かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

なんで大阪市の入れ墨騒動がこんな不思議な大騒ぎになるのでしょう?

2012-05-18 22:52:46 | Weblog
 大阪市の職員の入れ墨問題が何やら不思議な展開になっているような感じです。といっても不思議なのは市の動きではなく、その周りで事態を注目している、マスコミを始めとした人達の方です。市の調査で3桁110人もの入れ墨職員がいる、という事が明らかになったとのことですが、それを指して、なんて自治体だ! と非難する声が大合唱で奏でられるのかと思いきや、入れ墨擁護というか、「それ位いいじゃないか」「個人の自由だ」という論調が目立つような気がします。中には、一応妄想と断りながら、魏志倭人伝だとか遠山の金さんなどを引き合いに出す、一体何が言いたいのかよく判らないと言うか、天下の公器で妄想を垂れ流すな、と言ってあげたくなるような記事を掲載した新聞社もありましたが、どうもとにかく入れ墨を守りたい(?)方々がとにかく大声を上げて目立っている、という感じなのかと理解しております。

 私は、他人が入れ墨を入れようが入れまいがあまり興味はありませんし、普段見えないところに自己満足で彫って一人で(あるいは愛好家同士で?)にやけている分にはこちらには何の害も無いので、好きにしたらいいんじゃないか、と思います。ただ、今回の大阪市の場合、その発端はとある職員が子供に入れ墨を見せて脅した、という「事件」から始まったように聞いておりますから、これは明らかに「実害」が生じたわけで、公務員として許すわけにはいかない、というふうになるのも致し方ないでしょう。少なくとも、そんな論調で過去様々な「性癖」をあげつらい、葬ろうとしてきたマスコミが、どの口でそのことを非難するのか、どうにも理解に苦しむことなのですが、それはともかくとして、結局のところは大阪市のことなのですから、大阪市民が入れ墨職員についてどう感じるかが一番重要なのではないでしょうか。市民の大多数が許容するというのならそれはそれで一つのあり方ですし、仙台市長がのたまうように一つの文化として認める形もありうるでしょう。ただ、自分の住む町の公務員にそんなヒトがいたとしたら、と考えると、私個人としては「やっぱりちょっとね」という感覚はぬぐえません。ただ、要は私にバレなければ私にとっては無いも同然ですから、個人の自由というのならその性癖はしっかり隠し通して、外に漏らさないようにしていれば良いのです。大体、アンダーグラウンドな世界はあまり明るいところに出てはいけません。暗いところで秘めやかに棲息してこそ光る魅力もある、というもので、入れ墨とはそういうアングラな世界のルールが適応されるものだと言うのが私の感覚です。件の職員のごとく、安易に見せびらかしてはいけなかったのです。
 これから大阪市では周りがどんな援護射撃の大合唱を奏でようと、多分入れ墨職員に対してはかなり厳しい北風が吹き荒れることになるのでしょうが、それでも入れ墨が好きだ、というのなら、市民に不快感を与えないようしっかり秘密を守り通すのが良いでしょう。それでもバレた時には入れ墨をとるか公務をとるか凛々しく勇断して処すれば良いのではないでしょうか? 


 
コメント
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