毎年なんだかんだで振り回されるインフルエンザワクチン。
もう慣れてしまいました(^^;)。
今年は「足らない」そうです。
当院もどれくらい入荷するか不明なため、予約が始められない状況です。
そういえば、日本脳炎ワクチンも数ヶ月前から入手できず、予約停止状態が続いています。
先日、群馬県と医師会によるアンケート調査があり、「供給数は足りているが、偏在していることが不足感の原因」との結論でした。
では手に入らない状況が続いているのはどういうことなんでしょう?
■ インフルワクチン不足、予約できない医療機関も 今年度の製造量、昨年度の使用量以下に
(2017年09月26日:MedPeer News編集部:朝日新聞)
インフルエンザが例年よりも早く流行する兆しが出ている中、一部の地域でワクチン接種の予約ができない事態が起きている。厚生労働省が今年度のワクチン製造量について、昨年度の使用量を下回ることを公表した後、医療機関から卸売販売業者への発注が急増したとみられ、入手できなかったり、例年並みの数量を確保できなかったりする医療機関が相次いでいる。
厚労省によると、今年度の予想製造量は2528万本。2010年度以降で最少の製造量となった昨年度よりも250万本以上減る見通しで、昨年度の使用量よりも114万本少ない。厚労省は「昨シーズンと同等程度の接種者数を確保できる見込み」としているが、ワクチンの供給が滞り、入手が困難な地域が増えつつある。
例年10月ごろから患者の予約の受け付けが本格化するが、こうした地域の医療機関の担当者は「ワクチンを確保できず、いつから予約ができるようになるのか分からない」「確保できた本数が例年より少ない。しばらく入手できそうもない」と悲観的だ。
ワクチンの地域偏在などに備え、厚労省は若年層よりも重症化する危険性が高い65歳以上の高齢者、60歳以上65歳未満で日常生活が制限される障害を持つ人らへの接種を優先する方針だ。
厚労省は、世界保健機関(WHO)が9歳以上の小児や健康な成人は「1回注射」が適切であるとの見解を示していることを踏まえ、13歳以上の接種については、「医師が特に必要と認める場合を除き、『1回注射』が原則」とし、13歳以上の接種回数を抑え込みたい考えだ。
ただ、ワクチンの添付文書には、13歳以上の接種条件として1回注射と併記する形で、「1-4週間の間隔を置いて2回注射する」と記載されているため、「1回注射」がどこまで浸透し、ワクチンの使用量を減らせるか見通せない。
全国的に昨年より早く患者報告数が増えており、すでに流行期に入った地域も出てきた。厚労省は都道府県などに対し、卸売販売業者と医療機関の在庫状況を3日間程度で把握できる体制の構築を要望。また、医療機関に対しても、昨年の使用実績を上回らないようにすることに加え、「必要以上に早期の、または多量の納入を求める予約・注文を行う行為は厳に慎むこと」としている。
<追記>
(2017.10.8)
■ 製造株途中変更の影響で今シーズンはインフルエンザワクチンが不足へ〜厚労省がインフルワクチンの原則1回接種を要請
(2017/10/5 古川湧=日経メディカル)
厚生労働省は9月15日、季節性インフルエンザワクチンの供給についての通知を発出した。今シーズン使用するワクチンの製造予定量が昨年度使用量を下回っていることから、例年以上に効率的にワクチンを使用することを要請している。この通知を受けて日本医師会は9月21日、都道府県医師会の感染症危機管理担当理事宛に事務連絡を発出し、医療機関などへの周知を呼びかけている。
通知では、13歳以上の者がワクチン接種を受ける際に、医師が特に必要と認める場合を除き、接種回数を原則1回にすることを求めている。国内で流通しているインフルエンザワクチン製剤の用法用量は全て「13歳以上の者については、0.5mLを皮下に、1回またはおよそ1~4週間の間隔をおいて2回注射する」となっており、13歳以上にワクチン接種を1回で行うことは適応の範囲内であることを強調している。
1本に数回分の薬液量がある製品については、当日中に全て使用するなどの注意事項に配慮しつつ、効率的に使用するよう求めた。また、昨シーズンはシーズン終盤でワクチンの返品があったことから、必要以上に多量の予約・注文は行わないよう要請するとともに、今シーズンに返品を行った医療機関などは公表する可能性があると警告した。
インフルエンザHAワクチンの2017年度製造株は5月時点でA/埼玉/103/2014(CEXP002)が選定されていた。しかし、同株の増殖効率が昨シーズンのワクチン株と比較して約3分の1と著しく悪かったため、A/香港/4801/2014(X-263)に変更。株の変更によりワクチンの製造開始が遅れたことで、製造量不足が生じたとみられる。
7月31日時点における製造見込み量は約2528万本(1mLを1本に換算)で、昨年度の使用量である2642万本を下回っている。ただし、上記のような対策(13歳以上への1回接種など)が十分に講じられれば、昨年度と同等程度の接種者数を確保できる見込みという。
※ 季節性インフルエンザワクチンの供給について(2017.9.15:厚生労働省)
もう慣れてしまいました(^^;)。
今年は「足らない」そうです。
当院もどれくらい入荷するか不明なため、予約が始められない状況です。
そういえば、日本脳炎ワクチンも数ヶ月前から入手できず、予約停止状態が続いています。
先日、群馬県と医師会によるアンケート調査があり、「供給数は足りているが、偏在していることが不足感の原因」との結論でした。
では手に入らない状況が続いているのはどういうことなんでしょう?
■ インフルワクチン不足、予約できない医療機関も 今年度の製造量、昨年度の使用量以下に
(2017年09月26日:MedPeer News編集部:朝日新聞)
インフルエンザが例年よりも早く流行する兆しが出ている中、一部の地域でワクチン接種の予約ができない事態が起きている。厚生労働省が今年度のワクチン製造量について、昨年度の使用量を下回ることを公表した後、医療機関から卸売販売業者への発注が急増したとみられ、入手できなかったり、例年並みの数量を確保できなかったりする医療機関が相次いでいる。
厚労省によると、今年度の予想製造量は2528万本。2010年度以降で最少の製造量となった昨年度よりも250万本以上減る見通しで、昨年度の使用量よりも114万本少ない。厚労省は「昨シーズンと同等程度の接種者数を確保できる見込み」としているが、ワクチンの供給が滞り、入手が困難な地域が増えつつある。
例年10月ごろから患者の予約の受け付けが本格化するが、こうした地域の医療機関の担当者は「ワクチンを確保できず、いつから予約ができるようになるのか分からない」「確保できた本数が例年より少ない。しばらく入手できそうもない」と悲観的だ。
ワクチンの地域偏在などに備え、厚労省は若年層よりも重症化する危険性が高い65歳以上の高齢者、60歳以上65歳未満で日常生活が制限される障害を持つ人らへの接種を優先する方針だ。
厚労省は、世界保健機関(WHO)が9歳以上の小児や健康な成人は「1回注射」が適切であるとの見解を示していることを踏まえ、13歳以上の接種については、「医師が特に必要と認める場合を除き、『1回注射』が原則」とし、13歳以上の接種回数を抑え込みたい考えだ。
ただ、ワクチンの添付文書には、13歳以上の接種条件として1回注射と併記する形で、「1-4週間の間隔を置いて2回注射する」と記載されているため、「1回注射」がどこまで浸透し、ワクチンの使用量を減らせるか見通せない。
全国的に昨年より早く患者報告数が増えており、すでに流行期に入った地域も出てきた。厚労省は都道府県などに対し、卸売販売業者と医療機関の在庫状況を3日間程度で把握できる体制の構築を要望。また、医療機関に対しても、昨年の使用実績を上回らないようにすることに加え、「必要以上に早期の、または多量の納入を求める予約・注文を行う行為は厳に慎むこと」としている。
<追記>
(2017.10.8)
■ 製造株途中変更の影響で今シーズンはインフルエンザワクチンが不足へ〜厚労省がインフルワクチンの原則1回接種を要請
(2017/10/5 古川湧=日経メディカル)
厚生労働省は9月15日、季節性インフルエンザワクチンの供給についての通知を発出した。今シーズン使用するワクチンの製造予定量が昨年度使用量を下回っていることから、例年以上に効率的にワクチンを使用することを要請している。この通知を受けて日本医師会は9月21日、都道府県医師会の感染症危機管理担当理事宛に事務連絡を発出し、医療機関などへの周知を呼びかけている。
通知では、13歳以上の者がワクチン接種を受ける際に、医師が特に必要と認める場合を除き、接種回数を原則1回にすることを求めている。国内で流通しているインフルエンザワクチン製剤の用法用量は全て「13歳以上の者については、0.5mLを皮下に、1回またはおよそ1~4週間の間隔をおいて2回注射する」となっており、13歳以上にワクチン接種を1回で行うことは適応の範囲内であることを強調している。
1本に数回分の薬液量がある製品については、当日中に全て使用するなどの注意事項に配慮しつつ、効率的に使用するよう求めた。また、昨シーズンはシーズン終盤でワクチンの返品があったことから、必要以上に多量の予約・注文は行わないよう要請するとともに、今シーズンに返品を行った医療機関などは公表する可能性があると警告した。
インフルエンザHAワクチンの2017年度製造株は5月時点でA/埼玉/103/2014(CEXP002)が選定されていた。しかし、同株の増殖効率が昨シーズンのワクチン株と比較して約3分の1と著しく悪かったため、A/香港/4801/2014(X-263)に変更。株の変更によりワクチンの製造開始が遅れたことで、製造量不足が生じたとみられる。
7月31日時点における製造見込み量は約2528万本(1mLを1本に換算)で、昨年度の使用量である2642万本を下回っている。ただし、上記のような対策(13歳以上への1回接種など)が十分に講じられれば、昨年度と同等程度の接種者数を確保できる見込みという。
※ 季節性インフルエンザワクチンの供給について(2017.9.15:厚生労働省)