平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒17 「バクハン」 ~角田課長ーーーーっ! 「ここは俺の休憩室だからな。お前は最後まで俺につき合えよ」

2018年11月08日 | 推理・サスペンスドラマ
 副総監の衣笠(杉本哲太)は言う。
「警察官は皆、覚悟を持っているんだ。その上で、それぞれの正義を貫いている」

 正義を貫く。
 その戦い方はさまざまだ。

 今回の組織犯罪対策四課の源馬寛(中野英雄)のように、裏金を作り、それを裏の世界の人間に渡して情報を得て戦う方法もある。
 右京さん(水谷豊)のように、法にこだわり、法の範囲と執行で正義を貫く方法もある(=まあ、右京さんも不法侵入とかしているんですけどね……)。
 甲斐亨(成宮寛貴)の戦い方は最も過激で、法を無視し〝ダークナイト〟として悪を裁いてしまった。

 違法な手段で貫く正義。
 真剣に悪と対峙したい人間にとっては、法律や警察のルールはもどかしく、邪魔なものでしかないだろう。
 モリカケなどの安倍政権の不正も、権力の力や法律の抜け穴によって裁かれないしね。
 野党も真面目すぎる。
 相手は文書偽造や隠蔽などズルいことをしているのだから、野党も内通者をつくるとか、フリーのジャーナリストや探偵を使うとか、もっとズルい攻め方をしなきゃ。

 話が飛んでしまったが、
 法律の一線を越えるか否かは、ラストで源馬が「俺も警察官なんだよ」と言ったとおり、自分が警察官であるか否かに掛かっている。
 警察官であるがゆえに法に従い、どんなに憎むべき悪であっても法の裁きによって決着をつけようとする。
 しかし、法律やルールに基づいた捜査には限界があり、時に乗り越えたいという誘惑に駆られる。
 刑事たちは常にその葛藤を抱えて戦っている。
 ………………

 右京。
 源馬寛。
 角田課長(山西惇)。
 手段は別として、みんな信念を持った警察官ですね。

 警察官でないのは、今回、警察庁から来たという久我雄作(崎本大海)。
 彼にとって刑事であることは出世の通過点で、自分の身に危険がおよびそうになるとたちまち逃げ出す。
 だから衣笠副総監にまで「刑事は皆、覚悟を持っているんだ」と説教される。
 覚悟のない者は去るしかない。

 ラストは角田課長。
 コーヒーメーカーを直したのは角田課長だった。
 その理由は、
「ここは俺の休憩室だからな」
 仲直りのせりふとして上手いですね。ちょっとツンデレ。
 でも最後はズバリと、
「お前は最後まで俺につき合えよ」

 しみじみとした、いいラストでした。

コメント
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