平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

3年A組ー今日から皆さんは、人質です- 第2話~「うるさい! うるさい!うるさい!」 涙を流し、鼻水を流して叫びまくる登場人物たち

2019年01月15日 | 学園・青春ドラマ
 立てこもりをしている担任教師・柊(菅田将暉)は生徒たちに言う。

「俺はお前らの教師だからな。
 お前らを正しい道に導く義務がある」

 この作品はミステリーかと思っていたら、学園もの・教師ものでもあるんですね。
 過去、ドラマの教師たちは生徒たちに〝生きる上で大切なこと〟を教えてきた。

 たとえば金八先生。
『GTO』の鬼束先生、『ごくせん』のヤンクミ。
 そして『女王の教室』の阿久津真矢先生。
 自らが〝悪の教師〟になって生徒たちに大切なことを教えるという点で、柊は真矢先生の系統に属する。
 ………………

 登場人物たちがこれほど叫び合うドラマもめずらしい。

「うるさい! うるさい! うるさい!」
「逃げるなーーーーーー!」

 登場人物たちはともかく叫ぶ。
 涙を流し、鼻水を流して、叫びまくる。

 彼らは心の底からぶつかり合っているのだ。
 今回、宇佐美香帆(川栄李奈)と茅野さくら(永野芽郁)もぶつかり合った。

「うるさい! あんたは黙ってて!」
「文句があるならわたしに言えばよかったじゃない!」
「言ったら(澪奈から)離れたの!?」
「離れたよ!」
「ウソつくな!」
「離れたよ! 澪奈が生きててくれるのなら」

 すごいドラマだなあ。
 ともかく役者さんたちの演技に圧倒される。

 一方、時折、ギャグパートがあって緊張が解けるシーンがあるんだけど、そのメリハリが絶妙。
 今回の第2話なんか、いきなり生徒たちのダンスシーンから始まって「お、どうした? 何が起こった?」と思って見てしまった(笑)
 でも思い出したけど、第1話でも先生たちのダンス(体操?)がありましたよね。
 ………………

 毎回、焦点となる生徒の〝独白〟がおこなわれるのも、この作品の特徴で今回は宇佐美香帆。

 

 上の画像は、澪奈と茅野さくらが仲良くしているのを見て嫉妬に狂うシーンだが、今回、その心の中が独白で吐露された。

「澪奈の友だちはわたしだけだった。
 なのにあんたが!
 あの瞬間、わたしの中で何かが崩れた……。
 プライドがズタズタにされて、言いようのない怒りが湧いて許せなかった……。
 だから、あいつのあとをつけまわして、あいつの物を壊して、あいつを追い詰めた!
 自分でも、もう抑えられなかった」

 川栄李奈、上手いなあ。
 彼女がドラマで引っ張りだこになる理由がよくわかる。
 AKB時代は、おバカキャラだったのに、こんな潜在能力があったとは!

 映像も絵画的だし、
 ネットの言葉の暴力もテーマにしてるし、
 今の緊張感とクォリティを持続できれば、きっと名作ドラマになる。


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「菅田将暉主演のドラマ『3年A組』 純文学を彷彿とさせる世界観」(ハフィントンポスト)

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