かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

『針小棒大』なのか『氷山の一角』なのか

2007-06-19 21:14:45 | ドリームハンター麗夢
 夕刊を開いてみましたら、いきなり一面トップに『中国産「食・医』安全無視」という見出しが飛び込んできました。まあネットではもう随分前からそれなりに話題になっていたような話ではありますが、今更ながらマスコミも取り上げるようになってきたのでしょうか。ようするに中国では羊頭狗肉の言葉が更に進化したトンでもない事態が起こっている、と言う話なのですが、さて、この話、実際のところ我が国にとって、そして私自身にとってどれほどの危険と影響がある話なのか、正直なところこの記事からだけでは読み取れません。記事の中身を詳細に読んでいくと、出てきている具体的な数字は表題のインパクトほど大したことが無いみたいに見えますし、それだけ捕らえたらまさに『針小棒大』な記事だと言えそうです。でも、えてしてこういう話では、具体的に表に明るみになるのはごく一部で、真相は『氷山の一角』と見たほうが正しいと言う場合も多々あることでしょう。そうなると、記事中にもあるとおり、「まさに爆発状態」と言うのがけして大げさではないようにも思います。ただ、中国の10億人以上の人間が毎日食べ、あるいは薬を使っていたりする状況があり、我が国にも膨大な食料品や医薬品がかの大陸から陸続と送られてきている現状の中で、実際にそれほど頻繁に食中毒や薬中毒などの危険信号ともいうべき事件はあんまり報じられておりませんから、こういう大問題になりそうな「毒入り」安全無視食品・医薬品は、全体からすれば案外微々たる物なのかもしれません。でも、実は結構出ているのだけれど、ニュース価値が低いとマスコミが判断しているために我々は知らされていないだけ、と言うことなのかもしれません。結局実数がまるでわからないのが現状で、一部表沙汰になった事件が大げさに伝えられている、我が国でも農薬の話とか、カイワレ大根とか輸入牛肉騒ぎとかと、構造はあんまり変らないような話にも見えます。まあ中国側の明るみになったものは、明らかに毒物である代物を、安くて儲かる、と言う理由で本物の代替物として利用するところが衝撃的ではありますが。
 私としては、だれそれが捕まった、とかどこそこで10何人死んだ、とかいうような話よりも、一体どれだけの違法行為がかの大陸でなされ、日本にやってくる食品の何%が危険なのか、信頼の置ける数字で教えてもらいたいところです。でも、結局それがさっぱり判らないからかえってこうして疑心暗鬼な状態にもなるのでしょう。
ですので、いっそ中国からの輸入食品の類には、かつて牛肉でアメリカに要求したみたいに全量検査を要求し、向こうができないというならその作業を日本でやることにして、経費は安全確保を名目として関税として中国側から徴収したらいかがでしょうか。ゼロ・リスクを求めてやまない日本人の性癖からすれば、我が国の国民は支持すると思います。
 そういえば、狂牛病ではあれほど騒いだ世論と言うやつが、この問題ではまだせいぜい夕刊トップを飾る程度にしかなっていないのはどうしてでしょうね。これから日を追って、よたよた歩いて倒れる牛の映像が繰り返されたようなあの喧騒がこの問題でも沸き起こるのでしょうか。
 また、農林水産省も「有機農業認定」などという非生産的な贅沢はやめて、いかにして我が国だけで食べていける状況を作るのか、を本気で考えるべきでしょう。遺伝子組み換えとか農薬や化学肥料の有効活用とか放射線による食料保存技術とか、今すぐにでもできてしかも効果抜群なやつがいっぱいあるはずです。そうすれば中国の食べ物で国民が無知ないし勇気を試さなくても済むようになるはずなのですがね。

コメント
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