平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「せんみつ」

2007年09月28日 | 推理・サスペンスドラマ
 視聴者に示される事件の情報は次の様なもの。(公式HPより一部抜粋・加筆)

★12億円の宝石強奪事件。
★空き巣の常習犯。千に3つしか本当のことを言わない嘘つき=“せんみつ”の槇原(平田満)が、奥多摩の別荘に侵入して捕まった今回ばかりはなぜか素直に罪を認めている。
★右京(水谷豊)、細かい質問を繰り返し証言のほころびをつく。
 槇原は冬を三食付きの刑務所で過ごすためにわざと捕まったという。
 しかしもし槇原が捕まれば、一冬じゃ済まない。3年から4年は喰らう。
 槇原は何かを隠している。
★薫(寺脇康文)と美和子(鈴木砂羽)、産廃場で男の他殺体を発見。
 槇原重要参考人に。
★右京の疑問。
 槇原が殺人犯だとしたら、現場近くの別荘に侵入などせず、さっさと遠くへ逃げたはず。
★殺害現場からは槇原の指紋も発見されず、逆に被害者が12億円宝石強奪事件と関係があることが判明。
★現場近くにある高森酒造の倉庫。
 そこには2011年の熟成を待つ酒樽と高額のワインが保管されていた。その樽は現在個人オーナーを募集中、2011年の熟成を待って、初めてオーナーの手で樽は開封される。
★殺された男がかつて高森酒造に勤めていたが、素行不良で解雇された本脇(川瀬陽太)と判明。しかも髪の毛から川瀬は12億円宝石強奪事件の一味。
★槇原は事件のあった日から何度も愛人に電話をかけようとしていた。
 それは高森酒造の樽のオーナーになる様指示する電話応募。

 さて、ここで視聴者は試される。
 ここに示された事実から犯罪の全貌をどう再構築するか。
 事実のひとつひとつはジグソーパズルのパーツ。
 これを組み合わせてどんな一枚の絵にするか?

 一枚の絵はこうだ。(以下ネタバレ)


「実は槇原は高森酒造の高級ワインを盗もうとしていた。
 しかし、殺された男が盗んだ宝石を独り占めしようと樽の中に隠すところを偶然目撃してしまい、殺されるところも見てしまった。
 槇原は宝石強盗から追われる身に(免許証を落としてしまった)。
 そこで槇原は別荘に侵入し、わざと身の安全を守るため、わざと逮捕されたのだった。
 そして5年後の2011年、オーナーとなった樽から12億円の宝石を取り出すために」

 見事ですなぁ。
 推理ドラマの作り手は恐らくこんなふうに作品を作っているのではないか?

★犯人の行動を作る。(犯したミスも含めて)
★この行動の一枚の絵をジグソーパズルのパーツの様にバラバラにする。
 バラバラにして視聴者の前に提示する。

※追記
 それにしても右京さんはすごいなぁ。
 槇原の証言。
 植松(上松)→杉下。
 鶴川    →亀山。
 ですからねぇ。

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