平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

八重の桜 第6回「会津の決意」~徳川ご宗家と存亡を共にするのが会津の務め。是非に及ばぬ!

2013年02月11日 | 大河ドラマ・時代劇
 憲法というのは、権力者の暴走を防ぐものなのだそうだ。
 たとえば、現在の憲法の第九条。
 これによって、どんなに戦争をしたい権力者が現れても、日本は戦争が出来ない。
 だから戦争をしたい権力者は憲法を改正しようとする。

 会津藩にとっての憲法は<ご家訓>である。
 松平容保(綾乃剛)はこれを頑なに守る。
 現在の政治家のように、時勢に合わないから変えようなどとは思わない。
「徳川家がヤバくなってきたから、そろそろ<ご家訓>変えてもいいんじゃねえ」なんてことを言わない(笑)

 法に盲従することがいいことか悪いことかはわからない。
 歴史の流れによって、是となる時もあれば、非となる時もあるだろう。
 しかし、人の考え方や気持ちは、日々どんどん変わっていく。
 だから、それを縛る言葉(=法律)が必要だ。
 ソクラテスは「悪法も法なり」と語って、法に従い、毒杯を仰いだ。
 今回、容保は、西郷頼母(西田敏行)の必死の懇願にもかかわらず、「是非に及ばぬ」と言って<ご家訓>に従う道を選んだ。

 ドラマとしては、サンドイッチ形式。
 冒頭とラストで、八重(綾瀬はるか)と二葉(市川実日子)の薙刀の試合が描かれる。
 冒頭では、八重の勝利。
 ラストでは、二葉の勝利。
 ラストで二葉が勝利したのは、梶原平馬(池内博之)の妻として<薙刀を振って家を守る覚悟>があったから。
 この覚悟の違いが勝負の明暗を分けた。
 <出陣の覚悟>が二葉の薙刀に<魂>を与えた。
 上手いドラマ表現だと思う。
 どんな描写よりも、二葉の妻としての気持ちが伝わってくる。
 鉄砲や砲術のことにしか興味のない八重にも、妻になるとはどういうことかがわかっただろう。

 その他の人物としては、佐川官兵衛(中村獅童)。
 いがみ合っていた覚馬(西島秀俊)に対して
「頼む、わしの分まで働いてくれ」
 うらは、会津が京都守護職になったと知った時に
「有り難いことだけんじょ、やっとこの子が産まれたのに」
 それぞれのキャラクターが表現されていて面白い。
 特にうら。
 彼女にとっては、政治論議よりも、背中の子を育てることや畑仕事の方が大事なのだ。
 『八重の桜』が終わって、21時からの『TVタックル』(テレビ朝日)では、<尖閣諸島問題>。
 日本維新の会の西村氏などは「中国と戦争をしろ」と熱弁している。
 今も昔も男たちは政治好き、戦争好き。
 うらが、この議論を見たら、どのように思うだろうか?


コメント (7)
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