平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

仮釈放の籠池のおっさん、記者会見で君主論を説く 「上理まりて下乱るる者はあらず」(貞観政要)

2018年05月26日 | 事件・出来事
 森友学園の籠池のおっさんが仮釈放。

 記者会見では、夫婦漫談。
「十ヶ月ぶりに会いまして、それはうれしかったですよ、わたしたち相思相愛ですから。あ、相思相愛でよかったかな?」
「おとうさんと結婚できてよかったです。幸せです」

 すごい夫婦だな。
 現在の詐欺容疑の件が何らかの形で決着したら、テレビで引っ張りだこになりそう。

 言ってることは保守として正論だしね。
 今、テレビに出ているコメンテイターのほとんどは安倍一味に気を遣ってコメントしているのに籠池氏は忖度しない。

 記者会見中に披露した『貞観政要』のエピソードはこんな意味らしい。

 貞観政要・その三》君道第一/上理まりて下乱るる者はあらず

 貞観初年のこと、太宗が側近の者にこう語った。
「君主たる者は、なりよりもまず人民の生活の安定を心がけなければならない。
 人民を搾取して贅沢な生活にふけるのは、あたかも自分の足の肉を切り取って食らうようなもので、満腹したときには体のほうが参ってしまう。
 天下の安泰を願うなら、まずおのれの姿勢を正す必要がある。
 いまだかつて、体は真っ直ぐ立っているのに影が曲がって映り、君主が立派な政治をとっているのに人民がでたらめであったという話は聞いたことがない。
 わたしはいつもこう考えている。
 身の破滅を招くのは、ほかでもない、その者自身の欲望が原因なのだ、と。
 いつも山海の珍味を食し、音楽や女色にふけるなら、欲望の対象は果てしなく広がり、それに要する費用も莫大なものになる。
 そんなことをしていたのでは、肝心な政治に身が入らなくなり、人民を苦しみに陥れるだけだ。
 その上、君主が道理に合わないことを一言でも口にすれば、人民の心はばらばらになり、怨嗟の声があがり、反乱を企てる者も現れてこよう。
 わたしはいつもそのことに思いを致し、極力おのれの欲望を抑えるように努めている」

 諫議大夫の魏徽が答えた。
「昔から聖天子よ明君よと称えられた人々は、みなそのことを実践されました。
 ですから、理想的な政治を行なうことができたのです。
 かつて楚の荘王が賢人の詹何を招いて政治の要諦を尋ねたところ、詹河は、『まず君主がおのれの姿勢を正すことです』と答えました。
 荘王が重ねて具体的な方策について尋ねましたが、それでも詹何は、『君主が姿勢を正しているのに、国が乱れたことは未だかつてありません』と答えただけでした。
 陛下のおっしゃったことは、詹何の語ったこととまったく同じであります」

 ……………

 確かにね。
 現在の日本のトップである安倍晋三は、
 ウソを言い、ゴマかし、都合の悪い文書は隠蔽・破棄・改ざんし、責任をムカに押しつけ、自分が膿であるにも関わらず「膿を出し切る」と恥も外聞もなく言う。

 こんな男がトップだから、
 財務省理財局の佐川は文書を改ざん破棄し、国会でウソを言い、事務次官はセクハラしたのに「してない」と言い、経産省の柳瀬は会っているのに「会ってない」と言う。
 これはさらに波及し、
 日大アメフト部の監督は反則プレイの指示を出したのに「してない」と言い、狛江市長はセクハラしたのに「していない」と言う。
 どこかの中学校ではいじめに関する文書を破棄したらしい。

 ネットではこれを〝アベ化〟と言っているらしいんだけど、安倍の腐敗はどんどん浸透して日本中を腐らせている。
 国民全体がアベ化したら、この国はメチャクチャになるよな。
 上がやってるんだから俺も、というやつがどんどん出てくる。

『君主が立派な政治をとっているのに人民がでたらめであったという話は聞いたことがない』
『君主が道理に合わないことを一言でも口にすれば、人民の心はばらばらになり、怨嗟の声があがり、反乱を企てる者も現れてこよう』
『君主が姿勢を正しているのに、国が乱れたことは未だかつてありません』

『貞観政要』のこれらの言葉を聞いて安倍晋三何を思う?
 まあ、この人には教養ってものがないからな、いくら君主論を説いても、うわっ面の理解で通り過ぎていくだけ。
 決して血肉化してない。

 リーダーには哲学と教養が必要なのだ。


※参照記事
 貞観政要を学ぶ「君道第一/上理まりて下乱るる者はあらず」

コメント (2)
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