今回は物語が大きく展開しましたね。
・将軍・家定(又吉直樹)の決断。
・一橋慶喜(松田翔太)の決断。
決断の理由に関しては行間を読まなくてはならないんですけど、僕はこのくらいのテンポが好きです。
………………
家定の決断のキイワードは〝息災〟だった。
篤姫(北川景子)から「慶喜が将軍になると民が〝無事息災〟になる」と言われると、家定は反応した。
「無事息災か」
「姫もずっと息災でいられるということか?」
家定はやさしいなぁ。
子供のようであるけれど、心の底から篤姫を愛している。
それが滲み出た言葉。
篤姫といっしょにいられる喜びの言葉はこんなせりふにも。
「御台が笑うと嬉しく思う」
「いく久しく友好を得たいものじゃ」
大人と子供が同居している家定。
彼の中には〝政治〟や〝難しい国際情勢〟などはない。
あるのは篤姫が〝息災〟であることだ。
家定は別の論理で物事を考え、行動している。
………………
一方、慶喜。
一橋派と南紀派の権力闘争に巻き込まれ、えらい迷惑。
慶喜は厄介なことを背負いたくなく〝ひーさま〟として普通に暮らしたいのだ。
だから「ここではひーさまと呼べ」
吉之助(鈴木亮平)から、「この国を守れるのはあなた様しかしない」と言われると、
「この志のないどうしようもない男が国を守れると思うのか?」
今作の慶喜はなかなか魅力的な人物ですね。
〝志〟とか〝国を守る〟とか、吉田松陰を始めとする幕末の志士たちはどうも暑苦しい。
〝志〟は内戦を生み、〝国を守る〟は他国との戦争を生む。
刺客に襲われたときの慶喜のせりふは、
「だから俺は天下国家に関わりたくないと言ってるんだ!」
何とも人間的な慶喜様!
こんなふうに弱さも吐露できる所、僕は好きですよ。
それと、
権力闘争から距離を置いているという点で、慶喜と家定は実は同じなんですね。
………………
さて、そんな慶喜の背中を押したのは、吉之助の熱い思いだった。
自分のためにやりたくもない人殺しをし、それでも思いをぶつけてくる吉之助に慶喜は心を動かされた。
刺客や権謀術数を使い、徳川家を私物化している井伊直弼(佐野史郎)にも嫌気がさしたのかもしれない。
だから「次期将軍を慶福に譲ってくれたら紀州を差し上げる」と提案してきた井伊直弼にこのせりふ。
「どうしてお前が紀州に行けと言える? つけあがるな!
お前の言葉には命がない。
今の幕府で本当にこの国を守れると思っているのか!? この大馬鹿者!
俺がこの国の将軍になってやろう」
決まったね。
カッケー、慶喜!
一方、慶喜のこの心変わりについては、勢いで何となく納得させられてしまった感じもある。
人間、そう簡単に180度変われるものではないと思うから。
聡明な人なので、国の危機という問題意識は持っていたんでしょうけどね。
次回、さらに何らかの描写がなされるのだろうか?
・将軍・家定(又吉直樹)の決断。
・一橋慶喜(松田翔太)の決断。
決断の理由に関しては行間を読まなくてはならないんですけど、僕はこのくらいのテンポが好きです。
………………
家定の決断のキイワードは〝息災〟だった。
篤姫(北川景子)から「慶喜が将軍になると民が〝無事息災〟になる」と言われると、家定は反応した。
「無事息災か」
「姫もずっと息災でいられるということか?」
家定はやさしいなぁ。
子供のようであるけれど、心の底から篤姫を愛している。
それが滲み出た言葉。
篤姫といっしょにいられる喜びの言葉はこんなせりふにも。
「御台が笑うと嬉しく思う」
「いく久しく友好を得たいものじゃ」
大人と子供が同居している家定。
彼の中には〝政治〟や〝難しい国際情勢〟などはない。
あるのは篤姫が〝息災〟であることだ。
家定は別の論理で物事を考え、行動している。
………………
一方、慶喜。
一橋派と南紀派の権力闘争に巻き込まれ、えらい迷惑。
慶喜は厄介なことを背負いたくなく〝ひーさま〟として普通に暮らしたいのだ。
だから「ここではひーさまと呼べ」
吉之助(鈴木亮平)から、「この国を守れるのはあなた様しかしない」と言われると、
「この志のないどうしようもない男が国を守れると思うのか?」
今作の慶喜はなかなか魅力的な人物ですね。
〝志〟とか〝国を守る〟とか、吉田松陰を始めとする幕末の志士たちはどうも暑苦しい。
〝志〟は内戦を生み、〝国を守る〟は他国との戦争を生む。
刺客に襲われたときの慶喜のせりふは、
「だから俺は天下国家に関わりたくないと言ってるんだ!」
何とも人間的な慶喜様!
こんなふうに弱さも吐露できる所、僕は好きですよ。
それと、
権力闘争から距離を置いているという点で、慶喜と家定は実は同じなんですね。
………………
さて、そんな慶喜の背中を押したのは、吉之助の熱い思いだった。
自分のためにやりたくもない人殺しをし、それでも思いをぶつけてくる吉之助に慶喜は心を動かされた。
刺客や権謀術数を使い、徳川家を私物化している井伊直弼(佐野史郎)にも嫌気がさしたのかもしれない。
だから「次期将軍を慶福に譲ってくれたら紀州を差し上げる」と提案してきた井伊直弼にこのせりふ。
「どうしてお前が紀州に行けと言える? つけあがるな!
お前の言葉には命がない。
今の幕府で本当にこの国を守れると思っているのか!? この大馬鹿者!
俺がこの国の将軍になってやろう」
決まったね。
カッケー、慶喜!
一方、慶喜のこの心変わりについては、勢いで何となく納得させられてしまった感じもある。
人間、そう簡単に180度変われるものではないと思うから。
聡明な人なので、国の危機という問題意識は持っていたんでしょうけどね。
次回、さらに何らかの描写がなされるのだろうか?