平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

下町ロケット~目指すべきはICT社会! 頭のかたい政治家や経営者はこの作品を見ろ! 未来のビジョンを思い描け!

2019年01月03日 | 職業ドラマ
「下町ロケット」というのは、現代のビジネスもののファンタジーですよね。

・良い製品をつくるために奮闘努力して結果としてすべてが上手くいく。
・金儲けより良い製品。
・物づくりの喜び。
・勧善懲悪。努力は必ず報われる。
 そんな現代社会ではあり得ないことを描いている。

 そう言えば、過去に「課長 島耕作」という作品もあったっけ。
 あれはサラリーマンのファンタジー。
 何だかんだ言って女性にモテて、仕事で成功して、いつの間にか出世している(笑)

 視聴者や読者はこれらの物語を見て、困難でイマイチな現実から解放されるわけだ。
 ………………

 さて、今回の物語は、
 帝国重工 VS 重田(古舘伊知郎)、伊丹(尾上菊之助)らのダーウィンプロジェクトの最終章。

 ダーウィンプロジェクトの無人トラクターに市場で圧倒されて、帝国重工の的場(神田正輝)はパワーゲームを仕掛ける。
 下請けに圧力をかけてダーウィンのトラクターを生産できないようにしたのだ。

 これに対抗するために重田たちがおこなったのは<訴訟>と<マスコミの利用>。
 下請法違反で公正取引委員会を動かし、帝国重工の強権的な姿勢をマスコミにリークして世論に訴えた。
 これが弱者の戦い方なんですね。
 これにインターネットが加われば、大きなものに対してかなり戦える。
 ………………

 ICT(情報通信技術)を素材にしたのも面白い。

 ICT=インターネットなどの通信技術を使って実際の生活やビジネスに役立てること。
 劇中で登場人物たちが「ICT」という言葉を使っていたので、衛星からの無人トラクターもICTに適用されるのだろう。

 今回の「下町ロケット」では、ICTがつくる未来の姿を見せてくれた。
 無人トラクターが土を耕し、無人コンバインが稲を刈る。
 これらのすべては衛星からの通信&無人でなされるので、労働力は要らない。
 夜でも悪天候でも作業できる。

 これなんですよね、僕たちが目指すべき未来の形って。

 なのに、政府や経団連はいまだにアナログ。
 外国人労働者を入れて、年寄りも死ぬまで働けと言われ、安価な賃金でこき使う。
 こんな発想しか出てこない。
 国家50年、100年の計として、ICTに力を入れるべきなのに、政府はたいした予算を割いていないし、企業はこれに設備投資していない。
 やっているのはソフトバンクとトヨタの提携くらいか。
 こんなアナログなことをやってたら、この国はきっと衰退する。
 まあ、頭の硬い、パソコンもいじったことのない爺さんたちが、この国を仕切っているのだから仕方がない。

 兵器も105機のF35を1兆円もかけて買ってるけど、今は無人戦闘機、無人戦車の時代。
 1兆円をこちらの予算にかけた方がいいんじゃないの?

 帝国重工の藤間社長(杉良太郎)が「目先の利益よりも長期的で全体的な利益を考えるべきだ」って言ってたけど、ほんとそれ。
 今の経営者や政治家は目先の利益を追うだけで、ビジョンみたいなものがないよね。
 経営者は為替差益で利益をあげることに安住し、将来のための投資をしない。
 で、本日(3日)の外国為替市場は一時1ドル104円だ。
 ネットでは損した人の阿鼻叫喚。
 アベノミクスの終焉が現実になってきた。
 もはや金融資本主義は限界。
 やはり大切なのは地道な物づくりなんだよ。

「下町ロケット」はビジネスもののファンタジーではあるが、企業のあるべき姿も描いている。

コメント
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