平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

功名が辻 5

2006年02月20日 | 大河ドラマ・時代劇
今回の「妻の覚悟」は、千代が成長する話。

信長の上洛で一豊とその臣下は岐阜を離れる。
その間に、身重の新右衛門の妻が流産して死んでしまう。
新右衛門の妻に十分な注意を払えず、死なせてしまったことに悩む千代。
おまけに次男の徳次郎が母を失ったことから反抗する。
山の洞穴に閉じこもった徳次郎を単身迎えに行く千代。
洞穴の中の徳次郎は熱で倒れており、千代は屋敷に連れていくと徹夜で看病する。

家臣のことに自分の責任を感じる千代。
家臣の抱える問題を身を以て解決しようとする千代。

こうした体験を通して、千代は「山内家のお方様」として自覚し成長していく。
後に三好征伐で出陣する一豊たち。
「戦場に行くことがわたしと亡くなった新右衛門の妻の願い、ただし命を落としてはいけません」
「(新右衛門の)子供たちのことは私に任せて下さい」
と言って送り出す千代の顔は「山内家のお方様」の顔だった。

★研究ポイント
 人物が成長すること、変化することがドラマ。
 一豊の恋人から妻へ。
 夫への愛から家臣や家臣の家族への愛へ。
 雨の中、単身洞穴に行き徹夜で看病するというのはオーソドックスな解決方法だが、千代にはこの様なドラマがあった。
 今後、どの様なドラマが用意されているか楽しみ。

★追記
 新右衛門の妻が亡くなるシーンは「人の死のシーン」のお手本。
 まず、夫に自分の死を伝えないでほしいと千代に告げる。
 理由は「戦場での心の乱れは命を失うことに繋がるから」
 そして子供たち、ひとりひとりに言葉を遺す。
 長女には「父上は寒くなると膝が痛みます。そんな時は琵琶の葉を与えて下さい。裏山にある琵琶の葉が一番いいです」
 次女には「あなたはきれい好きです。父上の下帯がいつも真っ白である様に洗ってあげなさい」

 このシーンにぶつけて京での新右衛門が描かれる。
 妻へのお土産(におい袋)を選んでいるのだ。
 「そんな物より米を買え」と諭されるが、新右衛門は妻の喜ぶ顔が見たい。
コメント
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