健康塾通信

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健やかに老いるためには

2007年08月17日 18時25分57秒 | Weblog
連日の猛暑、体調を崩されていませんか?

昨日は岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で気温が40.9度まで上がり、1933年7月25日に山形市で記録した40.8度を上回る、日本観測史上最高気温を74年ぶりに更新と報道されました。
まだしばらくは残暑も続くとおもわれますので、室内外でのスポーツや作業をする方々や、体力や免疫力の低下した高齢者の皆様は、暑さ対策を万全にしてお過ごし下さい。

さて、お盆休みや夏期休暇を終えた皆様、「多忙」な日々を忘れてまとまった休養をとるチャンスだったと思いますが、いかがでしょうか?
「多忙」とは・・・多く心を忘れると書きます。日々時間に追われて忙しく過ごされている方も、この夏休みはリフレッシュして忘れた心を取り戻していただきたいと思います。

私も少しお休みをいただきまして、親孝行?の旅に行ってまいりました。

間もなく90歳を迎える母は、調理を除いては自立歩行も身の回りのことなども出来る状態ですが、ほとんどベッドの上で過ごしているため、日常のコミュニケーションや、外部との接触が少ないことが一番の問題かと思われます。
 
しかし、日々の生活の中で自分自身で気をつけていることをいくつか見つけることが出来ました。

まずトイレに頻繁に行くことにより、ベットの起き上がり、トイレまた洗面所への遠回りの移動によって足腰を良く使うこと。ほとんどテレビなどは見ませんが、過去の記憶を思い出すことを心掛けているところなどです。

2035年に5人に1人が65歳といわれ、健康寿命を延ばすためには介護予防が大切と言われています。

以前述べましたように介護保険制度が見直されるに至った経緯に、要支援や要介護1などの軽度者の急増がありました。
改正された制度の中に要支援1・2の方への「新予防給付」として、「運動器の機能向上」「栄養改善」「口腔機能の向上」があります。
加齢に伴って運動機能が低下することにより、本人の自信・意欲の低下につながります。さらに意欲が無い為運動量も低下し、廃用症候群といって使わなくなることによって機能が低下するといった悪循環が生まれます。

人間として立つこと、歩くことが諸活動の基本となります。
それには抗重力筋を鍛えることです。まず自分の体重を自分で支えられない場合は機器を利用しますが、立つこと歩くことが可能なら、体を支える腰から下の大きい筋肉を強化することが大切です。

お尻の筋肉である大殿筋(大腿を伸ばす・下肢をうしろに上げる)・中殿筋(大腿を外転・・よこあげ)・下肢のももにある大腿四頭筋(下腿・ひざを伸展・・のばす)・裏側のハムストリングス(下腿・ひざをまげる)・すねの前脛骨筋(足の背屈をおこなう)・ふくらはぎの下腿三頭筋(足を曲げる)などです。

運動としてはそれぞれ出来る範囲で、かかと上げ(テーブルなどにつかまった状態でもOK)スクワット(椅子に腰掛けたり立ったりする動作でもOK)
足の後ろ上げ(何かにつかまって行います)などがあります。

また、足の機能の弱さは魚の目や外反母趾、足のアーチが無いことなどによっても、歩くことや運動することで痛みなどに繋がることから悪循環を生む原因になりますので、これらの早い改善が求められます。

何事も早期発見、予防が第一ですが要介護状態に至らない老年症候群(高齢者特有の方に起こる特定の疾患によらない心身機能の低下状態)の予防 が介護予防のターゲットになっています。

老年症候群の特徴は
*加齢によるもので明確な 疾患ではないこと。
*致命的な症状ではないこと。(生活上の不具合など)
*始まりがゆるやかで徐々に進行するので自覚しにくい。またわかっていても
 自覚したくない。
具体的には、虚弱・転倒・軽い尿漏れ・認知機能の低下・口腔機能の低下(うまく噛めないので食べれない)・低栄養などです。

まずは心と体を若々しく保ち、社会に参加し活動することで心身機能も維持され老年症候群の予防につながると思います。
そして、身近にいらっしゃる高齢者の日ごろの生活機能の変化(歩き方や食事の仕方など)に早く気付いて差し上げることが、転ばぬ先の杖となります。

健やかに老いるためには、日々の工夫と努力がゆるやかな加齢につながることと肝に銘じて過ごしたいと思います。

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