。5月の進展が下手に転ばないことを祈るばかりだ。
後からも、若干紹介するが先週ネット無料映画でウクライナ映画を見た。2014年以降のロシアの間接侵略の様子を映画化したものだった。ここではコメントを紹介しておく。
“バンデラス ウクライナの英雄 Call Sign Banderas”2018年作品
映画は、親ロシア分離派が自作自演の“偽旗作戦”、“フェイク・ニュース”でウクライナ農民を騙して、ウクライナ政府軍をファシストと浸透して行っている様子を描いている。やり方の実態はもう少し巧妙ではないかと思われるのだが・・・。親ロシア分離派のボスはロシア政府FSBの人間ではないかと思わせる風だった。
社会全体が近代化、近代市民化しなければニセ情報を簡単に信じる人々が増えてしまい、それが社会混乱を引き起こすのだ、と感じた。一般の人々が善良なだけではダメで賢くなければ騙され、外国から利益誘導のために狙われるのだ。心すべし!
ここまで来て前回、次のように書いたのを思い出す。“こうしたウクライナに伸びた“魔の手”が日本にも伸びてこないことを祈るばかりだ。日本の現況を見れば、あのような頑強なウクライナ人の命を懸けた抵抗力は殆どないのではないかと思われる。日本に伸びる“魔の手”は“平和ボケ日本”には十分通じる手段なのではないか。未だに“外交努力で!”とノンキに仰る“専門家”が居られるのは残念至極でならない。”
隣国の2つの半島国家を相手にキチンと外交問題を解決できない力量にもかかわらず、“外交努力”ではどうにもならないことは明白ではないか。
それから、日本人の多くは“暴力”の実態を実感できていないのではないだろうかと思っている。この映画ではアクション映画のそれではない、少なくとも是非もない“暴力”の現実を見せてくれている。その上で、戦争が現実になった場合を考えるべきではなかろうか、と思うのだ。
コロナ禍は“相変わらず”が実態だが、何故かマスコミが騒がなくなった。そのお蔭か皆が安心しきっている。このGWも結構な人出のようだ。
“相変わらず”とは、PCR検査はやっぱり未だ政府が積極的でないし、新規感染者数が減って行かないし、実効再生産指数が1前後を推移し、低い地域でも0.95レベルでそれ以上下がって行かないことを言っている。
何故か“相変わらず”陽性率のデータが監視されていない様子。東京都は21%レベル。これは一桁でなければ、正しい新規発生件数ではないことを示している数値だ。いわば、日本は発展途上国のレベルの精度の数値を公表しているだけ。
こんないい加減な科学立国先進国があるだろうか。その内、また大変なことにならなければ良いが・・・。
一方、中国だけは上海のロックダウンが解けないようで、北京のロックダウンが始まり、ゼロコロナ政策が批判されてきている。習近平政権の危うさが囁かれ始めた。
だが、中国関連企業のサプライチェーンが毀損して、経営不全になる可能性も出て来たのではないか。ウクライナ情勢を含めて景気への悪影響の懸念が増加して行っている。不安要素の増大だ。
早くも5月となってしまった。いざ投稿となってはじめて、月初は前月見た映画の紹介となっているのに気付いて慌てている。そこで急遽、整理してみると、先月は39本見たことになる。NHK・BSプレミアムのBSシネマが8本。ネットからの無料動画から26本。内、シリーズで“孫子の兵法”が17本、“首領への道”が4本。シリーズ外が5本。TV放映のビデオから2本。今月はレンタルビデオ3本となった。
まずは、NHK・BSプレミアムのBSシネマ8本の紹介から。
①4月4日“ホット・ロック The Hot Rock”1972年・米・監督:ピーター・イェーツ
出演:ロバート・レッドフォード、ジョージ・シーガル、ゼロ・モステル、ロン・リーブマン、ポール・サンド
リアルな感じだが奇想天外な貸金庫からの奪取だ。
②4月6日“レナードの朝 Awakenings”1990年・米・監督 ペニー・マーシャル
出演: ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズ、ジュリー・カブナー、ルース・ネルソン
嗜眠性脳炎患者に、1960年代に開発されたパーキンソン病向けの新薬L-ドーパを投与し驚くほど回復・覚醒させたが、耐性により効果が薄れていった状況を劇的に映画化。ロバート・デ・ニーロが好演。こんな難病も未だあるようだ。
③4月11日“アルプスの若大将 It Started in the Alps”1966年・日本・監督:古沢憲吾
出演: 加山雄三、星由里子、田中邦衛、イーデス・ハンソン
加山雄三主演の若大将シリーズ・第7弾。ツッコミどころ満載の娯楽映画。脈絡もなく加山の歌があり、サントラ盤でも一儲けを狙った感あり。この監督はスキーに何の関心もないことが分かる。
④4月12日“オリエント急行殺人事件 Murder on the Orient Express”1974年・英米・監督:シドニー・ルメット
出演:アルバート・フィニー、リチャード・ウィドマーク、ローレン・バコール、ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、アンソニー・パーキンス、マーティン・バルサム、ヴァネッサ・レッドグレイヴ
BSシネマで2度目の鑑賞。今回は何故か監督の鉄道趣味がよく分かった。リンドバーグ愛児誘拐事件を想起させるアームストロング大佐一家事件の犯人に対する殺人事件。何故か上手くポアロが真相を解明する。その何故かを今回も理解できなかった。もう一度見るべしか。
⑤4月13日“若草物語 Little Women”1994年・米・監督:ジリアン・アームストロング
出演:ウィノナ・ライダー、ガブリエル・バーン、トリニ・アルバラード、サマンサ・マシス、キルスティン・ダンスト、クレア・デインズ、スーザン・サランドン
少女趣味の映画という先入観からか、30分過ぎ辺りから映画の中に入れた。
⑥4月14日“嵐が丘 Wuthering Heights”1939年・米・監督:ウィリアム・ワイラー
出演:マール・オベロン、ローレンス・オリヴィエ、デヴィッド・ニーヴン、フローラ・ロブソン、ジェラルディン・フィッツジェラルド
女の気ままが不幸の因。
⑦4月25日“ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク The Lost World: Jurassic Park”1997年・米・監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイト、アーリス・ハワード
“ジュラシックパーク”シリーズではいつも思うが、“それをやったら危ないやろ!”ということを必ずやらかして、騒ぎになる。それで映画にしているのか、という不自然さが目に付くが、これもそうだった。
⑧4月27日“ギルバート・グレイプ What's Eating Gilbert Grape”1993年・米・監督:ラッセ・ハルストレム
出演: ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス、ダーレン・ケイツ、ローラ・ハリントン、メアリー・ケイト・シェルハート
八方塞がりのギルバート。知的障害の弟を抱えて、自分の人生をどう切り開くのかは不明のまま終わる。辛い話。若いのに一家を支えていく役割の主人公。ベッキーがギルバートの恋人になり、一家に入り込むのだろうか。
以下はネット無料動画の紹介。まずはシリーズものの“孫子兵法”(第25話~第41話)と“首領への道”(3~
孫子兵法(シリーズ)・プロデューサー:張紀中、脚本:高大庸、出演:朱亜文、胡静、李泰、何琢言、許還幻
兵法(軍略)書“孫子”は、紀元前500年ごろの中国春秋時代の兵法者・孫武の作とされる。古今東西の軍事理論書のうち、最も著名なものの一つである。この“孫子”以前は、戦争の勝敗は天運によるという考え方が強かったのを、孫武が運ではなく人為によると考え、勝利を得るための策を本書に整理したもの。
孫武は、紀元前500年ごろの人物で、戦国時代の新興国であった呉王・闔閭に仕え、覇王にいたる勢力拡大に貢献したとされる。その過程を映画化したもの。
だが、実際は孫武以降、それを戦国時代になって孫臏(孫武の子孫とされる)がまとめ上げ、その後も伝承の過程で追加補修がなされ“孫子”となったとされる。孫武は実在の人物ではないと考えられているようだ。
第41話で本シリーズは終わっている。最後に孫武の架空人物感がどうしても出てしまった。
⑨4月6日・ 第25話 兵法の奥義
⑩4月6日・第26話 決着の時
⑪4月6日・第27話 絶えぬ野望
⑫4月6日・第28話 水面下の争い
⑬4月8日・第29話 墜落への歩み
⑭4月8日・第30話 伝説の刀匠
⑮4月8日・第31話 私欲の果て
⑯4月8日・第32話 国の大事
⑰4月8日・第33話 運命の出陣
⑱4月9日・第34話 呉王崩御
⑲4月9日・第35話 義侠心
⑳4月9日・第36話 絶世の雌雄剣
㉑4月11日・第37話 間者の正体
㉒4月11日・第38話 呉越の決戦
㉓4月11日・第39話 滅亡への序
㉔4月12日・第40話 老いた英雄
㉕4月12日・第41話 戦わずして勝つ
首領への道・シリーズ
出演:清水健太郎、中野英雄、白竜、横須賀蓉美、高松英郎、本田博太郎、沢木麻美
3月からの続き延長。清水健太郎主演の日本のオリジナルビデオ、ヤクザ映画。原作は村上和彦の極道のバイブルと言われた日本極道史『首領への道』。シリーズ11作目から最終まで見たが、これで第1作目から見直し。第6作は島田組三代目・桜井鉄太郎と同格兄弟分の金沢慎一の対立がいよいよ激化。そこで、桜井の舎弟で白虎会会長の越智俊英が金沢組組員に襲撃されるに到り、桜井は遂に金沢組とそのバックに控える横浜・大徳組との徹底戦闘へ入る。
㉖4月4日・首領への道3・監督:島津勝
㉗4月16日・首領への道4・監督:石原 興
㉘4月17日・首領への道5・監督:石原 興
㉙4月22日・首領への道6・監督:酒井 信行
以降第10作まで続く。
㉚4月11日“愛欲のプロヴァンス Provenance”2017年・英・監督・脚本:ベン・ヘッキング
出演:クリスチャン・マッケイ、シャルロット・ヴェガ、ハリー・マックイーン
著名なピアニストが、妻との冷え切った夫婦生活を清算し、若き恋人と休暇を過ごすべく南仏プロヴァンスを訪れる。プロヴァンスの美しい風土を背景にした恋愛映画。親子だった!?これがイギリス映画?
㉛4月12日“コードネーム・プリンス The Prince”2014年・米・監督:ブライアン・A・ミラー
出演:ジェイソン・パトリック、ブルース・ウィリス、ジョン・キューザック、RAIN (ピ)、ジェシカ・ロウンズ、ジョナサン・シェック、ジーア・マンテーニャ、50セント
ニューオリンズの闇社会が背景の映画。ブルース・ウィリスが悪役で出演。大して面白く無し。
㉜4月21日“スパイ・レジェンド The November Man”2014年・米・監督:ロジャー・ドナルドソン、原作:ビル・グレンジャー
出演:ピアース・ブロスナン、ルーク・ブレイシー(英語版)、オルガ・キュリレンコ、イライザ・テイラー(英語版)、カテリーナ・スコーソン、ビル・スミトロヴィッチ、ウィル・パットン
スパイ絡みの映画で、最近は筋立てが複雑で分かり難い。逆スパイも入り込み、話がハイスピードになると理解するのに大いに困難。台詞の一言も見逃しては理解できない。飽きないようにしていくと、こうなるのか。
㉝4月26日“ハンナ・アーレント Hannah Arendt”2012年・独、仏、盧(ルクセンブルグ)・監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ
出演: バルバラ・スコヴァ、アクセル・ミルベルク、ジャネット・マクティア、ユリア・イェンチ
悪とは何か。凡庸な悪とは何か。ハンナはその凡庸な悪とこそは本当の悪なのだという。考えないことが悪なのだ、という。それを私は簡単に納得する。それを何故、ハンナは多くのユダヤ人から非難されたのか、その理由が全く理解できない。私の思考がおかしいのか。私はハンナが正しいとする、現代に生きているから彼女が単純に理解できるのだろうか。時代精神とは恐ろしいものだ。
㉞4月28日“バンデラス ウクライナの英雄 Call Sign Banderas”2018年・ウクライナ・監督:ザザ・ブアヅェ、音楽:フランコ・エコ
出演:オレグ・シュルガ、ユリア・チェプルコ、オレフ・ボロシェンコ、ニコライ・ズメイエフスキー
コメントは既出。
次は、テレビ放映されたのをビデオにダウンロードしていたものを4月に見た2本。
㉟4月1日“新解釈・三國志”2020年・日本・監督:福田雄一
出演: 大泉洋、賀来賢人、橋本環奈、渡辺直美、広瀬すず、ムロツヨシ、佐藤二朗、小栗旬、西田敏行
バカバカしさ満載。董卓と呂布、そんな出来過ぎた陰謀?まぁ、三国志の復習にはなった?22年1月21日読売TV放映分。
㊱4月29日“魔女の宅急便”1989年・日本・監督:宮崎駿
声の出演:高山みなみ、佐久間レイ、山口勝平、加藤治子、戸田恵子
アニメ放映をビデオにダウンロードして即日、申し訳ないがCMを飛ばして時間節約。
世界観は原作と異なり、「第二次世界大戦を経験しなかったヨーロッパの何処かの国」という設定だというが、そんな国はない。だがジブリ作品はやっぱり、ほのぼのしていてホッとできる。
次は、めずらしくレンタルビデオで見たもの3本の紹介をしたい。
㊲4月25日“カフェ・ソサエティ Café Society”2016年・米・監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ブレイク・ライヴリー、スティーヴ・カレル
さすがウディ・アレン!数奇な人生・恋愛を1930年代のハリウッドとニューヨークを舞台に巧く表現している。
㊳4月25日“その女諜報員 アレックス Momentum”2015年・米・監督:スティーブン・カンパネッリ
出演: オルガ・キュリレンコ、ジェームズ・ピュアフォイ、モーガン・フリーマン、リー=アン・サマーズ、コリン・モス
CIA諜報員崩れの南ア・ケープタウンで起こす盗難事件に絡む犯罪組織の水面下の争い。スピード感あるストーリーで複雑で難しいが、面白い。
㊴4月30日“愛の部屋、裸の2日間 2 yötä aamuun/2 Nights till Morning”2015年・フィンランド、リトアニア
監督:ミッコ・クパリネン、出演:マリ=ジョゼ・クローズ、アーリー・ジョヴァー、ミッコ・ノウシアイネン
エロ期待は大間違い。リトアニアで出会ったフランス人の女性建築家とフィンランド人のミュージシャンの男。思いがけず二夜を共にすることになった男女の、人生を変えようと揺れる心を描く大人のラブストーリー。官能映画の類を連想させるが、そうではなく心理ドラマであり思いがけず良かった。
世間はGWにつき、勝手ながら私もブログを来週1回休憩とさせて頂きたい。
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