かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

中国に10万人以上日本人がいたとは、そりゃ簡単に避難もままなりませんよね。

2012-09-18 22:08:39 | Weblog
 今日は満州事変のきっかけとなった柳条湖事件から81年目という記念日で、大陸では一段と反日デモが盛んに燃え上がったのではないか、と思ったのですが、案外、と言いたいほどそのような報道に接することがなく、大使館前のデモやらだけで終わってしまったかのようでした。実際にそうだったのか、あるいは前の焼き討ちが実はごく一部の過激な活動に過ぎなかったのか、隔靴掻痒でどうにも情報がはっきりしない疎ましさがつきまとうのですが、在留邦人に重大なる事件が起きなかったのだとすれば、それはそれでとりあえず祝着とも言えるのではないか、とも思います。
 それにしても、どうしてこんな状況で日本企業も在留邦人も中国から即退去しないのか、と思っていたのですが、どうもそう簡単な話では無さそうですね。例えば企業。最近は中国からインドネシアやタイ、あるいはインドなどに企業が移転している、という話もよく聞くのですが、実態はと言うとまだまだ圧倒的に中国が多いそうで、2011年10月段階で、インド1,428社、タイ1,363社、インドネシア1,308社、日系企業があるのに対し、中国には33,420社、全体の75%もの数の企業が中国に進出している、という数字を知りました。在外邦人ですと、2009年10月で、1位がアメリカ37万4千人、2位が中国で12万7千人、実に私が住む奈良中南部の中核都市人口とほぼ同じ人数のヒトが中国大陸のあちこちに住んでいることになります。一時的に滞在するだけの旅行者ならともかく、中国で事業をし、生活をするこれだけの企業、人員がそう簡単に移動できようはずもありません。一昨年の尖閣諸島での中国人船長逮捕の報復にフジタの社員が中国当局に拘束され、世間を震撼させた事件がありましたが、その気になれば中国は10万人単位で日本人を人質に取ることが可能な状態にあるというのは、考えてみると気が遠くなるほど空恐ろしいものです。仮に大使館やらに保護を求めて押しかけ得たとしても到底収容できる人数ではないでしょうし、はるか昔のように軍を派遣して保護することもできませんし、どうやって同胞の無事を確保するのか、中国撤退のシナリオは現実に描けるのか、いざというときのために考えておいても損ではないと思います。

 それにしても柳条湖事件、関東軍の謀略、というのが定説になっておりますが、近年コミンテルンの仕業、という話も出てきているようで、あくまで私の印象では、改めて定説を検証し直してみてはどうか、という感じがします。まあそれで関東軍か共産党かの謀略が証明されるならそれでよし、そうでないとするならば、歴史的には各論併記で真実の解明は後世に委ねる、という辺りが妥当ではないかと思います。

コメント
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