平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ピンクパンサー3

2007年09月27日 | 洋画
 コメディのキャラクターは『ポーカーフェイス』そして『ゴーイング・マイ・ウェイ』。
 様々な困難が襲い来るが、彼らは平然と切り抜ける。
 決して悩んだり困った顔をしない。

 「ピンクパンサー」のクルーゾー警部(ピーター・セラーズ)もそう。
 クルーゾーを憎むドレイファス(ハーバート・ロム)、クルーゾー抹殺を企む。
 まずはクルーゾーのアパート。
 ドレイファスは床に穴を開け、クルーゾーを監視するが、洗濯機の水、床に落ちたケチャップなどで反撃を喰らう。
 この反撃に関してクルーゾーは反撃している意識はない。
 ドイツのビール祭りで世界中の暗殺者から命を狙われる時もそう。
 おっぱいから飛び出る毒針。これでクルーゾーに抱きついて刺そうとするが、クルーゾーはたまたまパンを持っていて難を免れる。毒針女はコケて自分で針を刺してしまう。
 靴にナイフを仕込んだ男も他の暗殺者とどうし討ち。
 この間、やっぱりクルーゾーに敵の意識はない。
 ゴーイング・マイ・ウェイ。自分の職務を忠実に果たしているだけ。 

 宿敵ドレイファスの頭をおかしくさせる時も同じ。
 たまたま打ったクリケットの玉が頭に当たってドレイファスは池に落ちる。
 クルーゾーはクリケットのスティックで助けようとするが、柄が抜けてドレイファスは再び池へ。
 ベンチに座ってドレイファスの気持ちを落ち着かせようとするが、クルーゾーが立ったため、ベンチのバランスが崩れてドレイファスは三度池へ。
 さらに草刈り用のモップがテコの原理で顔に当たり、ドレイファスは四度池へ。
 四度池に落ちるドレイファスのギャグだが、この間クルーゾーはドレイファスのために必死。決して悪気はない。ゴーイング・マイ・ウェイ。
 それがギャグを増幅する。

 最後のギャグは誘拐シーンの聞き取り捜査のシーン。
 ここでは甲冑の鉄球が手にはまり、はずれなくなるという事態がクルーゾーを襲う。
 クルーゾーははずれないので仕方なく、鉄球をつけたまま聞き取り捜査を続ける。
 そして捜査に懸命になるあまり鉄球がついていることを忘れて……。
 手を振り上げて聞き取り相手を鉄球で殴り倒す。
 手を振り下ろして高価なピアノを壊す。
 火のついた暖炉の中に鉄球を入れて熱くなる。(これで鉄球がはずれる)
 あわてて花瓶の中に手を入れて熱くなった手を冷やすが、今度は花瓶が抜けなくなる。
 そこへロンドン市警の警部が来て敬礼。ところが花瓶がはまっていることを忘れていて花瓶がクルーゾーの頭を直撃!
 クルーゾーは倒れ込むが、そこにたまたま猟銃があり暴発。
 暴発した玉はロンドン市警の警部の尻に当たる。
 素晴らしいギャグの連鎖だ。
 この間もクルーゾー、多少困った顔も見せるがゴーイング・マイ・ウェイ。

 クルーゾーは自信家でプライドが高く、自分の道を突き進む。
 そして彼の歩く所、必ず破壊が行われる。
 これが「ピンクパンサー」シリーズのエッセンスだ。


※追記
 あとひとつクルーゾーの特徴をあげると『変装』。
 彼はどこから仕入れてくるのかわからないが、『変装セット』を買い込み変装して捜査を行う。
 007の秘密兵器の様なもので、毎回何が出てくるのか楽しみ。

 あとはフランス語訛りの英語。
 僕にはよくわからないが、英語圏の人には大ウケなのだろう。



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