スギ花粉症治療は抗アレルギー内服+局所療法が基本です。
その抗アレルギー薬のわかりやすい解説記事を見つけました;
■ アレグラ、ザイザル、アレジオン――花粉症に有効な薬は、症状や時期によって違う? 副作用や飲むときの注意点は?
(2015.2.19:ITmedia HealthCare)
くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、やっかいな症状に悩まされている人も多い花粉症。治療に用いられる薬にはどんな種類があるのでしょう。
実際に花粉症と診断された場合、医師からはどのような薬が処方されているのでしょうか。今回は、花粉症治療に用いられる薬について耳鼻咽喉科の医師に聞きました。
◇ 鼻症状の治療は、抗アレルギー作用をもつ第二世代抗ヒスタミン薬
花粉症の症状として多く見られる鼻水・くしゃみの処方薬には、次のような抗アレルギー作用を持つ抗ヒスタミン薬が挙げられます。
・ゼスラン、ニポラジン(メキタジン)
・ザジテン(ケトチフェンフマル酸塩)
・アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)
・アレジオン(エピナスチン塩酸塩)
・ジルテック(セチリジン塩酸塩)
・クラリジン(ロラタジン) など
これらの薬は「第二世代抗ヒスタミン薬」と呼ばれ、花粉症の基本処方薬です。初期治療段階から軽症~重症に至るまで、あらゆる花粉症の治療に用いられます。
花粉症では花粉からの刺激によって、細胞からアレルギー反応を起こすヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサンといったケミカルメディエーターという物質が出てきます。第二世代抗ヒスタミン薬にはこれを抑える働きがあり、鼻水・くしゃみはもちろん、花粉による皮膚のかゆみや気道の炎症も抑制します。
さらに鼻粘膜細胞のヒスタミン受容体をブロックし、細胞から出てきたアレルギーを誘発するヒスタミンと反応しないように抑える働きも。花粉症で医療機関を受診すると、まずこの第二世代抗ヒスタミン薬が処方されるでしょう。さらに目に症状がある場合は、抗アレルギー成分が入った目薬であるインタール(クロモグリク酸ナトリウム)等が、症状が少しひどいと鼻に噴霧するステロイドが処方されます。
◇ 花粉症治療の基本薬、第二世代抗ヒスタミン薬の使用上の注意
抗アレルギー作用を持つ第二世代抗ヒスタミン薬は、飲んですぐ効くというものではありません。効果が安定するまで2~4週間程度かかりますので、通常は花粉が悲惨する1~2週間前から服用し、花粉の飛散が終わるまで飲み続ける必要があります。
主な注意点は、これらの薬が持つ抗ヒスタミン作用と抗コリン作用です。抗コリン作用からはのどの渇きが起きることがあり、緑内障や前立腺肥大等がある方は控えた方がよい薬があります。該当する場合は、あらかじめ医師や薬剤師にその旨伝えてください。
また、抗ヒスタミン作用からは眠気が起きることがあります。多くの薬が眠気を催すため、車の運転や機械の操作を行う機会が多い方は、その旨を相談しましょう。すると、眠くなりにくいアレグラ(フェキソナフェナジン塩酸塩)やクラリジン(ロラタジン)といった薬が処方されます。尚、たとえ薬を飲んでいないときでも、眠気を感じた際には無理をしないことが大切です。
アレグラ(フェキソナフェナジン塩酸塩)は、グレープフルーツジュースやオレンジジュース、アップルジュース等と一緒に飲むと、薬の効果が弱まってしまうので注意しましょう。また抗ヒスタミン薬の中には、アルコールと飲むと薬の作用が強く出てしまうものが多く要注意となります。さらに妊婦については禁忌のものもあり、クラリジン(ロラタジン)は授乳も可能で妊婦にも比較的安全です。
◇ 市販でも買えるようになった従来の処方薬
花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎に効く市販薬として、抗アレルギー成分を主体としたものは販売されていませんでした。しかし1990年、初めてメキタジンがアルガード鼻炎内服液としてスイッチOTC薬になり、処方箋なしで薬局やドラッグストアでの購入が可能となっています。
その後、1997年に抗アレルギー成分クロモグリク酸を配合した外用薬インタールがスイッチされ、点眼薬「エージーアイズ」・点鼻薬「エージーノーズ」として発売されるようになりました。花粉症で目がかゆい、目が充血するといった人や、眠気が気になる人にとって市販薬での選択肢となっています。さらに以後、花粉症の治療として使われていた第二世代抗ヒスタミン薬と呼ばれる成分が次々とスイッチ。ハイガード(アゼラスチン塩酸塩)やアルガード抗アレルギーカプセル(エメダスチンフマル酸塩)、アレジオン(エピナスチン塩酸塩)等が、次々と医療用から市販薬へとスイッチされました。
そして近年になり、花粉症患者に多く処方されていたアレグラがアレグラFXとして、さらにジルテックがストナリニZとしてスイッチされ、セルフメディケーションが推奨されています。
上記のように、ほとんどの薬は「車の運転をしてはいけません」と添付文書に記されていますのでご注意ください。
アレグラ®(フェキソフェナジン)とクラリチン®(ロラタジン)だけがその注意事項の記載がない薬です(パイロットにも許可されています)。しかし、残念ながらこの二つの効果は“それなり”なんですよね。
処方しても「もっと効く薬はないんですか?」と患者さんに言われてしまうのです。
学会講演では、専門家は「眠気の副作用と効果は比例しない」とは言うのですが、実際に飲んでみると・・・。
ところで、ベストセラーのアロテック®、ザイザル®の名前がないのは何か意味があるのかな?
その抗アレルギー薬のわかりやすい解説記事を見つけました;
■ アレグラ、ザイザル、アレジオン――花粉症に有効な薬は、症状や時期によって違う? 副作用や飲むときの注意点は?
(2015.2.19:ITmedia HealthCare)
くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、やっかいな症状に悩まされている人も多い花粉症。治療に用いられる薬にはどんな種類があるのでしょう。
実際に花粉症と診断された場合、医師からはどのような薬が処方されているのでしょうか。今回は、花粉症治療に用いられる薬について耳鼻咽喉科の医師に聞きました。
◇ 鼻症状の治療は、抗アレルギー作用をもつ第二世代抗ヒスタミン薬
花粉症の症状として多く見られる鼻水・くしゃみの処方薬には、次のような抗アレルギー作用を持つ抗ヒスタミン薬が挙げられます。
・ゼスラン、ニポラジン(メキタジン)
・ザジテン(ケトチフェンフマル酸塩)
・アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)
・アレジオン(エピナスチン塩酸塩)
・ジルテック(セチリジン塩酸塩)
・クラリジン(ロラタジン) など
これらの薬は「第二世代抗ヒスタミン薬」と呼ばれ、花粉症の基本処方薬です。初期治療段階から軽症~重症に至るまで、あらゆる花粉症の治療に用いられます。
花粉症では花粉からの刺激によって、細胞からアレルギー反応を起こすヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサンといったケミカルメディエーターという物質が出てきます。第二世代抗ヒスタミン薬にはこれを抑える働きがあり、鼻水・くしゃみはもちろん、花粉による皮膚のかゆみや気道の炎症も抑制します。
さらに鼻粘膜細胞のヒスタミン受容体をブロックし、細胞から出てきたアレルギーを誘発するヒスタミンと反応しないように抑える働きも。花粉症で医療機関を受診すると、まずこの第二世代抗ヒスタミン薬が処方されるでしょう。さらに目に症状がある場合は、抗アレルギー成分が入った目薬であるインタール(クロモグリク酸ナトリウム)等が、症状が少しひどいと鼻に噴霧するステロイドが処方されます。
◇ 花粉症治療の基本薬、第二世代抗ヒスタミン薬の使用上の注意
抗アレルギー作用を持つ第二世代抗ヒスタミン薬は、飲んですぐ効くというものではありません。効果が安定するまで2~4週間程度かかりますので、通常は花粉が悲惨する1~2週間前から服用し、花粉の飛散が終わるまで飲み続ける必要があります。
主な注意点は、これらの薬が持つ抗ヒスタミン作用と抗コリン作用です。抗コリン作用からはのどの渇きが起きることがあり、緑内障や前立腺肥大等がある方は控えた方がよい薬があります。該当する場合は、あらかじめ医師や薬剤師にその旨伝えてください。
また、抗ヒスタミン作用からは眠気が起きることがあります。多くの薬が眠気を催すため、車の運転や機械の操作を行う機会が多い方は、その旨を相談しましょう。すると、眠くなりにくいアレグラ(フェキソナフェナジン塩酸塩)やクラリジン(ロラタジン)といった薬が処方されます。尚、たとえ薬を飲んでいないときでも、眠気を感じた際には無理をしないことが大切です。
アレグラ(フェキソナフェナジン塩酸塩)は、グレープフルーツジュースやオレンジジュース、アップルジュース等と一緒に飲むと、薬の効果が弱まってしまうので注意しましょう。また抗ヒスタミン薬の中には、アルコールと飲むと薬の作用が強く出てしまうものが多く要注意となります。さらに妊婦については禁忌のものもあり、クラリジン(ロラタジン)は授乳も可能で妊婦にも比較的安全です。
◇ 市販でも買えるようになった従来の処方薬
花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎に効く市販薬として、抗アレルギー成分を主体としたものは販売されていませんでした。しかし1990年、初めてメキタジンがアルガード鼻炎内服液としてスイッチOTC薬になり、処方箋なしで薬局やドラッグストアでの購入が可能となっています。
その後、1997年に抗アレルギー成分クロモグリク酸を配合した外用薬インタールがスイッチされ、点眼薬「エージーアイズ」・点鼻薬「エージーノーズ」として発売されるようになりました。花粉症で目がかゆい、目が充血するといった人や、眠気が気になる人にとって市販薬での選択肢となっています。さらに以後、花粉症の治療として使われていた第二世代抗ヒスタミン薬と呼ばれる成分が次々とスイッチ。ハイガード(アゼラスチン塩酸塩)やアルガード抗アレルギーカプセル(エメダスチンフマル酸塩)、アレジオン(エピナスチン塩酸塩)等が、次々と医療用から市販薬へとスイッチされました。
そして近年になり、花粉症患者に多く処方されていたアレグラがアレグラFXとして、さらにジルテックがストナリニZとしてスイッチされ、セルフメディケーションが推奨されています。
上記のように、ほとんどの薬は「車の運転をしてはいけません」と添付文書に記されていますのでご注意ください。
アレグラ®(フェキソフェナジン)とクラリチン®(ロラタジン)だけがその注意事項の記載がない薬です(パイロットにも許可されています)。しかし、残念ながらこの二つの効果は“それなり”なんですよね。
処方しても「もっと効く薬はないんですか?」と患者さんに言われてしまうのです。
学会講演では、専門家は「眠気の副作用と効果は比例しない」とは言うのですが、実際に飲んでみると・・・。
ところで、ベストセラーのアロテック®、ザイザル®の名前がないのは何か意味があるのかな?