平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

コード・ブルー 第5話 せりふの描き分け

2010年02月09日 | 職業ドラマ
★事故で運ばれた少女にとってのぬいぐるみがそうであったように、人には自分のそばにいてくれる誰かが必要なんですね。
 今回はぬいぐるみがそれをうまく象徴している。

★あとは藍沢(山下智久)、緋山(戸田恵梨香)、白石(新垣結衣)のせりふ。
 まずは藍沢。
 田沢悟史(平山浩行)の解剖を継げることをためらう白石に。
 「俺が死んだら解剖を望むぜ」
 死んだ田沢に劣等感を抱き、自分には人望がなく葬式にもあんなに来てくれないと嘆く藤川(浅利陽介)に。
 「俺は行くぜ。お前の葬式に」
 他人との距離を置き、壁を作る藍沢らしいせりふ。
 言葉は少ないが、相手の気持ちを理解して一番言ってほしいことを言う。
 このキャラクター造型はいいですね。

 緋山も藍沢と似ている。
 田沢を失って「自分には必要としてくれる人がいなくなった」とつぶやくはるか(比嘉愛未)をヘリに乗せてこう言う。
 「ここに座ると、あんたの顔が見える。その顔見るとあたしがどれだけ安心するか。あたしがフライトでいい成績を取るためにも、あんたにここに座ってほしい」
 ポイントは<あたしがフライトでいい成績を取るために>。
 こういうふうに<偽悪>ぶることが緋山のキャラ。
 心を開かずそっけない藍沢と偽悪家の緋山。
 しかし、心の中は熱い。

 一方、このふたりと比べてストレートなのが白石。
 同じヘリのシーンではるかにこう言う。
 「必要なの、あなたが。あなたも光なの、わたしたちの」
 屈折していないんですね、白石は。

 三人三様。「コード・ブルー」の人物たちのせりふは見事に描き分けられている。

※追記
 藍沢も子供には心を開くようだ。
 ぬいぐるみを手放すことを子供目線で見事に説得している。
 おまけにぬいぐるみに包帯を巻いたりして。
 一方、子供の説得が出来なかったのが白石だ。
 子供目線になかなか立てない白石。
 こういう描き分けも面白い。



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