かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

肉屋の所業は許しがたいが、肉には罪はないと思います。

2007-06-22 22:20:54 | Weblog
 今日は久々の梅雨らしい天気の中を走りました。といっても、朝の行きは結局雨には遭わず、夕刻の帰りも、全行程の95%くらいはほとんど濡れることも無く、最後の最後でざあっと走っているとちょっと痛い雨に遭ったくらいで、少し物足りないな、と言う気もした通勤でした。途中信号で止まったときにのぞいた水田には、すっかり根付いたイネがぴんと若々しい小さな葉を並べていますし、その水の中には、ちょっと動いては休憩するカブトエビの姿がちらほら見えるようになってきました。季節は確かに初夏を終え、次の段階に入ったみたいです。

 さて、北海道の食肉加工会社がやった、牛ミンチ肉に豚肉などを混入して作った偽牛ミンチ肉を売りさばいていた事件。すでに社長が自分の指示の元、組織的に偽牛ミンチ肉を製造していたことを認めましたが、相変わらずこの手の事件は後を絶たないようです。私にとって不可解なのは、どうしてこういう不正行為を続けるのか、という彼らの心理です。バレるかもしれない、という危惧は無かったのでしょうか。バレた時にどうなるか、と言うことを、まるで想像できなかったのでしょうか。商売人として、偽物を売る、と言う行為に商売人としてのプライドがうずくことは無かったのでしょうか。どうもそういった点が解せないのです。
 ただ、それはそれとして、もう一つ不可解なのが、偽物牛ミンチ肉で作られたハンバーグなどの惣菜をいっせいに引き上げてしまった量販店の対応なのですが、中国で流行っているらしい「食べられない」「危険な」偽物と違い、これは食べ物としては一応問題ない代物なのではないのでしょうか。衛生的にやっぱり問題が多かった、と言うのでしたらまあしょうがないのでしょうけど、食べられるものなのだとしたら、やはり食べ物は食べるべきだと思うのです。話題の豚肉入り偽牛肉ミンチ、ということで売り出したらいいんじゃないかとか、あるいは牛100%とセットで販売して、偽物と本物の微妙な味の違いを比べてもらうとか、あるいはまるで区別がつかないのかもしれませんが、そういう点を理解してもらうだけでも、消費者教育に役立ったのではないか、と思います。少なくとも私なら、そんなのが店に並んでいたら面白半分に率先して買って帰って、自分の舌を試してみたことでしょう。そういう機会がこれで完全に失われたのが残念に思います。この会社の行為は当然ながら許される話ではないわけですが、その会社の出来心だけのことで、本来尊い命をささげて肉になってくれた牛や豚の犠牲が、ただのゴミになって打ち捨てられてしまうと言うのは、他者の命を喰らうことで生き永らえているヒトとしては許しがたい話なのではないのでしょうか。そうでなくても食料を自前でなんともできない我が国において、そのようなもったいない行為を容認するのは、やっぱりどこかおかしいと私は思うのです。

コメント
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