かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

乳酸菌はお腹の調子だけではなく、鼻の調子も左右していたんですね。

2012-09-22 22:53:19 | Weblog
 『暑さ寒さも彼岸まで』とはよく言ったもので、このところめっきり朝夕は涼しくなり、今日は昼間もあまり暑いという感じもないまま、1日が暮れました。ほんの2週間前までは一体何時まで夏が続くのか、とうんざりしていましたが、ようやくにして、もっとも快適な季節へと本格的に移行してきたみたいです。

 さて、秋が良いのは春と違い花粉の心配をそれほどしなくても良いことですが、油断すると急に気温が下がったのに対処できずすぐ風邪を引いたりしがちなことです。私の場合、花粉症にしても風邪にしても、大抵鼻炎がこじれて蓄膿症になるかなり困った状態に陥る事がままあります。鼻炎でくしゃみを連発する程度ならまだマシですが、蓄膿症を発症すると鼻が常時詰まり、思考力や集中力が低下して、仕舞いには偏頭痛がひどくなり、熱を出すこともある、とろくな事がありません。その蓄膿症について、鼻腔内の微生物叢の変化が大きな影響を及ぼすことがわかってきた、という発表がありました。これまで蓄膿症の対処法は殺菌剤で鼻腔内の細菌を殺滅することで炎症を抑える方法が取られてきており、私も酷くなったら耳鼻科で処方される抗生物質だけが頼り、という風にしてきました。それに対して、鼻腔内の菌の種類や量を計測してみたところ、正常な状態の鼻と蓄膿症の鼻では、発症している方が菌の種類が少なくなって多様性が失われ、乳酸菌が著しく減ってしまっていることが確認されたそうです。またマウスの実験では、鼻腔内の乳酸菌量を増やすようにしたところ、蓄膿症状が改善したとのことです。
 いわゆる炎症では常在細菌の多様性が失われるという特徴がある、というこれまでの研究事例とも一致した内容であり、蓄膿症治療に新たな、より自然に近い方法が生み出される可能性があることを示唆する研究結果でした。中でも、私としてはマウスの実験でどうやって鼻の乳酸菌量を増やしたのか、というのが気になります。
 例えばヨーグルトを食べるとかオリゴ糖を摂取するとかで増やすことができて、鼻炎や蓄膿が抑えられる、というのなら実に嬉しい話になるのですが、それらの乳酸菌と鼻に住み着いている乳酸菌が同じとは限らないでしょうし、外部からそうやって摂取した乳酸菌はほぼ胃酸で死滅し、生き残ったものも腸に定着することはないそうですから、仮に口から鼻にいくらか移動できる菌があったとしても、恐らく定着して効果を発揮することは無さそうです。せめて点鼻薬みたいな形で効果を発揮するものができたら嬉しいのですが、この研究成果がいつ実用化されるのか、続報を楽しみに待ちたいと思います。


 
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