皆さん、いつも健康塾通信をお読み頂き有難うございます。
私の主宰する「健康塾」は、昨年6月6日に「10周年記念講演会」を開催いたしました。あれから1年、皆様の更なるご健康を祈願してブログも発信してまいりました。
以前にもご紹介いたしましたが、私は健康体操を教える傍ら、鍼灸・リンパ浮腫治療にかかわり20年以上になりました。
今回は「リンパ浮腫」の保険適用の取り組みについて、活動の記憶を記したいと思います。
さて第32回『日本リンパ学会総会』の一環で6月8日日曜日、慶應義塾大学医学部信濃町キャンパス北里記念講堂にて「リンパ浮腫治療の保険適用を受けて」の公開講座が開かれました。
関係者の皆様はすでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今年4月より長い間の祈願でありました「リンパ浮腫指導管理料」および「四肢のリンパ浮腫治療のための弾性着衣等に係る療養費」の保険適用が認められました。
現在10万人を超すといわれている患者さんたちには朗報であると共にこれまで全国にある患者会のグループが長年かけて取り組んできた努力がようやく認められた喜ばしい結果です。
私も縁あってリンパ浮腫の治療をさせていただくようになり、浮腫が一度発症すると生涯療法となり、患者さんの体の負担に加え、圧迫療法に使うバンテージやストッキングなどが主にドイツ製で高価なため経済的な負担も加わってくることを実感いたしました。
そして平成10年4月、「リンパの会」という患者会の総会でリンパドレナージの講演とデモンストレーションをさせていただいたのをご縁に当時の会長と共に保険適用の運動に協力させていただきました。
そんなわけで、「保険適用」の決定は私にとってもほんの少しではありますがこの歴史の一端を担うことの出来た喜びでもありました。
リンパの会としてはこれまでも保険適用の署名を集めたりした経緯もある中で、私は当時白血病患者さんのための「さい帯血移植」で病を克服したある高校生の母親が「さい帯血バンク支援ボランティアの会」を作って全国に署名運動などを行っていたことを知りました。
白血病患者さんにとって骨髄移植という方法はドナーの方の負担の大きさからもなかなか提供者が現れないことが実情なのですが、以前からアメリカなどで白血病患者への「さい帯血移植」が成功している実例がありました。
さい帯血は正常の分娩が行われた後処分されるものですので、これを公的バンクとして設立することで多くの白血病患者さんの救済処置になると、ボランティアの会が公明党議員さんの協力を受けながら推進していたのです。
私はその関係者から当時、静脈疾患の患者さんのために治療用のストッキングの保険適用を推進している板橋区の女性議員さんを紹介していただき、区議会の代表質問なども拝聴いたしました。
またそのご縁で、まずはお医者さんの立場からのお考えをお聞きしようと、婦人科医と整形外科医の先生をご紹介していただきました。
そして、整形外科医をお尋ねした時に腰痛患者さんが療養費払いでコルセットを購入していることに気がつきました。また、鍼灸・マッサージの分野でも「脳出血等による片麻痺」や「骨折や手術後のリハビリ」等専門医の監督下で受ける治療は療養費の受給の対象になることがわかっていました。
リンパ浮腫の患者さんにとって圧迫療法やマッサージが療養費の扱いになることは、生涯療法の必要性からも経済的な負担の軽減になると思いました。
そこで、まずはリンパ浮腫という症状を理解していただき「療養費扱い」への御願いをするために、リンパの会会長はじめ患者さんを同行して参議院会館の浜四津敏子議員を訪ねました。記録によると1回目の訪問は平成10年7月23日でした。
ここでは患者さんが持参した圧迫用の弾性ストッキングを見ていただき、患者さんが自ら脚のリンパ浮腫の状態を訴えました。
その後も患者さんと参議院会館に同行し、当時の秘書さんとは私が連絡の窓口となり「療養費」についての説明や資料などを送っていただきました。
そして8ヶ月以上経過したでしょうか。3月中旬に私の自宅には浜四津事務所からのFAXで厚生省保健局医療課からの前向きな検討内容が送られてきました。更に平成11年4月6日付けで『療養費の支給対象』ということで、厚生省から回答が来たことを知らされました。
これを受けて12日私たちは参議院会館を訪問し詳細の説明を受け、4月13日の公明新聞にはこの朗報が伝えられました。
しかしその6ヵ月後、美容目的との区別や症状のばらつきなどを理由にあっけなく取り下げになりました。
その後は進展のないまま年が変わり、浜四津さんは「署名運動」は患者さんの負担が大きいので直接厚生省に申し入れをすることをご提案くださいました。
そして4月11日、浜四津さんと患者会の方と共に厚生省の大野由利子総括政務次官を訪ねました。この日は医師である渡辺孝男参議院議員も同席してくださり、患者さんの訴えを聞いてくださいました。
大野さんや、厚生省保険局の担当者からも「マッサージや圧迫療法などの有効性を調査(国立がんセンターへ依頼)して保険適用に向け全力を挙げて努力したい。」というお話を頂きました。(2000年4月13日公明新聞抜粋)
そして昨年、浜四津さんが参議院予算委員会の代表者質問で厚生労働省舛添さんに「リンパ浮腫療法の保険適用」について患者さんの訴えを質問してくださいました。
また10月以降に、松尾循環器クリニックの院長でありリンパ浮腫治療研究会代表世話人の松尾汎先生を筆頭とする多くのボランティアの皆様が、全国にむけて推進された厚生労働省と医師会に向けての署名運動の結果、今年4月の保険適用に発展いたしました。
あれから10年いえその以前から長い間あきらめずにご尽力くださいました多くの皆様の努力が今回実ったわけです。
今後も患者さんたちにとって更に良い体制ができることを願いたいと思います。
私の主宰する「健康塾」は、昨年6月6日に「10周年記念講演会」を開催いたしました。あれから1年、皆様の更なるご健康を祈願してブログも発信してまいりました。
以前にもご紹介いたしましたが、私は健康体操を教える傍ら、鍼灸・リンパ浮腫治療にかかわり20年以上になりました。
今回は「リンパ浮腫」の保険適用の取り組みについて、活動の記憶を記したいと思います。
さて第32回『日本リンパ学会総会』の一環で6月8日日曜日、慶應義塾大学医学部信濃町キャンパス北里記念講堂にて「リンパ浮腫治療の保険適用を受けて」の公開講座が開かれました。
関係者の皆様はすでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今年4月より長い間の祈願でありました「リンパ浮腫指導管理料」および「四肢のリンパ浮腫治療のための弾性着衣等に係る療養費」の保険適用が認められました。
現在10万人を超すといわれている患者さんたちには朗報であると共にこれまで全国にある患者会のグループが長年かけて取り組んできた努力がようやく認められた喜ばしい結果です。
私も縁あってリンパ浮腫の治療をさせていただくようになり、浮腫が一度発症すると生涯療法となり、患者さんの体の負担に加え、圧迫療法に使うバンテージやストッキングなどが主にドイツ製で高価なため経済的な負担も加わってくることを実感いたしました。
そして平成10年4月、「リンパの会」という患者会の総会でリンパドレナージの講演とデモンストレーションをさせていただいたのをご縁に当時の会長と共に保険適用の運動に協力させていただきました。
そんなわけで、「保険適用」の決定は私にとってもほんの少しではありますがこの歴史の一端を担うことの出来た喜びでもありました。
リンパの会としてはこれまでも保険適用の署名を集めたりした経緯もある中で、私は当時白血病患者さんのための「さい帯血移植」で病を克服したある高校生の母親が「さい帯血バンク支援ボランティアの会」を作って全国に署名運動などを行っていたことを知りました。
白血病患者さんにとって骨髄移植という方法はドナーの方の負担の大きさからもなかなか提供者が現れないことが実情なのですが、以前からアメリカなどで白血病患者への「さい帯血移植」が成功している実例がありました。
さい帯血は正常の分娩が行われた後処分されるものですので、これを公的バンクとして設立することで多くの白血病患者さんの救済処置になると、ボランティアの会が公明党議員さんの協力を受けながら推進していたのです。
私はその関係者から当時、静脈疾患の患者さんのために治療用のストッキングの保険適用を推進している板橋区の女性議員さんを紹介していただき、区議会の代表質問なども拝聴いたしました。
またそのご縁で、まずはお医者さんの立場からのお考えをお聞きしようと、婦人科医と整形外科医の先生をご紹介していただきました。
そして、整形外科医をお尋ねした時に腰痛患者さんが療養費払いでコルセットを購入していることに気がつきました。また、鍼灸・マッサージの分野でも「脳出血等による片麻痺」や「骨折や手術後のリハビリ」等専門医の監督下で受ける治療は療養費の受給の対象になることがわかっていました。
リンパ浮腫の患者さんにとって圧迫療法やマッサージが療養費の扱いになることは、生涯療法の必要性からも経済的な負担の軽減になると思いました。
そこで、まずはリンパ浮腫という症状を理解していただき「療養費扱い」への御願いをするために、リンパの会会長はじめ患者さんを同行して参議院会館の浜四津敏子議員を訪ねました。記録によると1回目の訪問は平成10年7月23日でした。
ここでは患者さんが持参した圧迫用の弾性ストッキングを見ていただき、患者さんが自ら脚のリンパ浮腫の状態を訴えました。
その後も患者さんと参議院会館に同行し、当時の秘書さんとは私が連絡の窓口となり「療養費」についての説明や資料などを送っていただきました。
そして8ヶ月以上経過したでしょうか。3月中旬に私の自宅には浜四津事務所からのFAXで厚生省保健局医療課からの前向きな検討内容が送られてきました。更に平成11年4月6日付けで『療養費の支給対象』ということで、厚生省から回答が来たことを知らされました。
これを受けて12日私たちは参議院会館を訪問し詳細の説明を受け、4月13日の公明新聞にはこの朗報が伝えられました。
しかしその6ヵ月後、美容目的との区別や症状のばらつきなどを理由にあっけなく取り下げになりました。
その後は進展のないまま年が変わり、浜四津さんは「署名運動」は患者さんの負担が大きいので直接厚生省に申し入れをすることをご提案くださいました。
そして4月11日、浜四津さんと患者会の方と共に厚生省の大野由利子総括政務次官を訪ねました。この日は医師である渡辺孝男参議院議員も同席してくださり、患者さんの訴えを聞いてくださいました。
大野さんや、厚生省保険局の担当者からも「マッサージや圧迫療法などの有効性を調査(国立がんセンターへ依頼)して保険適用に向け全力を挙げて努力したい。」というお話を頂きました。(2000年4月13日公明新聞抜粋)
そして昨年、浜四津さんが参議院予算委員会の代表者質問で厚生労働省舛添さんに「リンパ浮腫療法の保険適用」について患者さんの訴えを質問してくださいました。
また10月以降に、松尾循環器クリニックの院長でありリンパ浮腫治療研究会代表世話人の松尾汎先生を筆頭とする多くのボランティアの皆様が、全国にむけて推進された厚生労働省と医師会に向けての署名運動の結果、今年4月の保険適用に発展いたしました。
あれから10年いえその以前から長い間あきらめずにご尽力くださいました多くの皆様の努力が今回実ったわけです。
今後も患者さんたちにとって更に良い体制ができることを願いたいと思います。