奈良市の昨日朝の最低気温は−0.2℃、昼の最高気温は10.7℃、今朝の最低気温は3.6℃、昼の最高気温は12.7℃、五條市の昨日朝の最低気温は−4℃、昼の最高気温は11.5℃、今朝の最低気温はー0.2℃、昼の最高気温は13.9℃でした。昨日は朝から快晴の好天気で日没までほぼ切れ目なく日差しが降り注ぎ、微風もあって洗濯物がよく乾きました。今日は昨日より雲が多く日差しが途切れがちでしたが、気温はより高く、日が出たときの日向はポカポカ陽気になりました。ただ、天候は下り坂で、西から移動してくる前線の影響で、九州の西から徐々に雨の領域が東へ広がって来ています。明日は未明〜朝からこちらでも雨になる見込みです。
さて、昨日は地元自治会の関係など色々バタバタとしているうちにブログ更新の時間を取れず、気がついたらもう寝ないと明日に響くという時間になってしまいました。こんなことなら昼のうちに適当な更新でもかけておけばよかったと後悔しましたが、残念ながら後の祭りです。というわけで1日置いた更新ですが、昨日今日はやはり花粉がきつくて、薬を飲んでいるのにくしゃみ鼻水がそこそこ頻回に生じ、目元が痒かったり目がゴロゴロ異物感がひどかったりで難儀しました。しかしこの長年付き合う厄介きわまるアレルギーにも、新しい治療方法の萌芽が生まれつつあるようです。
アメリカ・イリノイ州シカゴ郊外にキャンパスを持つ名門ノースウェスタン大学の生体医工学分野に在籍するEvan Scott氏とアレルギー・免疫学分野のBruce Bochner氏らによる共同で、ナノテクノロジーを応用した新たなアレルギー反応抑制技術を開発され、動物実験ではほぼ100%アレルギー発症の阻止に成功したとのことです。
この治療方法は、アレルギー反応において重要な役割を果たす肥満細胞を選択的に不活性化するという方法です。Bochner氏らは以前から肥満細胞上で発現するある特殊な受容体に着目し、その受容体を標的とした抗体でアレルギーを抑制できる可能性を追求していましたが、抗体だけではめぼしい成果が得られませんでした。そこでScott氏らと抗体が安定的に活性を保ってナノ粒子と結合している粒子、「ナノメディシン」の作成に成功、これを、ヒト肥満細胞を持たせたマウスをアレルゲンに曝すとともに「ナノメディシン」を投与したところ、実験したマウスは全てアナフィラキシーショックを起こさず、その他のアレルギー反応の兆候もなく、健康なままだったとのことでした。
肥満細胞がアレルゲンと反応して放出するヒスタミンが炎症を引き起こすので、肥満細胞の活動を押さえ込めば原理的にはアレルギーは発生しなくなりますが、一方で健康を保つための免疫も司る組織なため、無作為な肥満細胞への攻撃は、かえって生命を危険に曝しかねない危うさがあります。しかしこの方法なら、特定のアレルゲンにのみ肥満細胞の反応を選択的に抑制できる可能性があるわけです。
あくまで今のところは動物実験での成功ですし、ヒトでも同じような効果が望めるかどうかはまだわかりません。また、これはアメリカの大学での成果ですし、仮に将来この技術を基にした抗アレルギー剤が開発されたとしても、我が国でそれが使えるようになるのは、きっと随分と先の話になるでしょう。とはいえ、ひょっとしたら他にも肥満細胞を直接の標的とした研究が進んでいたりするかもしれませんし、ナノテクなどの異分野との融合研究により飛躍的な成果が得られる可能性もあります。今まではただ政府の無策を呪いつつ我慢するよりなかったものが、未来に期待を持てそうというところまで前向きになれるというのはありがたいことです。是非研究が進展し、医療の一つとして実用化されるのを願いたいと思います。
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